ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「箔屋野口」が伝える京都の伝統の技。金色に輝く帯の素晴らしさ。現代アートの箔画も魅力的。

2012-03-06 | ものづくり

西陣の千両ヶ辻は、かつて毎日千両の商いが行われたという西陣繁栄の中心地。
そこに明治10年創業の「箔屋野口」は、金糸、平金糸の製造を長年手がける老舗です。


金糸を扱う店を示すように、玄関には、金糸を巻いた糸巻が。

室内に進むと、「なんかキラキラまぶしいねぇ」とミモロは、目をパチパチと…。
金箔を使った作品が多数並んでいます。

「うちの仕事がわかるものをお見せしましょう」と野口さんご夫妻。

お座敷で、ミモロの前には、金色に燦然を輝く帯が桐の箱から出されました。
「わー、まぶしい!全面が金色に輝いてるー」

この金色の帯を作るのに、使われるのが平金糸です。

「平金糸って、なあに?」ミモロは、初めて聞く言葉に首をかしげます。

平金糸には、西陣の帯などに平面のまま織り込まれる糸のこと…。
その糸の素材は、三俣などの繊維を漉いた和紙です。
「え?どういうこと?」とミモロは、全く想像できません。

まず、金糸の帯をよく見ると、金色の地の部分にニュアンスのある模様が見えます。
その模様は、予め、和紙に漆を引き、その上に金箔や銀箔、プラチナ箔などを一枚一枚のせ、まるで絵のようなものを作ります。箔の微妙なニュアンスの違いで、作品の表情も異なる熟練した技が必要な作業です。

「このまま額にいれても、ステキなアートだね」とミモロ。

「箔屋野口」で作られるこの箔を押した和紙が、帯のベースのデザインと輝きになります。

「えー、まだよくわからない…糸はどうするの?」

次に、それを、細く裁断して、金糸を作ります。

裁断は、専門の職人さんが手掛けるもので、まるで絹糸のように細い糸状に。それが平金糸です。

「え、紙の糸なの?」そう、でもしっかりとした和紙に漆と金箔などがのった糸となるので、普通の和紙の糸とは違います。

そして、絹の金糸を縦糸に張った織り機で、横糸として、この平金糸を一本一本渡して織ってゆきます。

「順番間違えたら、模様が変になっちゃうの?キャー大変…」アバウトなミモロには想像すらできない、気の遠くなるような緻密な作業です。

「スゴーイ!帯って、絹だけじゃなくて、紙でできてるんだー」それ以上言葉が出ないミモロです。

まばゆい輝きで、辺りをも明るくするような見事な金糸の帯。
「金襴緞子の帯締めながら…の花嫁さんの帯?」まぁそうかも・・・でももっと高級品です。

金箔などを施された平箔は、数枚つなぎ1本の帯になります。縦糸の幅もあるので、描かれる意匠は、帯として完成した姿を想像して意匠が施されるそう。

「わー織り跡が付いちゃうから、帯を結ぶのがもったいー」と、なかなか和服に詳しいミモロ。紬の帯のように、縛っても、伸ばせば元通りという訳にはゆきません。

まさに美術品的な帯です。

さすがのミモロも、このあまりに豪華な帯を前に、欲しいとは口にしません。よかったー。

さて、帯を拝見したミモロは、お座敷に並ぶ箔を使った箔画と呼ばれるアート作品に興味津々。

「なんかヨーロッパの香りがするー」と、確かにイタリアやウィーンなど貴族のお屋敷にある装飾を思わせます。

ここに並ぶのは、4代目の野口康さんと息子さんの野口琢郎さんの作品。伝統の箔の技を現代アートへと発展させた作品が並びます。


ライブラリーの壁面には、クリムトの絵画をモチーフにしたお二人の作品が。



さまざまな美術作品の修復なども手掛けていらっしゃる野口康さん。またNYなどでの個展も評判に。
息子さんの野口琢郎さんも、箔画の個展をいろいろなさっていらっしゃりその作品は、注目を浴びています。詳しくは、ホームページをご覧ください。


「また、ゆっくり見学に来てもいいですか?」とすっかりここが気に入ってしまいました。

伝統の技を見事なアートにする箔画。今や京都の伝統の技は、国内よりむしろ海外での注目度が高いよう。一流の作品は、いずれもどこか共通するセンスが漂い、その魅力に惹きこまれてしまいます。

*「箔屋野口」京都市上京区元誓願寺通大宮西入ル元妙蓮寺町546 電話075-415-1150 10:00~16:30
見学には、事前の予約が必要。不定休。ギャラリーに展示された作品は、購入も可能です。

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「西陣 美の辻」で訪れた「箔屋野口」。明治に建てられた堂々たる町屋建築。さすが京都とミモロ感激!

