ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

まだキレイな京都の紅葉。12月15日まで特別公開中の鳴き龍のある「相国寺」も、静かに紅葉を楽しめる穴場

2012-11-30 | 歴史・史跡

今秋、見事な紅葉を見物した金閣寺。その大本山が、京都御苑の北側にある臨済宗相国寺です。
広大な境内には、やはり紅葉した楓が。
その数をあまり多くはありませんが、広々した境内を歩く気持ちよさは、十分に味わえます。

12月15日まで、重要文化財の法堂をはじめ、美しい石庭をもつ開山塔や600年以上前に創建されたといわれる浴室が、公開されています。

法堂は、豊臣秀頼によって再建されたもので、法堂の中では、最古のものだそう。その天井には、狩野光信によって、大きな龍の図が描かれています。


「わー迫力ある龍の図…」とミモロは、天井を仰ぎ見ながら…。
「下で手を叩くと、龍が鳴くんですよ」と係の方。さっそくミモロは、手をパンパンと…。
ミモロの小さな手ではなんの変化を感じられません。
そこで近くの男の方が、大きな手で柏手を打つと、
「あら?なんか鈴がなってるみたいな音がするーなんだーウォーって鳴くのかと思ってたー」とちょっと期待外れな表情のミモロです。

法堂の中を歩き回るミモロは、ふと立ち止まり「なんか、誰かに見られてる気がする…」と天井を見上げます。「あれ、また龍がミモロを見てる…」そう、この龍の図は、八方睨みの龍で、どの方向から見ても、目が合うようになっています。

でも、天井に描かれる龍で、八方睨みじゃない龍おみたことありません。やはり龍の絵は、八方睨みに描くのがお約束なのかもと…。

さて、次に、ミモロは、法堂に隣接する「開山塔」へ。ここは、相国寺を開山した夢窓国師の像を安置している所。その前庭は、「龍渕水の庭」と呼ばれ、かつては、本当に水が流れていたそう。

「わー紅葉がお庭を縁取っているみたい…」白い砂に注ぐ陽光は、反射して、いっそう紅葉を鮮やかに見せています。

「いいなーこうゆう静かなお庭…なんか、眠くなって来ちゃったー」
温かな陽射しに包まれて、その気持ちよさに思わず眠気が…。「キャー」
次の瞬間、ミモロの体は、欄干から床へ。「イテテー」と慌てて起きるミモロでした。

紅葉のお庭から、境内を少し歩くと「宣明(せんみょう)」と呼ばれる浴室があります。

「お風呂?」と、ミモロは、興味津々で中へ。ここは、禅の修業をする僧侶が、身を清めるための場所。1400年ごろに創建され、現在のものは、慶長元年(1596)の再建。

木造の建物の中には、もうひとつ別の建物が…。「ここが、お風呂?」と中を覗きます。

お風呂と言っても、浴槽に浸かる家のお風呂とは違い、ここは言うなればスチームバス。

蒸気を室内に満たし、ひしゃくで湯を体に掛けるスタイルです。入り方には、厳しい作法があり、お尻などの穢れた場所に触れることは許されません。「え?お尻洗わないんだー」と、今とは異なる入浴法に、不思議そうなミモロです。

相国寺の特別公開を見学したミモロ「あ、そうだー紅葉のキレイな場所がまだあったー」と、向かったのは、境内にある「承天閣美術館」。
若冲の作品など、多数の貴重な宝物を展示する美術館です。
「ほらねーやっぱりキレイだった」
美術館の入口へと続くアプローチには、鮮やかな紅葉の楓が多数植わっています。
「もう、楓も終わるねー。なんか淋しくなっちゃうー」と、日を追うごとに、薄れてゆく町の色を、名残惜しそうに眺めるミモロです。

12月を目前に、京都の紅葉は、盛りを過ぎましたが、ちょっとのんびりした楓は、今から紅葉を迎えます。観光客のピークも過ぎて、今からは、残った秋の面影を、ゆっくり味わえる時期に。師走らしい雰囲気も徐々に高まる京都の町。12月末までの期間は、静かな京都を味わえる数少ない期間かも…。

*「相国寺」の詳しい情報は、ホームページで。



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コメント (2)
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