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1月4日、下鴨神社では、恒例の「蹴鞠初」が行われます。ミモロも、振袖姿でお出かけです。
世界遺産の下鴨神社は、京都でも屈指のパワースポットとしても有名。
「やはりここにも、初詣に来なくちゃ!今年のパワーアップのためにもね…」とミモロ。
さて「蹴鞠初」が行われるのは、13:30から。その前に到着したミモロですが、すでに境内には、大勢の人が、蹴鞠の始まりを今か今かと待っています。「うわー思ったより、人が多い…どこで見ればいいのかな?」とミモロは、境内をウロウロ。
境内の舞殿前に用意された蹴鞠スペースを、幾重にも人垣が、囲んで、中の様子がわからない状態です。
ワーっと時折上がる歓声。いよいよ蹴鞠が始まったよう。
でも、人垣に遮られたミモロは、全く何も見えません。
それでも、周りの人たちが見つめる方向を、ミモロも真剣に見つめます。
「あ、なんか白いボールが見えた…」
人の頭の上に、時折、白い鞠が姿を見せます。「でも、これじゃ、見たことにならないよー。ワーン」とミモロは、泣きべそを。確かにこれでは、蹴鞠を見物したとは言えません。
そんなミモロの様子を見ていた方が、「ここから見たら?」と、近くに置かれた脚立を、ミモロに勧めてくれました。
「えーこれに上っていいんですか?わー嬉しい!」とミモロは、さっそく脚立の上に。
「わー白いボールを蹴る人が見えるよー。衣装もキレイだねぇ」と大喜び。
しばらく脚立をお借りして、蹴鞠の様子を見つめます。
そもそも「蹴鞠」は、およそ1400年前に、中国から、仏教伝来と共に日本に伝わったもの。大化の改新を行う、中大兄皇子と中臣鎌足が出会ったのも、奈良の談山神社での蹴鞠の会と言われますから、すでにその当時から、日本では、親しまれていたことが伺えます。
蹴鞠は、水干、袴、烏帽子、皮製の沓(くつ)の装束を着用した鞠人(蹴る人)が、4人、6人、8人を1チームに、輪になって、鹿革の鞠を、地面に落とさないようにパス繋いでつくもの。
次に鞠を蹴る人のことを考えて、パスを出すのがポイントで、巧みな足さばきが求められます。
古式ゆかしい装束姿の鞠人が、白い鞠を蹴る姿には、なんとも雅な雰囲気が漂います。
蹴鞠は、天皇から、一般民衆まで、広く親しまれた競技だそう。明治時代に廃れそうになるところを、明治天皇の勅令により、明治36年に蹴鞠保存会が創設。この日の蹴鞠初も保存会の方々によって奉納されています。
鞠人が、蹴るたびに、周囲からは、歓声が。
でも、なかなか蹴るのは、むずかしいらしく、パスが長くは続きません。
「サッカー日本代表のメンバーがやったら、きっともっと続くね」と、ミモロはポツリ。
鞠人には、女性の姿も。「なでしこジャパンの人も参加するといいのにね」と。
脚立から、満足した表情で、降りたミモロは、「よかったわねー。見られて…」と、一緒に見物した東京からの観光客の方々と共に喜び合いました。
実は、この脚立、どこぞのテレビ局のスタッフが忘れて行ったものらしく、観光客が譲り合って、脚立に上り見物。ラッキーなミモロでした。
『蹴鞠』を初めて見たミモロは、
「さぁ、本殿にお参りしよう…」と、初詣へと向かいました。
*旅のポイント:『蹴鞠初』は、開始直後は、ものすごい見物人の多さで、なかなか見ることができませんが、しだいに、その人数は減り、30分以上たつと、見やすくなります。見えないとあきらめないで。特に、出口付近は、人の流れがあり、見やすいスペースが開けます。