京都各所の寺社仏閣などで開催されていた秋の「京都非公開文化財特別公開」。日頃見ることができない貴重な文化財を鑑賞できる期間です。
そのなかで、ミモロが出かけたひとつが、11日まで公開されていた、祇園の南にある建仁寺山内の塔頭のひとつ「大統院」です。
広い建仁寺の敷地の中で、南東に位置する場所にある「大統院」へは、お寺の長い塀沿いに歩きます。
「建仁寺にこんな場所があったなんて知らなかったーなんか雰囲気のある道…」と、ミモロは、初めて歩く石畳の道の風情を楽しみながら進みます。
長く続く塀沿いには、木や苔が植わっています。
「あ!なんだろ?」ミモロが何か見つけたよう。
まるでシイタケのようなキノコです。「これ食べられるのかなぁー」と、熱心に見つめます。
ミモロ、寄り道してないで、早くお寺に行きましょう・・・。「あ、そうだったー」と。
キノコの観察を中断して、再び歩きだしました。
やがて門に到着。
普段は、公開していない「大統院」は、建仁寺夢窓派の青山慈永禅師によって,南北朝時代に開かれたお寺。幾度かの火災で焼失、昭和5年、本堂のみが再建。その後も復興が進み、現在の姿に。また、ここは、安土桃山末期に生まれ、江戸時代初期に活躍した儒学者、林羅山が若い頃、学んだところとして知られています。林羅山は、京都四条新町の生まれ、子供のころから天才との評判だったとか。豊臣家を滅亡へと導いた「方広寺」の鐘の文を家康滅亡の呪詛と解釈した人物です。その後、徳川家に仕え、その学問の基盤を築きます。
門をくぐり、中へ。
特別公開の受付へと進みます。
「あのー拝見したいんですけどー」と受付の学生さんに。
「はい、おひとりですねーゆっくりご覧くださいー」と。特別拝観の受付や展示物、建物などの解説は、龍谷大学の学生さんが担当していました。
学生が多い町、京都では、いろいろなイベント、祭事などに学生さんは、大活躍。
「京都の大学に通うと、いろんな体験ができて面白いかも…」と思うミモロです。
お寺に上ると、さっそく学生さんのガイドが始まりました。
「このお寺の歴史は…」
「フムフム…」解説を聞きながら、頷くミモロ。
今回、拝観できるのは、江戸時代の京焼の祖と言われる、陶芸家奥田穎川の作品をはじめ、多数の京焼、清水焼の器などが特別展示されていました。
また、江戸時代の画家、円山応挙の「幽霊図」なども見ることができました。
「なんかいろいろ見るものがあったー」と。
*残念ながら、撮影できないので、写真でお見せできません。あしからず
さて、このお寺のお庭も、特別拝観の新しい見どころのひとつ。
平成21年に作庭家 北山安夫氏によってつくられた17個の長方形の石と苔を組み合わせた市松模様で、建仁寺派管長 小堀泰厳氏により「耕雲庭(こううんてい)」と命名されたお庭です。
「なかなかステキなお庭…」ミモロは、しばし庭を前に、静かなひとときを過ごします。
「いろいろ拝見できて、いい時間を過ごせたー」と、満足してお寺を後にするミモロです。
帰りがけ、五条通付近を歩いていた時、偶然見つけたのが、
奥田穎川と書かれた石碑。
「ここがお住まいだったんだー」と感激。
*京都非公開文化財特別公開は、一部、まだ18日までのところも。拝観料一か所800円で。詳しくは「京都古文化保存協会」のホームページで。
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