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葵祭の斎王代一行の行列が、京都の町を進む日(5月15日)も、もう間もなく。
ミモロは、行列がめぐる下鴨神社から、上賀茂神社へと足を伸ばしました。
上賀茂神社に到着したミモロ。特別公開された本殿近くでの参拝を終え、
次の場所へと移動します。
「今度は、何が見られるの?待ってー」
ミモロは、案内する人の後ろに続きます。

小川沿いの道を進み、大きな木々の茂る「渉渓園」に入ります。
庭の奥の建物で、ミモロたちを迎えてくれたのは、
白い袴姿が清々しい方。

「では、これから平安時代の女性の着付けをご覧いただきます」。
そう挨拶なさったのは、京都御所のそばで装束の制作などを手掛ける
「黒田装束店」の黒田さんです。
今から、雅な平安時代の着付けが見学できるようです。
「平安のお姫様の着付けだね。楽しみー」
特別拝観に訪れ、素適な着付けが見られると知らなかったミモロにとって、
予想外の嬉しい展開。ラッキーですね。
椅子に座り、正面の舞台を真剣に見つめます。

今回の着付けは、カザミという装束で、十二単を着る前の童女の装束です。
黒田さんと助手の方、二人で一緒に着付けを行います。
着付けをする人は衣紋者(えもんじゃ)、着せられる人は御方(おかた)と呼ばれるそう。
白い小袖に、朱色の袴姿の御方は、前髪を下ろした童のヘアスタイルです。
「あのモデルさん、ちょっと大きいけど、童なんだね」
ミモロにとって童は、小学生くらいのイメージだったのでしょう。
「子供だと小さいから、ここからは見えにくいかも・・・。
背が高いモデルさんだから、よく見えるね」。変な納得の仕方をするミモロです。
「さて、着付けをさせて頂くこの方は、とても身分が高い方なので、
着付けの前には、まずお辞儀をします」。
そういうと、黒田さんたち衣紋者は、一礼します。
いよいよ着付けの始まります。
「前を担当する前衣紋者は、決して、御方に息が掛からないように立ち上がりません」
なるほどいつも膝をつきながら、作業をします。
よどみなく続く無駄のない動き。なんとも、美しい仕草です。
次々に、美しい色彩の衣が重ねられ、ほどなく平安時代のお姫様が完成。

「わーゴージャス!もっと近くで見てもいい?」
ミモロは、檜扇(ひおうぎ)を手にしたモデルさんと記念撮影。

「あのーたくさん着物を着ていて、重くないですか?」
ミモロは、モデルさんに質問。
「これは、夏の装束なので重くはないですよ」とのこと。
装束は、涼やかな紗。格式ある古典文様で織られています。
この装束を手掛けたのは、衣紋者の黒田さんのお店「黒田装束店」。
葵祭や時代祭の装束制作も担当する江戸創業の老舗で、今も、有職故実に則り、装束の仕立てから着付けまでを担っています。
制作された装束の袖口、襟、裾には、捻り(ひねり)仕立てという糊を捻りこんだ独特の技法が使われています。糸などで縫い付けなくても乱れない、高度の伝統技法です。
すぐそばで見られた素晴らしい装束・・・ミモロの目が輝きます。
旅のポイント:「黒田装束店」では、十二単装束体験ができます。費用は9450円。所要時間:2時間ほど。申し込みは、1週間前までに予約で。住所:京都市中京区丸太町通堺町東入ル鍵屋町63 電話075-211-8008 営業:10時から17時。無休 装束に関して、いろいろなお話も聞ける楽しい体験です。
「日本の伝統文化って、いいねぇ」。
そしてミモロは、その場を後にして、再び本殿近くの社務所へ戻ります。
「帰る前に、上賀茂神社でも、おみくじ引かなくちゃ!」

ここのおみくじは、賀茂祭の神事に因み木彫りの馬がくわえた形。
ミモロの前には、「岡崎神社」のウサギのおみくじのように、
青い馬と赤い馬があるいっぱい並んでいます。
「うーまた迷っちゃう・・・どれにしようかなぁ」
やっとひとつ選んだミモロです。

京都には、いろいろな形のおみくじがあるんです。
これからどんなおみくじに出会うか楽しみですね。
ふと、そばに目を移すと、青々した双葉葵が販売されていました。

庭に植えれば、きっと清々しい気に満たされるかもしれませんね。
ガーデニング好きのミモロですが、「ベランダでは、おひさまが
当たりすぎ・・・双葉葵に可哀想・・・」と、欲しいけど我慢です。