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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

ミモロのお祭りリポート(2) 復活した大燈呂。知恩院へ向かう「夜渡り神事」の行列。

2011-10-15 | 京都
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いよいよ始まった京都蹴上エリアの氏神「粟田神社」の大祭。10月9日から神事が次々に行われます。
ミモロも、午前中から張り切って出かけます。境内には、「夜渡り神事」の行列に灯される12個の提灯が下がる「十二燈」が、夜の出番を待っています。

境内の一角にも、悪霊や禍を鎮める祭具の剣鉾やその剣鉾に下がる吹散(ふきちり)というりっぱな錦の旗などが、町の当家飾り(とうやかざり)のように飾られています。

栗、柿、お餅などの供物の盛り方も古式にのっとった高く積み上げるスタイルです。

「あんなにたくさん積んで…神様も食いしん坊なんだね」とミモロ。

午前10時から、神社の本殿では、「出御祭(おいでまつり)」という、拝殿に鎮座する神輿に、本殿から御霊をお移しする神事が、厳かにとり行われます。


神事に立ち会ったミモロ。「神様も神輿に移動されて、いよいよ町にお出ましになる準備ができたね」と。
でも、お神輿で町に出られるのは、翌日。今夜は、それに先立ち、別の神事が行われます。

「エーお神輿が出るのは、明日なの?」とちょとがっかりした様子のミモロです。
でもでも、今夜は、「粟田神社」だけの特別な神事が行われるのよ。
「じゃ、また来なくっちゃ・・・」と、午前中の神事の後、境内を一回りして、まずは一度家に戻ることに。

「あ、平安神宮の鳥居が見える・・・・」とミモロが突然・・・。
「粟田神社」は、東山の山腹にあるため、境内は、町が一望できる絶好のポイント。観光の途中に、ぜひ立ち寄りたいお勧めの場所のひとつです。

さて、ひとまず境内を後にしたミモロは、実は、そのまま平安神宮の周辺で行われている「京都学生祭典」に行ったのでした。(この様子は、すでにブログにアップしています)

京都の町を、見事な夕焼けが染める頃、ミモロは、再び、粟田神社へ。
昼間見た「十二燈」にも、すでに明かりが灯されて、お祭りムードを盛り立てています。

長い竹を束ねた松明の準備も進み、境内では、神輿の担ぎ手の方々が、神輿に付くナリカンと呼ばれるシャンシャンと音を響かせる部分だけを持って、なにやらステップの練習をしています。金属製のナリカンは、結構重く、音を出すには、手を上に伸ばしたまま、ピョンピョンと跳ねるようなステップを踏むコツと持久力が必要。練習は、その途中交代をスムーズに行うためのもので、ミモロは、興味津々で眺めます。

このナリカンは、夜渡り神事では、神輿に代る役割で、翌日、神輿が巡行しない地域まで回ります。
「これにもついて行かなくちゃ・・・」と小さな声でポツリつぶやくミモロです。

さて、準備を整えた夜渡り神事の行列は、本殿を出発し、神事を行う知恩院前にある「瓜生石」へと向かいます。この行列の見所は、先導の太鼓や松明、提灯などに続く「大燈呂」という大きな張りぼてでできた山車。これは、平成20年に約180年ぶりに復活したもので、東北青森の「ねぶた祭」のルーツという説もささやかれているものです。
今年登場したのは、合槌稲荷のキツネの親子、八岐大蛇、スサノオノミコト、出世えびす、法然上人、牛頭天王(写真)のほか、牛若丸、阿弥陀如来・地蔵を象った全8期の山車です。これは京造形芸術大学の学生が制作したもの。大蛇の口がパクパクしたり、なかなか凝った作品です。
「ワースゴイ、スゴイ!」ミモロは大興奮!歓声が響きます。


「十二燈」の提灯も、なんだか秋田の竿灯を思わせるもの。そのルーツももしや京都に・・・・。


そして行列は「大燈呂」に続き、神職、鉾の乗った台車などが、次々に知恩院門前へと、夜の闇を進みます。


「なんで神社の行列が、知恩院へと向かうの?だって、お祭りは神社のでするもの・・・お寺に行くのって変・・・」と、ミモロは、なんか納得がいかない様子のまま、トコトコ行列について知恩院に向かいます。

それが「粟田神社」の大祭がもつ不思議さ。
一体、知恩院前で、どんな神事が行われるのでしょう・・・・。ミモロもびっくりの幻想的で、なんとも不思議な神事が、いよいよ始まります。


コメント
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