姥ケ岳から湯殿山へ
Googleフォトに収めているファイルを開いて、今年の山行をふり返ってみた。燕岳、常念そして立山は残された写真の迫力は上位に来る。しかし、捨てがたいのは、姥が岳から湯殿山に向かう途中で見た朝日連峰の雪景色だ。雪国に育ち、また生涯を雪の降る場所で暮らしているせいか、山の雪景色は懐かしい。つい先々週は、上山の三吉山からの飯豊、朝日連峰の雪景色、またその前は、百石山からの飯豊山もみた。雪のなかに眠るふるさとの山々には、その麓で暮らす人々にやすらぎを覚えさせる。深い雪が、山で暮らす生きものをやさしく包み込み、陽春がくるまで守っている姿を見ている故なのか。
今年の山行をふり返ると、もう一つの視点が浮かんでくる。それは、山形百名山である。今年登った山形百名山は、大岡山、高ツムジ山、瀧山、甑岳、白太郎山、姥ヶ岳、湯殿山、葉山、雁戸山、葉山、倉手山、御堂森山、火打山、鳥海山、祝瓶山、亀割山、大高根山、熊野山、百石山と実に18座を数える。中でも、余り知られない里山に魅了された。それらの山は、麓に住む人々の宝の山になっている。山道の整備も、自治体の努力もさることながら、山好きの愛好会という組織で日々山道の整備を行っている。大高根山に登ったのは、紅葉が終りに近づいた10月末であったが、刻々と落ちて来る枯れ葉を、箒で掃除している人に出会った。
地域の人々に愛されている里山には、四季それぞれの魅力がある。雪景色、新緑、山菜、きのこ、そして紅葉。頂上からは麓の集落や取り巻く周辺の高山の眺望もほしいままである。500m足らずの低山に、こうした魅力がいっぱい詰まっている。白太郎山、御堂森、大高根山、百石山、熊野山などがその素晴らしさを再発見した山々である。これらの山の四季の変化に触れること、私たちのこれからの山の楽しみ方であるような気がする。そのためににも、足の筋肉のメンテナンスが大切になる。