
よかったらクリックしてね
ミモロが、衣替えをしたくなった理由は、
「きっと連休は、混んでいるから・・・」と、下鴨神社の特別拝観に6日に
出かけたことにあります。
下鴨神社の特別拝観は、大炊殿(神様の台所)など日ごろ入れない場所が
公開されていました。
でもミモロは、実は、前にそこを見たことがあります。
だからそこよりミモロが入りたかったのは、本殿の神殿に近い場所。
「ここは、めったに入れないんだって・・・」
そこからは、上賀茂神社に祀られるカモワケイカヅチノカミのおじい様である
カモタケツヌミノミコトとお母様のタマヨリヒメノミコトを祀る東西2つの社殿を、
すぐそばで拝見できるのでした。
特別拝観には、下鴨神社の歴史や社殿の造りなどを解説してくれる
ガイドサービスがあり、より興味深く拝見することができます。

非公開の場所に進もうとしたとき、ミモロは、神職の履物を見つけました。

「木のお靴?女性は赤、男性は黒だね。コロンとしたかわいい形」
どうやら何か本殿では、祭事が始まるよう。

*ここからは、非公開なので撮影は禁止。想像してくださいね。
本殿に上がり、ガイドさんの説明を聞きいていると、
「本日は立夏にあたり、更衣祭が行われます。祭事のときは、皆様お静かに願います」とのこと。
「何が始まるのだろう」ミモロは、ワクワクしながらじっと社殿を見つめます。
「非公開の祭事なので、御簾を下げます」。
ミモロの前の御簾もしっかり下げられてしまいました。
「よく見えないけど、神様のお姿を見てはいけないんだよね」
そう神道では、神様のお姿を見ることは控えます。
あくまでも御簾越しなど、控えた場所で参拝します。
神職の方が、低い声でうなるように神さまに呼びかけます。
次に神殿の扉を開けて、神職の方が中に入り、
まずはお掃除をしたのか、しばらくすると箒と塵取りをもった神職が、
神殿から出ると足早に廊下を歩いて、本殿の奥の社務所方向に行きました。
次に、白い布に包まれた厚手のお布団のようなものを
運び出して、同じように奥へ。
なんとも無駄のない美しい動きます。
更衣祭は、立夏に行なう神様の衣替えなのだそうです。
「あのお布団は、神さまの冬の衣なのかなぁ」
ミモロは、いろいろ想像しているみたいです。
京都の神社では、公開される大きな祭事以外にも、
非公開でさまざまな祭事が粛々と行なわれているのです。
さすが京都と思わずにはいられません。
「こんな祭事があるって知らなかったね。今日、来てよかった。
これも神様のお導きかも・・・」と神妙なミモロです。
東殿に続き、西殿でも同じことが行なわれて、
神殿の扉は、閉められて鍵がかけられました。
神殿の扉が開くのは、年に数回ほどだそう。
「神殿の扉が開くときに来れて、すごく幸せ。
とても強いパワーを感じた・・・」
パワースポット好きのミモロは感激した様子。
境内には、青々とした双葉葵が、茂っています。

「葵の葉っぱってワサビに似てる。ワサビって漢字で山葵って書くじゃない、
きっと似てるからだね」
すごいミモロ、その発想!
旅のポイント:双葉葵は、アオイ科の植物ではなく、ウマノスズクサ科という部類でアオイ科の植物とは全く別物。なんか紛らわしいですね。アオイ科は、なんとハイビスカスやフヨウ、そしてオクラも仲間なんだそうです。ウマノスズクサ科の植物は、熱帯地方などの植物で、結構グロテスクな感じの花を咲かせます。双葉葵は、その中のフタバアオイ属(和名)に属すもの。双葉葵は、きれいな水を好み、育つには十分な水が必要なんです。やっぱりワサビに似てますね。青々した葉が、生命力を感じさせます。
葵紋は、賀茂神社の神紋。徳川家の三つ葉葵は、賀茂氏とのつながりを示しているという説もあります。
「ミモロも衣替えしよう!厚いお布団をやめて、薄いのに替えよう」
立夏が、神様の衣替えの日と知ったミモロでした。