5月30日、30度を超す夏日…「きっと大原なら、少し涼しいかも…」と、ミモロが向かったのは大原にある「三千院」です。
この日、「三千院」には、修学旅行生の姿は、全くなく、境内は、いつもとは違う雰囲気に…。次々と訪れるのは、お坊さん。
門に掲げられた看板には、「御懺法講」と書かれています。
「なんだろう?」とミモロ。
「御懺法講」とは、『自ら作った諸悪の行いを懺悔して、お互いの心の中にある「むさぼり・怒り・愚痴・慢心」等のさわりを取り除き「和敬静寂」の心を持って、自分の心をさらに浄め清らかにすることができるという、天台宗にとって最も大切な法要儀式です』と、入り口でいただいた説明書に。
なんでも、この法要儀式は、後白河天皇が、宮中においてはじめられたといわれる、なんと850年の歴史をもつ法要です。途中途絶えたこともあったそうですが、現在は、三千院が復活させ、毎年、行われるようになったそう。もともとは、宮中で行われていた法要で、声明懺法と呼ばれるもの…。声明は、仏教音楽と言われ、大原は、その発祥の地でもあります。
ミモロは、一般参拝者の入り口から境内へ。法要は、宸殿で行われます。境内に入ると、そこは緑の世界。
杉と苔の緑が、上と下からミモロを包み込みます。
宸殿の前に進むと…すでに法要は始まっているよう…。声明があたりに響いています。ミモロは、厳かな気分に浸りながら、その声明が聞こえるそばへ…。この御懺法講は、一般的な声明とちょっと異なり、雅楽とのコラボで行われます。「さすが宮中で始めただけある…なんか、すごく雅な感じ…」とミモロ。
僧侶たちの独特な節回しで、歌うように唱えられる声明。それを伴奏するように、笙(しょう)や笛などが奏でられ趣もいっそう。「平安時代にもどったみたい…後白河天皇もお聞きになったんだよね~」と感慨もひとしお。
招待者のための法要ですが、一般参拝者も、境内から法要の様子を拝見できます。
この法要は、なんと3時間も続くそう…。しばらく宸殿の近くで、祈りながら、じっとしていたミモロですが、「そろそろ心も清らかなになった感じ…」と、そこから離れて、境内の中を歩くことに…。
三千院は、比叡山のふもとに位置し、天に聳える杉木立が、寺を包んでいます。その木々は、強い夏の陽射しを遮り、木の下にいるミモロの上には、やさしい木漏れ日が…。
「浄められる感じ…」
宸殿で続く声明は、スピーカーで、境内一帯に小さな音量で流れています。その声明を聞きながら、自然を眺めると、本当に、心や体が浄められてい行くよう…。「なんか別世界だね~」と、しばし、佇むミモロです。
境内の中を進み、山のあじさい苑へ。
まだ小さな蕾の紫陽花。「町の紫陽花が終わったころが、ここの見ごろですよ…」と、境内のお休みどころの方から教えてもらいました。6月中旬ごろが、例年の花の盛りだそう。山全体を、白や紫の紫陽花が彩るのも、もうすぐ…。
御懺法講で、心が浄められたミモロは、「金色不動堂」へ。
ここは、気軽に写経ができる場所。「16文字なら、無料で写経できるだ~」と、御堂の前の看板を見て、さっそく写経をすることに。
薄いグレーの文字の上を、心を鎮め、一文字一文字筆ペンでなぞります。ミモロも真剣に写経を…。上手にできたかな?書いたものは、志とともに、納めます。「だって無料って言っても、やはりありがとうって感謝の気持ちを表さないと…」と、300円を三方に…。
写経を終えたミモロは、お休みどころで、大原名物の紫蘇をつかったお茶をいただきながら、ちょっと休憩。
大原は、しば漬けの発祥の地と言われます。以前、訪れた寂光院のところで、お話ししたことがあります。(ミモロ 寂光院で検索してみて…)
さっぱりとしたお味の紫蘇茶が、いっそうミモロを癒してくれました。
紫陽花山を下り、再び、宸殿のそばへ。
年に1度の「御座懺法講」は、ずっと続いていて、声明がミモロの耳に届きます。
ご本尊、阿弥陀如来さまに、往生極楽院で、お詣りしたミモロ。
木漏れ日が、ミモロの体を緑色に…。
静寂の中に、声明がずっと聞こえる、清浄な時を過ごしたミモロでした。
*「三千院」の詳しい情報は、ホームページからどうぞ…。
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