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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

枝垂桜

2020年04月12日 | 
昨日、妻を連れて二つの枝垂桜をみてきた。咲き急ぐ桜に、うかうかしていると、花の盛りが過ぎてしまうという恐れからだ。結果、どちらもちょうど見ごろで、そこそこの人出でじっくりと堪能することができた。一つは、妻の実家のあった裏の光禅寺の枝垂桜。参道の桜も満開であったが、こちらは老木で、毎年少しづつ華やかさが衰えをみせる。義母の寝室の窓を開ければ、ここの桜が目にとび込んできものだ。花見をする人たちの声も、家のなかに筒抜けである。子どもたちが小学生のころ、ここに一年ほど住んでいたので、ここの桜には懐かしい思い出がつきまとっている。

その頃、もう50年も前だが、いま駐車場になっているところは、お寺の野菜畑であった。近所に遊び場もなかったので、畑に入り込んで、野菜を踏みつけてきて、叱られたのは昨日のできごとのようだ。

はかなくて過ぎにしかたを数ふれば
 花に物思ふ春ぞ経にける 式子内親王

光禅寺の庭には、桜だけでなく、珍しい花が咲く。池のある方の庭にたくさんの牡丹。花芽が膨らんできたので、華やかに咲くまで数週間とかからねだろう。茂吉の好んだ翁草がすでに咲いていた。こちらは花の盛りに撮影に来たい。
もう一つは平清水にある平泉寺の枝垂桜。ここも、数は少ないが、寺の前にある庭を埋め尽くすように、枝を広げ、満開の花をつけて垂れている。今年は、霞城公園が閉園になり、馬見ヶ崎の桜の見ごろはこれからとあって、ここの桜が注目される。寺の前にある駐車場に車を停めて、数段の石段を登れば、すぐに平泉寺の庭である。先ず、そのさくらの大きさに圧倒される。写真を撮る引きがないほどに桜が迫ってくる。見事だ。桜の木の下には、結城哀草果の歌碑がひっそりと建っている。

栗のいが青きが落ちし裏庭を
 いがをぬらして雨はふりおり 哀草果

平清水は千歳山の隣の地であり、南には瀧山小学校がある。子どもたちが通った学校で、古い木造の校舎っであったが、地区の人口増加で、大きなコンクリート造りの学校に変貌している。学校へ通う子どもたちは変わっていても、付近の千歳山公園や平泉寺の桜など自然の営みは変わらずに続いている。
コメント (3)
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