京都から、JRや近鉄で、1時間ほどで行ける奈良。ミモロは、ときどき出かけます。「久しぶりに大仏様に会いたいねぇ~」ということで、ミモロは、お気に入りのリュックを背負ってお出かけです。
「やっぱり大きいねえ~」。さすが当時の国家事業、規模が違います。天平15年(743)聖武天皇が盧舎那大仏(るしゃなだいぶつ)建立の勅願を発布し、造営がスタート。国全体の平安を願い、多くの人々の手により実現したプロジェクトです。
聖武天皇がこの大仏建立を願ったのは、当時、疫病や天災、戦いなど、人心を不安にさせることが多くあったことによるもの…。大仏のお力で、生きるものすべてに幸福と平和をもたらすことを願って造られたのです。
創建から鎌倉時代、戦国時代の2度にわたり焼失した大仏殿。現在のものは、江戸時代に5代将軍綱吉の母、桂昌院などの協力で再建したもの。創建当時のものより、小さ目になってしまいましたが、それでも世界最大級の木造建築として、国宝および世界文化遺産になっています。「創建当時のものって、すごく大きかったんだね~。それにしても桂昌院さんって、いろいろな文化事業に貢献してる人だよね~」
京都の商家出身の桂昌院。玉の輿に乗り、将軍の生母となり、権勢をふるったとか、生類憐みの令など悪法をだしたなどと言われますが、実は、彼女の文化事業貢献度は、非常に高いもの。奈良では、ここ東大寺、新薬師寺、法隆寺などの再建をはじめ、京都では、善峯寺、智積院、清凉寺など数多くの寺院の復興に資金援助をしています。彼女の功績がなければ、現在の名所になっているお寺は、どうなっていたか…。「さすが京都出身の女性…」と思うミモロです。
大晦日などは、大仏殿正面の大きな窓が開き、大仏さまのお顔を外から拝むことができます。「今日は、窓開いてないんだー。大仏さんもお外見たいだろうに…」
大仏殿の前には、広々としたスペースが広がり、開放感は抜群。「大晦日だけじゃなくて、ときどき開けて、外を見せてあげたらいいのに~」と、思うミモロです。
さて、大仏殿の中へ。
「やっぱりいつみても大きいし、穏やかなお顔立ち…」お顔の部分は、創建当時のものではありません。なんども火に包まれ、また破壊された大仏様は、いうなれば手術をなんども受けてよみがえった姿です。しかも、戦国時代から江戸時代まで、100年以上も大仏殿が再建されなかったので、その期間は、雨ざらし。「その時代は、遠くからお姿が見えたのかも…」でも、無残なお姿に人々は心痛めていたのでは…。「大仏様も大変だったんだんねぇ~」。大仏殿の再建にも徳川家が、尽力します。
とこで、大仏様のサイズは、お顔約6.7メートル。座高14・9メートル。小顔とは程遠いもの。お顔が小さいと、下から見上げたときに、そのパワーが感じられません。仏像は、下から仰ぎ見て、バランスがいいようになっているもの…。
「わー大きな手…」手のサイズは、約2・5メートル。指の動きが、なんとも優しく…。
大仏さまの左隣は、虚空蔵菩薩、右隣は、如意輪観音が、ともに大仏さまに寄り添います。
大仏が大きいので、小さく感じますが、単体でいらしたら、かなり大きく感じるはず…。ともに鎌倉時代の仏師、運慶、快慶などによるもの。ミモロは、大仏さまと菩薩さまにお詣りしてから、大仏殿の中を巡ります。
ところで、ミモロが大仏殿の中で、気に入っているものがあります。それは、大仏が鎮座する蓮台です。
線で描かれた優美な如来のお姿と、小さな仏さまや建物…。「これ天平時代のイラスト?」特に小さな仏様たちが、ミモロのお気に入りで、なんとも素朴な感じ。「誰が描いたのかな?」いろいろと想像が膨らむ線描画です。
大仏殿の中にいると、なんとも穏やかな気分になります。
ふと、後ろを振り返ると、「あ、修学旅行生がいっぱい…」大仏殿から外を見ると、次々修学旅行生が大仏殿にやってきます。今、奈良は、修学旅行シーズンの真っ盛り。
大仏殿の中では、瓦の寄進ができます。1枚1000円。
自分の願い事とともに、名前を書いて奉納します。海外からの観光客も記念に…
写真撮影をお願いしたら、「ありがとう…写真撮っていいですかって聞いてくれて…」と言われました。その言葉に、日本を訪れる外国人観光客が、無断で写真撮影されるケースが多いこと、また、それを快く思っていないことを改めて知りました。特に、可愛いらしい子供は、撮影対象になっているよう…だれでも無断で撮影されたら、いい気分はしません。必ず、「写真撮影していいですか?」May I take your picture ?と言ってから…。
奈良を訪れる多くの修学旅行生が、英語を使ってみたいのか、外国人を取り巻いて、盛んに英語で話しかけています。英語を実際に使いたいという意欲は認めますが、突然、生徒に囲まれて戸惑っている外国人の姿も見受けられます。英語を実践する前に、まずは人とのコミュニケーションのマナーを学びましょう。
また、西洋人だからといって、英語圏の人ではないことも…お忘れなく…。
さて、大仏殿の参拝を終えたミモロ。
広大な敷地の中をお散歩します。「あ、鹿…」大仏殿の北側で、のんびり寛ぐ鹿たち…これは京都では見られない景色です。
ミモロ気を付けて…「え?なに?」草の上には、鹿のフンが点在…踏まないようにね…
東大寺の西側に出ると、「あ、八坂神社だって~」
そう、奈良にも京都の「八坂神社」があります。全国に八坂神社の分社は多く、ここもそのひとつ。
「もうすぐ祇園祭だよね~」7月1日から始まる祇園祭。6月は、その準備が本格的に始まります。
さぁ、京都に帰りましょ…近鉄に乗って、ミモロは、京都へと戻りました。
*「東大寺」の詳しい情報は、ホームページから…。
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