2012-03-05 | ものづくり

西陣の千両ヶ辻で、3月1日~5日に、8軒の町家が参加して行われた「西陣 美の辻」。お雛様の展示と伝統と新たなものづくりの展示をめぐりながら、地元の方との触れ合いが楽しめるイベントです。

参加した町家は、大宮通と元誓願寺通の角周辺に点在。ミモロは、次々に展示を見学します。
東西に今出川通の南側を平行に走る元誓願寺通は、かつて西陣の中心的な通り。現在は、今出川通の方が、バスが通り、道幅も広く、メインの通りのような姿ですが、今出川通は後でできた通りです。

西陣の町の風情を今も色濃く残す元誓願寺通に、一際、堂々とした構えの町屋があります。


「すごく立派で、ここも見学していいの?」とミモロは、ちょっとビビり気味。

道に面したベンガラ格子には、「GOLD LEAF ART」という洒落た看板が掛っています。

ここは、明治10年に、金糸、平金製造所として創業した「箔屋野口」。現在、4代目の野口康さんの工房、ギャラリー、そしてお住まいです。現在、京都市の博物館登録が。

「なんか敷居が高そう…」とミモロは、遠慮がちに暖簾をくぐります。


「あのーごめんくださいー。中を拝見してもいいですか?」とお玄関先に声を。


「あ、どうぞどうぞ、よくいらっしゃいました。中に上って、お雛様などご覧ください」と、迎えてくださったのは、野口さんご夫妻。
優しい笑顔に、ミモロの顔にも笑みが…。

さて「箔屋野口」のお仕事に関しては、明日詳しくお話しすることに…。
今日は、まずは、その立派な町家をご紹介。

現在の建物は、明治22年に建てられた典型的な町屋建築。京都の町屋の特徴は、通りに面したベンガラ格子(内側から外の様子が、よくわかるブラインド的役割の格子)、中庭(建物へ光と風をもたらす小さなお庭)

そして3室ほどの座敷が連なり、奥へと続きます。
「わー奥が深いー。広いお座敷だねぇー」とミモロは、キョロキョロ。現在ギャラリーになっていて、そこにはさまざまの作品が…。

一番奥のお座敷には、家に伝わるお雛様が、床の間に。

「このおうちにずっと住んでるの?」と何やら話しかけるミモロ。かつてはここに7段飾りを飾ったことも。

明治、大正、昭和と京都の産業を担った西陣。その当時のお雛祭りは、今、想像できないほど、華やかなものだったのでは?大店のお嬢さんたちが、見事な着物姿で集ったことでしょう。そんな様子が、イメージされるお座敷です

「お庭もりっぱだねぇー」と、夕暮れ迫る光の中、しっとりとした趣のお庭が、ミモロの前に広がります。


お庭の中でも、一際目を引くのが、大きな石灯籠と石を繰りぬいたお手水です。


京都の町屋のお庭は、外からは見えない静寂に満ちたプライベートガーデン。家の者と、奥座敷まで招かれたゲストだけが鑑賞できる特別感あふれるお庭です。

さらに奥には、土倉などが続きます。

歴史ある建物の素晴らしさに感激しきりのミモロ。「でも、こんなりっぱなお家を維持するのって大変そう…広いからお掃除も大変だよねぇー」と生活感あふれる発言。

50年前は、暖房は火鉢、冷房は団扇だったそう。現在は、石油ストーブと扇風機に。

歴史的な建物を住まわれている方に、かつて何人かお目にかかりましたが、実際、なかなかご苦労も。
昔なら、当たり前と思えたことも、現代においては暮らしにくいことに…。また歳月と共に、修理を必要とする部分も増加し、その修復が技術面でも、費用面でも大変とか。そんなお話を伺うと、拝見する建物への思いもいっそう。

