ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京菓子の老舗「笹屋伊織」の工房見学。ひとつひとつ丹念に仕上がる職人さんの技

2017-02-08 | ものづくり

享保年間創業の京菓子の老舗「笹屋伊織」。本社と工房のある南区の吉祥院へ、ミモロは、10代目ご店主の奥様、田丸みゆきさんに連れて行っていただきました。
「ここに菓子工房があるんだって~」。この日、ミモロは、特別に工房見学をさせていただくことに。

工房に入る前に、ミモロは、バッグをゴソゴソと。中から出したのは、頭にかぶるキャップと白衣です。
「ミモロちゃん、ちゃんと用意してきたのね~」と田丸さん。「はい、工房見学ですから…」とさすが取材なれしてるミモロです。
それをつけると、さっそく洗面台へ。
「ゴシゴシ」しっかり手を洗った後、ドライヤーで乾かします。
準備万端。「こんにちは~ミモロです。今日は見学しにきました。よろしくおねがいしま~す」と工房のみなさんにご挨拶。
まずミモロが見学させていただたのは、さっき食べたばかりの「塩豆大福」づくりです。
「お豆どうやっていれるんだろ?」と思っているミモロでした。

 
「わ~手早い…」次々に職人さんの手から、塩豆大福が生まれます。
 
小さく丸めたお餅の上に、7~8個の塩豆をおいて、餅の中へ練り込みます。「なるほど~お餅の中に先に塩豆いれるんだ~」
ミモロは、大福に豆をくっつけていくと思っていたようです。
 
豆の入った餅にアンをいれて、丸めて出来上がり。

あっという間に、塩豆大福がミモロの前に…。「すご~い!」と見惚れるばかり。

次は、春の生菓子づくりを見せていただきました。
見せてくださるのは、「笹屋伊織」の木子工場長。30年のキャリアをもつベテラン職人さんです。
「よろしくお願いします」とミモロ。
竹のザルのような「通し」というこしきに、緑色に色づけした白あんを通し、そぼろを作ります。
 
「これでギューってやってた~。下からニョロニョロって出てきて面白いね~」とそばでじっと見ていたミモロ。

次に、小さく丸めた餡玉に、さきほどのそぼろをやさしくそっとつけてゆきます。
 
「一見簡単そうだけど、なかなかうまくつけるのむずかしいんだよね~」
 中の餡が見えないように、そっと包むようにそぼろをつけます。
「あれ、まだなにかつけるの?」
先ほどより目の細かい通しで、白あんを緑色のそぼろの上に花びらのように振りかけます。
 
「はい、完成です」と工場長。「わ~きれいなお菓子・・・あの~なんて名前ですか?」とミモロ。
 「早春という銘です」と。
なるほど芽吹き始めた草に名残の雪が降ったような風情を感じます。

はっきり言って、練り切りの生菓子の素材は、年間を通じ、ほぼ同じようなもの。でも、それを季節ごとに全く別の表情の菓子に仕上げ、まるで味も異なるように感じるのが京菓子の技。職人さんの個性も表現されるのです。

「笹屋伊織」には、幅広い年齢層の職人さんがいらっしゃいます。最近は、女性の職人さんも増えているそう。
ここに修業に来て、技術を磨き、地元にもどる人もいるのだとか。

「ミモロちゃん、すごく熱心に見学しましたね~」と。「はい、ミモロ、お菓子大好きだから…作るところ見学するのすごく楽しいです」と答えます。
ベテランの職人さんから、若い職人さんへ受け継がれる老舗の味と技。「京菓子って、素晴らしい日本の文化だよね~」とミモロ。日本の文化を受け継ぐ職人さんたちは、ご自分の仕事に誇りをもっていらっしゃることが伝わってきます。

「見学させていただいて、ありがとうございます」とミモロ。「またね~」と手を振って見送ってくださいました。


工房見学を終えて、お店にもどったミモロ。「どうでしたか?楽しかった?」とお店の方。
 
「はい、すごく楽しかったで~す」と嬉しそうに答えるミモロです。

「どうやって作られてるか知ると、それに対する思いもいっそう深まるね~」と。

*「笹屋伊織」のくわしい情報はホームページでどうぞ


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