今が盛りの京都の紅葉。「昨日、吉田山から見たらすごくキレイだったから、近くで見てみたいー」と、次の日、いつもより少し早起きして、ミモロは、「真如堂」へ出かけました。
お寺があるのは、平安神宮の北東側の小高い丘の上。岡崎エリアのミモロのお家からは、徒歩で30分ほどの場所になります。
ここは、京都の紅葉の名所のひとつ。しかも早朝から境内に自由に入れるので、観光バスが動き始める前の、静かな時間帯に、存分に紅葉が楽しめる穴場です。
「真如堂」は、正しくは「真正極楽寺」という天台宗の古刹です。永観2年(984)に戒算上人が、延暦寺の常行堂に安置された阿弥陀如来像を移し開創。応仁の乱の後に、各所を転々とし、現在の地に落ち着いたのは、元禄6年(1693)のこと。
朝の澄んだ光が、注ぐ境内は、空気もヒンヤリ。「でも気持ちいい、そんなに寒くないもの…」。人影まばらな境内は、まさに絶好の紅葉狩りの時間帯。
「わーキレイー!」境内を奥に進むと、目の前に鮮やかな紅葉が。
昨日、遠くから眺めた塔は、まるで錦をまとったように、艶やかに聳えています。
朝の光の中、境内の楓は、いっそうクリアに感じられ、秋の美しさをゆっくり鑑賞。
「わーキレイな色ー」ひときわ鮮やかな色彩に包まれた木。
ミモロは、その木が気に入ったよう。
他の人には、できない木登りを。ミモロの体も、オレンジ色に染まります。
*紅葉の楽しみ方ー紅葉は、下から見上げて楽しむのも一興ー
京都の紅葉は、自然のままに育っているのではありません。そこには、庭師さんや植木屋さんの手が加えられ、枝振りなどが整えられます。また、紅葉は、遠くから、その枝振りや色を鑑賞するだけでなく、木の下に入り、上を見上げることで、いっそう、その色を感じることができるんです。そのために、葉があまり重ならないように、光がとおるように、剪定されます。
楓は、桜などと違い、葉が薄く、光を通しやすいもの。そのため、ライトアップで下から光を当てるより、上から注ぐ光の方が、葉の色を存分に楽しめるんです。
「紅葉って、雨の日だと、その楽しみも半減かも…。上を見上げると、雨に濡れちゃうもの…。それに傘さしてるしー」。
緑の美しい初夏は、雨が多く、緑の葉や苔は、いっそうみずみずしく感じられます。
「紅葉の頃って、晴天の日が多いでしょ?それって紅葉がよく見えるように神様が取り計らってくれてるのかな?」
そう考えると、ますます自然の素晴らしさと恵みに感謝したくなります。
青空をバックに見る紅葉ほど、秋の美しさを物語るものはないよう…。
「あ、散り紅葉…」
緑の苔の上に、落ちた赤い葉。緑と赤の補色関係の色彩の妙です。
本堂に上ると、高い位置から眺められる木々。その景色にも見惚れます。
存分に紅葉を堪能したミモロ。そろそろお家に帰ろうと、再び門の近くに来たとき、
「あ、こっちにもキレイな紅葉があるー」と、トコトコ、門に向かって左側へ。
その紅葉を近くで見ると、二つの枝がくっついた連理の楓。
輪のようになった枝の間から、眺める紅葉もなかなか。
「そうだ、別のコースで帰ろう…」
この辺りの地理に詳しいミモロ。門を出ずに、そのまま左側を奥に進むと、細い路地。
お寺の塀沿いに、その細い路地を上がり、光明寺の墓地へ出ます。その墓地をひたすら南方向に抜けると、岡崎神社の裏手に通じています。神社の塀沿いに道を下ると、丸太町通に出るんです。ネコの勘で見つけたコースです。
「あー本当にキレイな紅葉だったー」
ミモロの目には、鮮やかな赤が、今も残っているようです。
*「真如堂」の詳しい情報は、ホームページで。
追加情報:
紅葉見物の帰り道、ミモロは、ちょうど朝の9時頃「京都市美術館」の前を通りかかりました。
そこでは、以前にもお伝えした「大エルミタージュ美術館展」が12月6日まで開催されています。
「う?なんか人影がない…」ミモロは、美術館の入口へ。「今なら、待ち時間なしでご覧いただけます」と。では、ということで、さっそく美術鑑賞へ。開館間際ということもあり、館内は、それほど多くの人がいません。ひとつひとつの絵画をゆっくり鑑賞できました。
美術館の方に伺うと、「午前中は、ゆっくり見られますよ。平日なら11時から15時くらいが混雑する時間帯。そこをはずせば大丈夫…」とのこと。
混雑は、週末のみという感じ。「やっぱり今は、紅葉に負けてるのかな?」と、思いのほか、のんびりと過ごせたミモロはポツリ。
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