桜
2020年04月01日 | 花
霞城公園の桜の開花宣言が秒読みの段階を迎えている。ウィルス騒動で、今年は桜の下の宴会は自粛となっている。私の場合、桜を見ながら飲食をしたのは、遠い日のことだ。近年は、花のもとに足を運んで、散策したり、カメラで花の写真を撮るのを楽しんでいる。
梅の花咲きて散りなば桜花
継ぎて咲くべくなりにてあらずや (万葉集巻5・829)
日本最古の歌集『万葉集』には、桜を詠んだ歌が42首ある。この時代から、桜は日本人が好んだ花だ。今日、我々が桜が咲くのを待つと同じ気持ちが歌に込められている。
春雨に争いひかねて我がやどの
桜の花は咲きそめにけり (万葉集巻10・1869)
春雨はいたくな降りそ桜花
いまだ見なくに散らまく惜しも(巻10・1970)
これらの歌を読むと、1000年の前の人の心が、今の時代と同じであるいことが分かる。桜への愛は、長い歴史や、幾世代に渡って、愛で続けられてきた。いまから、今日の様子を見に行ってみる。