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京都の東山の麓に広がる岡崎エリアは、市街地の中で、特に水の流れが
風情を添える場所。
明治時代に作られた琵琶湖疏水は、東京への遷都で、勢いが衰えた京都の活性化を目的に、第3代の京都府知事が着手した一大事業。
琵琶湖の水を使い、物資の運搬などを行なった近代の京都を代表する大規模な事業のひとつです。
琵琶湖からの水は、灌漑、上水道、水運、水力発電などに使われ、京都の産業に偉大なる貢献を果たしたと同時に、
京都の町に、新たな風情を作り上げました。
今、水が流れる周辺は、市民憩いの場所。
琵琶湖から京都を経て、宇治川へと流れる疎水の水。
その流れるコースの中でも落差が激しい京都蹴上のエリアでは、インクライン(傾斜)呼ばれる部分があり、その名の通りのかなりの急勾配。そこでを船ごと台車に乗せてケーブルカーのように運搬したのだそう。

「ダイナミックな発想だね」とミモロも感心しきり。
今も、当時を偲ばせるレールが山の斜面に続いています。

現在は、その疎水沿いは、絶好の散策コース。
春は、桜、初夏は、青葉、秋は紅葉が訪れる人の目を楽しませています。
水が勢いよく流れる水門。

古き雅な歴史が色濃く残る京都ですが、実は、明治期から昭和の初めにかけて、
ハイカラな顔も数多く持っていました。
日本初の営業用水力発電所なども、京都で生まれたもの。

緑の中を太い水管の姿が、不思議に調和しています。
疎水沿いに歩くと、
この一大事業に貢献した技術者 田辺朔郎の銅像が、水の流れを見守るように立っています。

蹴上げのウェスティン都ホテル京都の向かい側の辺りから、インクラインのレール沿いに歩き、東山沿いに続く小道を歩きます。

「あ、ウグイスの声・・・」山間に響くようにウグイスにミモロの足も止まります。
緑が包みこむような小道には、フレッシュな空気がいっぱい。
ふと目を上げると、京都の町が眼下に広がっていました。

なんとも清々しい散歩道です。
「京都の町中から近い場所に、こんなに豊かな自然があるのは、いいね。
お散歩の場所がいっぱいある京都って大好き!ところでこの道は、どこに続くの?」
ちょっと心配そうなミモロ。でも大丈夫、もうすぐわかりますよ。
旅のポイント:京都を訪れる人の多くは、その見どころの多さから、かなりの距離を歩きます。そこで靴は、歩きやすいウォーキングシューズが大活躍。そして、服装もジーンズやパンツなどのカジュアルなスタイルです。でも、夜、どこかにお食事に行くなら、ウォーキングシューズやスニーカーではなく、女性ならパンプスで、それにあわせた服装を用意すると、高級な料理屋さんにも堂々と行けて、夜の京都をもっと楽しむことができます。