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「今年は、なんでこんなにいろいろなことが起こるんだろう?」
ミモロは、3月11日以来、何度も何度も思います。
日本中の人達が、同じような思いを抱いているに違いありません。
京都で5月に行なわれる葵祭(古くは賀茂祭)は、そもそも6世紀、
大きな災害に見舞われた世に、再び平穏が訪れることを願い始まったもの。
そう考えると、今年こそ、いっそう強くお願いしたいところです。
5月15日、京都御所を10;30に出発する斎王代一行の行列は、下鴨神社を経て、
上賀茂神社(賀茂別雷神社)へと向かい、路頭の儀を終了します。
下鴨神社の特別拝観を終えたミモロは、「上賀茂神社にも行ってみたい!」と
さっそく、そこまで足を伸ばします。
上賀茂神社がある場所は、京都の町の北方向。
繁華街の四条河原町からも30分弱で到着できます。
すでに糺すの森が茂る下鴨神社周辺も、緑豊かな住宅地ですが、
上賀茂神社が位置する辺りは、いっそう自然豊かで、畑なども多い、
昔ながらの田園風景も残っているエリアです。
一の鳥居から二の鳥居までは、流鏑馬などが行なわれる
広々した草地が広がっています。トコトコとそこを歩くと、
二の鳥居を過ぎたところに円錐の形をした一対の砂の山「立砂」が見えてきます。

これは、ご祭神、別雷大神が降臨された御神体山の神山(こうやま)の形をかたどったもの。先端には、松葉が添えられ、神様が降りていらっしゃる憑代(よりしろ)です。
旅のポイント:鬼門などにお清めの砂をまくのは、この立砂の信仰が起源と言われます。神様が降りられた砂をまき、その土地を清め、災いを避けるというもの。今は、日本中にまきたい気分です。社務所では、お清めの砂を求めることもできます。
さて、そこを過ぎたミモロは、朱塗りの楼門の前に。

ここで上賀茂神社の参拝の仕方をご紹介。(上賀茂神社制作の資料引用)
1.手水舎で手と口を清める。
2.第一摂社「片山御子神社」にお参りする。
3.本殿にお参りする。
4.お願い事がある摂社にお参りする。
本殿に入ろうとしたミモロは、
「あ、まずは片山御子神社に行かなくちゃ・・・」と楼門の右側へと向かいます。

「ここは、縁結びや開運の神様なんだって」。ミモロが願うこと、すべてを叶えて
いただける神社。お祈りにも、思わず力がこもります。
平安時代から、この神社への参拝は盛んで、紫式部も度々訪れたそうです。
その社のそばには、注連縄に囲まれた岩が、茂みの中に鎮座しています。
「これは、何?」ミモロは近づいて覗きます。

この岩は神様が降りる岩倉のひとつ。すごいパワーが出ているといわれている岩です。
さっそくパワーを感じようと、ミモロも手をかざします。

何か感じる?
「うん、だんだん手が温まって来たみたい・・・」
ホント?
「これでバッチリ、パワーがチェージされた!さぁ、本殿にお参りしよう」
そういうと、ミモロは、特別公開が行なわれている本殿に近い中門へと向います。

*ここからは、撮影禁止なので、また想像してください。
ミモロが、案内された中門の一室では、上賀茂神社の由緒や歴史を
神職の方がお話してくれました。
その後、聞いていた人は、皆で神職から御祓いをしてもらい、
体を清め、本殿を望む場所へと移動します。
ミモロが次に進んだ場所からは、本殿と権殿の2つの建物が見えます。
昔は、20年ほどごとに、神様の住まいを替える遷宮が、交互に行なわれていたそう。
今も伊勢神宮では、行なわれていますが、上賀茂神社では、資材などの調達の面など諸事情から、遷宮は行なわれなくなり、本来壊す社殿をそのまま残しています。
でも今や2つの社殿は重要文化財。
「社殿の外側に狛犬がいる・・・」ミモロが見たのは、角があるユニコーンのような
姿と、角のない姿の1対の狛犬が描かれたもの。
「あれは、前に置いてある像を映したものと言われています。
角があるのは、朝鮮に由来したコマイヌ。
角がないのは、中国に由来する唐獅子です」と神職さんの説明。
「えー雄と雌だと思ってた」思わずミモロは一言。ミモロの声を聞き付け、
「それは違うんですよ。雄雌は関係ないんです」と神職さん。
「あーそうなんだー」。また新しい知識を得たミモロです。
神社にある狛犬を見る目が変わりそうです。
特別拝観の締めくくりに、本殿のすぐ近くで参拝ができました。
「どうぞ日本中のさまざまな災難を御祓いください!
みんなが平穏に暮らせますように、どうぞ、どうぞお願いします」
ミモロは、ただひたすらお願いしました。
「特別公開で、こんなに神様の近くに来れたから、
ミモロのお願い神様に聞こえたよね」
そうね、きっと叶えてくださることでしょう。みんなが願っていることですもの。
ふと横を見ると、白無垢姿の花嫁さんが、しずしずと本殿前の式場へと進む姿が。
上賀茂神社では、結婚式を重要文化財の中で挙げられるんです。
また夕刻に厳かな雰囲気の中での「宵の結」と呼ばれる挙式もあります。
今や、結婚式の多くは、昼間に行なわれますが、昔は、夕刻から夜に行なわれるもの。
古式にのとった挙式もいいですね。
「ここで結婚式するのって、憧れちゃう」
ミモロの空想は、膨らみます。
旅のポイント:詳しい情報は、上賀茂神社ホームページから。周囲には、食事処や漬物屋さんなども。
また北山の植物園まで鴨川沿いの散策路を歩いても20分弱。気持ちよい散策が楽しめます。北山通には、洒落たカフェやおそばなど食事場所も多いので、そこまで歩くのもおすすめです。