さて、かつてお店だったという道に面したお部屋は、現在、ギャラリーやライブラリーに。
落ち着いた照明とゆったりと流れる音楽に、しばし寛ぐミモロです。

「あ、写真家の水野克比古先生の写真集があるー」ここ野口家を撮影した写真集で、改めてこの町屋の美しさに触れるミモロです。


ちなみに、野口さんと水野先生は、幼馴染。この西陣の通りで遊んだ仲だそうです。

「こちらで、平金の作品をお見せしましょう」と野口さん。ミモロは、お座敷へと移ります。


*「箔屋野口」京都市上京区元誓願寺通大宮西入ル元妙蓮寺町546 電話075-415-1150 事前予約で建物を、無料で見学できます。10:00~16:30 不定休 




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「西陣・美の辻」。お人形の天鵞絨(ビロード)ドレス展。「町家写真館分室」で開催。優れた技の結晶。

2012-03-04 | ものづくり

西陣の千両ヶ辻で3月1日から5日まで開催される「西陣・美の辻」。町家では、お雛飾りと共に、さまざまな展示が行われています。

写真家・水野克比古さんの「町家写真館」で歴史あるお雛様を拝見した後、ミモロは、向かい側の分室へ。ここは、息子さんの水野秀比古さんの作品と共に、この日は、「日本天鵞絨工業株式会社」製作のドールのための「天鵞絨ドレス展」が開催されています。


「ミモロちゃんが、きっと気に入りるものがたくさんあるから、ぜひ来てくださいね」と水野秀比古さん。

さっそくミモロは、「町家写真館・分室」へ。「おじゃましまーす」

「わースゴーイ…」
町家の分室には、豪華なドレスがいろいろ陳列されています。

可愛らしい西洋人形が、エレガントなドレスを着こなしてステキ!ミモロもすまし顔で一緒に。


このドレスを製作したのは、西陣のビロードメーカーの「日本天鵞絨工業」という会社。
「西陣って、ビロードも作っているの?」とミモロは意外という顔を。

確かに、ビロードって洋服のイメージですよね。でも、ビロードが日本に伝えられたのは、室町時代末期に南蛮貿易でもたらされたそう。そういえば、信長がマントを着ている姿は、よく映画やテレビに登場しています。あのマントはビロード製です。江戸時代には、日本でもビロードが作られるようになりました。それが上質の絹100%の西陣のビロードです。

「日本天鵞絨工業」は、明治20年創業で、現在、京都府の南丹市にある工場で、昔ながらの伝統織法を守り、最高級のビロードを作り続けています。

ビロードの製法はとても複雑で、その概要は、直径1ミリの針金を3センチの幅に50本横に渡し、織り込み、その部分の縦糸を切って起毛させたり、針金を引き抜きループ状にするという手間と技術を要するもの。

製作工程を示す写真を見ながら、「スゴイねぇー」と、その高い技術に驚き、感心するミモロです。
「実際に作っているところ見てみたいー」とミモロ。いつか工場見学ができたらいいですね。

西陣のビロードは、とても繊細な雰囲気。上質の絹で作られたものだけに、独特の上品な輝きとなめらかな手触りを備えています。大量生産が可能なレーヨン糸のベルベットや綿糸の別珍とは異なり、とても価格は高価なものに。高級な鼻緒やショールをはじめ、高級服地に使われています。

「町家写真館・分室」に並ぶ、高価なビロードを使ったドールのドレス。ミモロは憧れの眼差しで見つめます。
「いいなぁー素敵なお洋服が着られてー」
ミモロは、ステキなドレスの前で、「着てみたいなぁー」とポツリ。


「あら、そんなに気に入ったんですか。だったら特別にちょっとだけ…」と、展示をなさる『日本天鵞絨工業」のスタッフの方が…。

ドレスとお揃いのビロードで作られたヘッドアクセサリーをミモロに付けてくださいました。

「あら、ピッタリ…」
ネコ耳を付けて、すまし顔で西洋人形気分のミモロです。ネコにネコ耳?

もしドレスを着たら、こんな感じに。

さらに、「ワー赤ずきんみたい…」ウサギ耳の頭巾をかぶらせてもらいました。
キャカワイイ!

