ミモロが京都に暮らし始めて4年。「いつかはお詣りに行きたい~」と思っていた「愛宕山の千日詣」に、ついにこの夏行くことに。
お友達に誘われてミモロは、夜9時に三条大橋で待ち合わせ…。

「こんな日にお詣りできるって、絶対ご利益あるね~」と張り切っているミモロです。
お友達の車で、清滝へ。すでに道には、車の列。駐車場に入るまで、なんと1時間近く待つことに。
やっと駐車場に入り、いよいよ愛宕山山頂を目指した時は、23時になっていました。「う~いつもならベッドに入る時間…ずっと起きてられるかな~」とちょっと不安なミモロです。「でも、絶対参拝する!がんばろう…」と道を登りはじめました。目の前には、山へと続くのぼり道が続いています。
さて、「愛宕神社」が、火伏の神として京都の人々に昔から崇敬されている神社です。全国の約800社の愛宕神社の総本宮がここ京都の「愛宕神社」です。
大宝年間(701~704)に役行者が、神廟を開いたのが始まりとも、また天応年間(781)に和気清麻呂らが、王城鎮護の神として「阿多古社」を鎮座したのがはじまりとも…。
古来より火伏の神社として崇敬されるとともに、本地仏が勝軍地蔵であることから武家の崇敬も集めています。さらに修験道の聖地のひとつで、天狗信仰もあり、その名は、古くから全国に知れ渡ることになります。
7月31日から8月1日にかけてお詣りすると「千日詣り」と呼ばれ、1000日分のご利益がいただけるのだそう。
「やっぱりこの日に行った方が3年分だからお得だよね~」とミモロ。「お詣りだから浴衣にしよう…」と浴衣に下駄で出かけました。
愛宕山の海抜は、924メートル。比叡山は、848メートルですから、それより高く、京都市内から西に見える山です。
「ミモロ、大文字山2回も登ったもの・・・大丈夫~」と。でも大文字山は、標高465メートルほど。その倍以上の高さです。
清滝の参道入口から神社境内まで、約4キロの山道が延々と続きます。
ミモロは、「もうだめ~」と少し歩いただけでギブアップ「下駄じゃ無理だよね~」と、以降、私のリュックの中へ。
「かなりキツイ山道ですよ~」と、行った人から聞いていましたが、その大変さは、初めてのものにとってかなりのもの。山道は照明が続き、足元も懐中電灯がいらない明るさ。石ころの道、木の根の道、石段などが続きます。
距離は、4キロとそれほどでもないのですが、夜の山道は、周囲の景色を眺める楽しみが少なく、ただひたすら登るという感じ。風もなく、日中37度という猛烈な暑さで、夜の空気も温かく、少し進むと、汗が吹き出します。時折、木々の間から見える満月と京都市内の灯りにホット心が和みます。
山道の各所には、消防団の救護テントもあり、熱中症で体調を崩した人を介護していました。
ペットボトルの水も、すべて汗に変わります。まさに全身汗だグッショリ…。
山道は、神社を目指す人、またお参りにを終えて戻る人たちが、「おのぼりやす~」「おくだりやす~」と声をかけ、互いを励まします。
子供や赤ちゃん連れの人も目立ちます。ここに3歳までにお詣りすると、一生、火による災いに遭わない「三歳詣り」が今も盛ん。子供を背負ったパパが、汗を拭き拭き登ります。
小学生くらいの子供は大変。こんな夜中に眠いのに山道を進み、中には泣き出す子供たちも…。
途中でやめることもできず、泣き叫ぶ子供にてこずっている姿にも、何度か遭遇しました。
山頂の愛宕神社に到着したのは、すでに日も変わり、深夜1時過ぎ。

「わ~着いた~」とミモロ…。でも、そこから本殿まで、まだ結構距離がありました。最後には、留めというべき階段も…。
本殿に到着したのは、深夜2時ごろ。そこには、大勢の人が入りきれないほど集まっています。

献上する灯明を求め、本殿へ参拝。

さらにそこから奥の宮、若宮へも参拝します。

「やった~愛宕さまに参拝できた~。さぁお札頂かなくちゃ~」とミモロ。さて、ここからがまた大変。


「お友達に頼まれたのも買わなくちゃ…」


本殿の周囲には、ここでご来光を仰ごうと、夜を明かす人たちが、至る所に寝ています。「なんかすごい光景だね~」とミモロ。
ミモロたちは、本殿のそばで、しばし休憩や、着替えなどをして、山を下ることに…。
山を下りはじめ、しばらくすると「なんか空が明るくなってきた~」とお友達。

「わ~夜が明けちゃったんだ~」と、背中のリュックから顔を出しているミモロ。
すべりやすい山道を、なんとか無事に清滝まで下ったのは、すでに朝の5時。


「こんな看板あったんだ~」

ついに愛宕詣りを果たしました。
「お伊勢へ7度 熊野へ3度 愛宕さんへは月詣り」という古歌があるそう。
「え~毎月なんて無理~」とミモロ。山登りは、1回目がつらく、回を重ねると楽になるもの…ミモロ、またお詣りする?
「う~ん、千日詣りしたから3年先にまた考える~」とミモロ。「秋になったら、紅葉見物にゆっくり登るのもいいかも~」と。

「朝の光が気持ちいいね~」と、川を渡る涼やかな風が、お詣りできた達成感にあふれたミモロを吹き抜けます。

「愛宕神社」までは、往復5時間以上の行程。山に入る人は、通常は夜までに下山しなくてはなりません。
山歩きの服装と靴、装備で、山へ。
翌々日から始まった筋肉痛。その痛みが取れるには、まだまだかかりそうです。
*「愛宕神社」京都市右京区愛宕町1 075-861-0658

人気ブログランキングへ
ブログを見たら、金魚をクリックしてね~ミモロより