常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

猛暑五日

2014年08月06日 | 漢詩


台風が送り込んでくる湿った暑い空気のために、5日連続の猛暑日となる。義母の様子が思わしくなく、ショートで医者つきの施設に入所することになった。妻はその準備にきのうからかかり切りになっている。早朝の畑は自転車を使う。もう終わりだと思っていたズッキーニが重たいほどの収穫になった。古くなったものは、輪切りにして干し野菜にする。少々食べ飽きてきたきらいもあるので、新しいレシピを探す。

石川忠久『夏の詩100選』を拾い読みする。白居易の「苦熱」という詩がある。

頭痛み汗巾に満つ

連宵復た晨(あした)に達す

苦熱に逢うに堪えず

猶お頼るは是閑人

朝客は応に煩倦すべし

農夫更に苦辛す

始めて慚ず此の日に当たって

自由の身と作るを得たるを

西暦830年、白居易59歳の作である。暑さのために頭は痛み、汗で頭の頭巾がびっしょりである。いわゆる熱帯夜か、朝まで暑熱苦しめられる。当今のクーラーなどあるはずもなく、朝の太陽とともに苦熱はまたくり返す。そこで、居易は自分の身が閑人であることを強調する。まあ、定年退職した今の自分と大差はない。居易は病気を理由に、刑部侍郎という官職を辞し、閑職につく。閑適な生活、それは居易が目指したものである。そこで、かつての同僚たちへ同情を寄せる。ましてや農夫は、暑い日のなかでの作業の辛さに思いを寄せる。

退職して閑適な生活である筈が、好き好んで農作業に汗水をたらす。だがそうした生活も悪いものではない。苦熱はそう長く続くものではなく。やがて秋風が吹き、その後には寒い冬が控えている。居易さん、そんなに苦しまないで、暑い日を楽しむことを心がけてはどうですか。


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オクラのカレー

2014年08月05日 | グルメ


猛暑乗り切りに考えたオクラのカレー。畑でできる夏野菜のオクラとシシトウをいかにおいしくたっぷり食べられるか。このカレーが最適である。ピリッと辛いスパイスで、オクラとシシトウの美味しさがうまく引き出されている。一回のカレーで、これほど大量のオクラとシシトウを食べるのは、実に初めての経験である。

スパイスにはターメリックとガラムマサラを使用している。ターメリックは別名ウコン、ショウガの仲間である。このウコンを最も多く使用する県は沖縄だ。カレーはもちろんのこと、スープや鳥、魚料理に頻繁に使うほか、ウーロン茶に加えてお茶にして飲んでいる。沖縄が長寿県であるひとつの理由は、このウコンの利用にあると、料理研究家の丸元淑生氏が指摘している。癌を抑え、肝臓、心臓の働きをよくし、関節炎に効果があるといわれている。

ネットで調べると、このウコンの栽培も簡単であるらしい。来年に畑の栽培計画に加えることにしている。夏野菜をたっぷり食べて、この夏を乗り切っていく。


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猛暑日の空

2014年08月05日 | 日記


山形は今日で4日連続の猛暑日となる。いくら暑いと言っても涼しくなるわけもないのに、つい人に会うと、「暑いですね」というのが挨拶がわりになっている。対策としては、農作業は早朝、水分をたっぷりと取り、風が吹き込んでくる階段のぼりでたっぷりと汗をかく。そのあとで、シャワーをつかうとさっぱりとして気持ちがよい。こんな日の空は全体に熱気がこもっているためか、スカッとした青空ではなく、雲にもどこか湿気を含んでいるようにも見える。

夜になっても25℃を割らない気温を熱帯夜と呼んでいる。外気温が25℃以上になると室内では29℃以上になる。こうなると裸で寝ても汗が出る。山形の気温は日中高くなり、最高気温の日本記録をつい数年前まで持っていた。だが、夜は25℃を大きく下回り戸を開けて寝ると、風邪を引いてしまうほど涼しい。だが、この度の猛暑は熱帯夜になっている気配がある。熱帯夜になるのは沖縄が圧倒的に多く、神戸、大阪などの関西地方がこれに続く。

汗夜ごと片半身に熱帯夜 山口 青邨

風の道というものがある。わが家では南のベランダの戸を開け、北の窓を開くと南風や北風が部屋のなかを通り抜ける。以前飼っていた猫はこの道をよく知っていて、丁度よい場所に陣取っていた。猛暑日でもない限り、この風の道さえあればクーラーの世話になることもない。


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オクラ

2014年08月04日 | 農作業


きのう、義母の救急搬送で畑へ行くのを止めたら、オクラがこんなに大きくなっていた。義母の怪我もさいわい大事には至らなかったので、朝、ニンジンの種まきをする。あまりの炎暑で、農作業は早朝、最低しなければならないものに限定する。最近、オクラの収穫が栽培農家を取材してテレビで放映されることが多くなった。アフリカ北東部原産のこの野菜は、暑い太陽を好むようで、一日に30センチも伸びるという。

ではどの位の大きさが食べごろかというと大人の中指大ということだ。それ以上に大きくなると繊維が発達して硬くなるし、栄養価も失われていくらしい。種に行く栄養分が多くなるのかも知れない。丸元淑生『よい食事のヒント』に「オクラのカレー」のレシピが載っている。オクラを300g、トマト3個、タマネギを使うが、インド人は「夏野菜でオクラをもっとも好む」とある。それだけ、夏の体力維持に必要な栄養素が含まれている。

口楽しオクラの種子を噛むことも 中村 文平



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夏の雲

2014年08月03日 | 雲の名


きょう、山形地方は夕立の予報である。東のそらにかかる積雲は1時現在で発達を続けている。ものの本によれば、各地で呼ばれる積乱雲に、和名がつけられていた。江戸で坂東太郎、大阪で丹波太郎。播磨では岩雲と呼ばれ、九州で比古太郎。江戸では川の名が、九州では山の名が取られているのも面白い。

「坂東太郎」について、幸田露伴は「夏の日などのみゆる恐ろしげなる雲なり。夕立雨の今や来たらんといふやうなる時、天の半を一面に蔽ひて、十万の大兵野を占めたる如く動かすべくもあらぬさまに黒みわたり・・・」と書いている。山形に現れた積乱雲は、水蒸気の供給が少ないのか、上の方が千切れて中空に流れた。

積乱雲は公的な呼び名であるが、これにもいろいろな呼び名がある。大むくむく雲、夕立雲、かなとこ雲、かさほこ雲、太郎雲、いたち雲、雷雲、入道雲、岩雲。などなど、いずれにしてもこの雲が現れてか夕立になるまでの間には、青空と雲の峰が音もなく立ち上がっていく静かな時間がある。

しづかさや湖水の底のくものみね 一茶


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