ピンクのエレガントなドレスと組み合わせるとこんな感じに。


「なんかお姫様になった気分…」と、ちょっと緊張気味のミモロです。

京都に来て以来、最高級のものばかり、目にするので、ミモロの目は肥える一方です。

*「町家写真館分室」10:00~17:00 3月5日まで展示。詳しい場所は、昨日のブログをご覧ください。また、「日本天鵞絨工業株式会社」の詳しい情報は、ホームページで。ビロードを使ったドレスのオーダーも可能です。



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「西陣 ・美の辻」。町家に飾られた雛めぐり。人形写真も手がける写真家 水野克比古先生所蔵の雛たち。

2012-03-03 | イベント

京都の西陣は、古くから織物の町として知られます。その一角、元誓願寺通と大宮通が交差する「千両ヶ辻」は、江戸時代中期より、軒を連ねる糸屋や織物の大店が、毎日千両を商ったと言われる西陣でも最も繁栄した場所です。

間口の狭く奥行の深い店が多い京都の中でも、大きな店構えの町家が連なり、その当時の勢いを思い起こさせます。観光客には、まだ馴染みの薄い地域ですが、歴史あるりっぱな町家が多く、中を見せてくださるところもあり、京都を知る上で、見逃せないエリアです。

さて、ここ「千両ヶ辻」では、春と秋に、周辺の町家が参加する「西陣・美の辻」というイベントが開催されています。この春には、8軒が参加。各町家には、家に伝わるお雛様などが訪れる人を迎えます。


このイベント開催に力を注ぐのは、この西陣で生まれ育った写真家の水野克比古先生。
以前、ミモロのブログでもご紹介した「町家写真館」。その時、りっぱなお雛飾りがされると聞いたミモロは、お雛祭りの時期を楽しみに、さっそく出かけることに。


「やぁミモロちゃん、いらっしゃい。今日はゆっくりお雛様を見て行ってくださいね」と迎えてくださった水野克比古先生。
「ハイ、お雛様に会いたくて、伺いました」と、先生とすっかり顔なじみになったミモロは、さっそくお座敷に。
「ワ!お雛さまがいっぱいー」以前伺った時は、先生の作品が並んでいたお座敷も、この日はお雛様たちが占領。緋毛氈を敷いた壇には、いろいろなお雛様やお道具などがずらり。



「写真家 水野克比古」と言えば、日本を代表する風景写真家として有名ですが、実は、人形の写真も数多く手がけていらっしゃることは、あまり知られていないことかも(失礼、私の知識不足…)。人形の写真集も何冊も出版なさり、撮影のため、雛人形を数多く所蔵する京都の尼寺を数多くまわられたそう。

「いろいろな人形を見て、すっかり日本人形が大好きになったんです」と、先生。

ここにズラリと並ぶ雛人形は、家に伝わるものだけでなく、先生が長年かけて収集されたり、譲り受けたもの。人形の収集のきっかけは、1体の享保雛との出会いから。

「骨董屋にポツンと女雛だけがあって、なんか寂しそうで、家に連れてくることに。享保雛は、徳川吉宗の時代に、贅沢禁止令により、それまでの大振りのものが禁止され、大きさが決められたそう。この雛は、サイズが小さくなった当時のもの…」面長のお顔を特徴の享保雛。誰に愛でられていたのでしょう…。
男雛と離れた享保雛は、今は、別の内裏雛の横に。「なんかお母さんがいっしょにいるみたい…」とミモロは小さな声でポツリ。

「人形の撮影は、ただ物を撮るという感覚ならだれでもできます。その人形にほれ込んで、そこに命を感じるような写真が私の作品です」と先生。


さて、壇には、お雛様のほかに、りっぱな御殿飾り。
いろいろな小さなお道具もいろいろ。
「オママゴトしたくなっちゃう…」と、お道具にも興味津々。

「なあに…フンフン」五人囃子の笛担当となにやらヒソヒソ話。

「お座敷で見るお雛様って、すごく京都らしい…。しかも気軽に見せてもらえるよー。この時期、京都に来たら、ぜひ…お友達にも教えてあげようー」とミモロ。


「向かい側の『町家写真館分室』では、すごくキレイな日本の天鵞絨(ビロード)ドレス展をやってますよ。きっとミモロちゃんにぴったりだと思いますよ」と教えて頂き、さっそく向かい側へ移動するミモロです。
さて、そこには・・・・。

*「町家写真館」の雛飾りは、3月5日まで。10:00~17:00 予約なしで無料で見学できます。(通常の来館は、要予約)電話075-431-5500 京都市上京区大宮通元誓願寺下ル 地下鉄「今出川駅」徒歩15分



