海外から来たお友達の京都案内をしているミモロ。「紅葉なら、絶対に『修学院離宮』に行かなくちゃ…」と、最も紅葉が美しいといわれる場所のひとつに、お友達を案内します。
『修学院離宮』は、下・中・上の3つの離宮(茶室)があります。いよいよ最後の上の離宮に向かうミモロ一行。
門をくぐって中に入ると…
「わースゴーイ!」目の前に広がる雄大な景色にビックリ。しかも今は、秋、その景色は、いろいろな色がついて、本当に鮮やかです。
「なんて、キレイな景色なんだろ…」ミモロのまわりの人たちからも、感激の声が漏れます。
どこを見わたしても、色鮮やかな紅葉がミモロのすぐそばに…。
「庭師さんが、どの色の木を、どこに植えるか、すごく考えてお庭を作っているのがよくわかねー」
京都の紅葉は、昔から、庭師さんの技により、自然の美しさが、いっそう見事に見えるよう工夫されてきました。紅葉も、同じ色が重ならないように、色の変化を巧みにつけているのです。
上離宮の門を入ってすぐにある「隣雲亭(りんうんてい)」でひと休み。
ここは、後水尾上皇が、心注ぎ作った茶室。現在の建物は文政年間の再建によるもの。
ここからは、はるかに洛中の景色がひろがって、まさに絶景。
上皇が愛してやまない景色がひろがっているのです。
上離宮は、浴龍池(よくりゅういけ)を中心にした回遊式庭園。大きな池には、2つの島があり、泳ぐ龍を模っているそう。2つの島を結ぶのが、千歳橋。
切石を組んだ2つの橋脚に、一枚岩を渡し、その上に宝形造りと寄木造りの四阿(あずまや)風のものが建てられています。「なんか中国風じゃない?」とミモロ。でも、いかにも「ここは別世界」という感じがする演出です。
そもそもこの池は、舟遊びのために作られたもので、舟にのってどこを眺めても素晴らしいようにお庭が作られているのです。
舟では、管弦の演奏や詩歌の会などが催されていたとか…。
「わーきっとすごく雅だよねー。平安時代みたいな衣装の女官たちもいたよねー」と、池を見ながら、ミモロの想像は膨らみます。
池に映る木々。「赤、黄、緑って並んでるー」なんと心憎い配色でしょう…。
あまりに美しさに言葉も失ってしまいます。
上離宮からふたたび、トコトコと松並木の馬車道を通って下離宮へ。
雅な景色と鄙びた田園風景…その両方が、ひとつの場所に。
「やはり後水尾上皇ってただもんじゃないねー。とても美意識が高い人だったんだねー」とミモロ。
「あまりに美しすぎる…」さすが宮内庁の管轄の場所。どこを見ても、その手入れの素晴らしさに、ただただ感動するばかり…。
「本当に、秋の修学院離宮に来られてよかったー」と、心から思うミモロでした。
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