
正月、温泉宿に泊まって、食事の支度をすることもなしにゆっくりすることにした。年に一度の贅沢で、妻の骨休みでもある。一泊ではいかにもあっけないので、思い切って2泊にする。泊った宿は東根温泉。6日は夕方から牡丹のような大きな雪が降ってきた。温泉で温まってから、雪を見ながら雪見酒。翌朝目を覚ますと、朝日に今朝の新雪が輝いていた。新年を迎えて、年玉のような雪景色だ。
門を出て行先まどふ雪見かな 永井 荷風
何もしない時間がゆっくりと過ぎる。テレビに飽きると、持参した村上春樹の小説、『ねじまき鳥クロニクル』を読む。目が疲れて眠気が来ると仮眠。何度も温泉で温まる。昼は外のそば屋で好みの板そば。風呂で近くから来たというおじさんと話す。ここの風呂がよくて毎日来るという。一緒に来る仲間が少なくなってきて淋しそうだ。