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お庭を眺めながら趣あるお座敷でいただく季節の和菓子。下鴨の「茶寮宝泉」

2012-03-02 | グルメ

下鴨神社にほど近い住宅地の趣ある日本家屋。それが、下鴨神社などにも和菓子を納める京都でも評判の和菓子店「あずき処 宝泉堂」のお休み処「茶寮 宝泉」です。


「今なら、きっとお雛様のお菓子が食べられるね」と、いそいそとミモロはお出かけ。

ここ「茶寮 宝泉」は、季節の和菓子をはじめ、ぜんざいやわらび餅などが、お抹茶やお煎茶などと共にゆっくりと味わえる場所。

純日本建築の家屋は、しっとりとした落ち着いた雰囲気。ミモロは、トコトコと店内へ。

「こんにちはー」「あ、ミモロちゃん!お久しぶり…」と、笑顔で迎えてくれた若奥様の古田さん。
「今日は、お雛様のお菓子を食べに来ました!」とミモロは、久しぶりの再会に声を弾ませます。

店内には、ミモロがイメージしたとおり、可愛らしいお雛様のお菓子がいろいろ。



季節の生菓子の中から、桃のお花のような品を選んだミモロ。
「お座敷にどうぞ…ゆっくりしていってくださいね」と古田さん。
「ハーイ」と返事をすると、ミモロは、さっそくお店の奥にあるお座敷へ。
来たことがあるので、足取り軽く、畳の廊下をトコトコと。

途中、庭に梅の鉢を見つけ、立ち止まるミモロ。「鶯が来るといいのにー」と。


ここは、お庭も、風情があり、四季折々、異なった景色が訪れる人を迎えます。

ミモロは、お庭がよく見える席に。すでに注文した季節の和菓子とお抹茶のセットが運ばれました。


「わーキレイなお菓子ー」
ミモロがお願いしたのは、「桃花」という桃の花を見立てた和菓子です。


「本当に春らしい和菓子。日本のお菓子ってなんてステキなんだろう」とじっと見つめるミモロです。
和菓子の美しさを鑑賞していると思ったら、あれ?次第にヨダレが…。「美味しそう…」

ミモロがふとお菓子から目をはなし、まわりを見ると…

広々としたお座敷には、静かに時を過ごす方の姿が。

ここ「茶寮 宝泉」では、ゆったりと静かな雰囲気を楽しんでいただくために、小さなお子様やじっと座っていられないお子様の座敷での喫茶は、遠慮していただいているそう。(もちろん動物の同伴も不可。ミモロは特別です)

ミモロも庭を眺めながら、静かに、和菓子とお抹茶を味わいます。


ここ「あずき処 宝泉堂」の和菓子は、素材のよさが自慢。特に良質の丹波大納言や黒大豆など、主人が自ら産地に赴き、選び抜いたものを使っています。また、本わらび粉を使ったわらび餅は、評判の逸品。こちらも味わいたいおすすめの品。

季節の生菓子を一口味わい、「ほんのりと甘く、口の中で、やさしい味が広がる感じ…上品なお味…」とミモロ。

この時期、床の間には、雛のお軸がかかり、お店には、お雛様が飾られていました。


「お雛様の季節っていいね。心がウキウキしちゃう…」とお雛様好きのミモロです。


季節を見事に表現する和菓子。特に、春のお雛様の時期の和菓子は、彩りの豊かで、可愛らしさにもあふれています。3月は、まだお雛様に関係する和菓子が見られます。その次は、桜の和菓子へと、京の和菓子は変わります。
季節限定が和菓子の魅力。限られた時期だけ味わえる特別感が、たまりません。

下鴨神社へ参拝の折、ぜひ足を伸ばして、立ち寄りたいお店です。心やすらぐひとときが、過ごせます。


*「茶寮 宝泉」京都市左京区下鴨西高木町25 電話075-712-1270 営業時間:10:00~16:45LO 水曜休み

また京都観光に訪れて、時間がない人には、京都駅新幹線乗り場2階コンコースにある「宝泉 JR新幹線京都店」でも、ここの味が楽しめます。お土産を買いそびれた人も、そこで調達可能です。インターネットでのお取り寄せも可能。詳しくは、ホームページで





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