常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

三吉山

2018年05月21日 | 日記


朝、ベランダから見る三吉山がくっきりと見える。昨日までの雨から一転、眼前に見える山はすばらしい。斎藤茂吉が、朝夕眺めた山である。茂吉の生家のある須川橋の方角から見るのと、ほぼ同じ方角で、こんな姿を

をさなくて見しごと峯のとがりをる三吉山は見れども飽かず 茂吉

「さながら、「茂吉よ大きくなれ、そしてすぐれた人間になれと」と教え、かつ見守っているようだ」と述べるのは、歌人で上山市長を勤めた鈴木啓蔵である。故郷の山は懐かしい。一人きりになった時、人は見なれたふるさとの山と会話をする。「負けないぞ。山よ見ていてくれ。」私自身、故郷の山に向かってなんど誓ったことか。

思い立って、ベランダから見える山を歩くことにした。上山ウォーキンググループに入れもらって同行した。この会の人たちは、色んな新知識を教えてくれる。山中で咲きはじめた銀ラン。その実物を示して写真を撮ったら。棘のある木、ヘビノボラス。下り道で、足をひっかけて転びやすい道。全員が歩行を終えて、ほっとしたタイミングを捕らえて話してくれるリーダー。いやというほど歩いているつもりでも、耳に入る言葉はどれも新鮮だ。



三吉山の頂上から、朝日連峰、飯豊の山々が絵のように見える。何度登っても、その度に新鮮に感じるのが山登り。岩海でキーキーという鳴き声が聞こえる。一緒に歩いている人の視線の先には、数十頭の猿のグループ。朝の食事を終えて、どこかへ向かって移動中であった。
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