ミモロは、ある日、京都でいろいろなものづくりをなさっている職人さんや経営者の会に出席。そこで、お目に掛った方に、「ミモロちゃん、バッグづくりをやったことありますか?」と聞かれました。
「あのー浴衣と振袖は作ったことがあるけど、バッグはまだありません」とお返事。
「じゃ、一度、私の工房にいらっしゃい。バッグづくりを体験させてあげますよ」との嬉しい言葉。「わー嬉しい、ぜひお願いします」ということで、とある春浅い日に、お友達と連れ立って、工房に伺いました。
京都の町の中心地から、車で北へ。大原の里にその工房はあるそう。
お友達の車に乗せていただき、ワクワクしながら目的地へと向かいます。
「どんなバッグできるのかなぁ?」とミモロの想像はムクムクと。
その工房は、「京鞄士(きょうほうし)」で、京都の服飾メーカーなどから依頼された、オリジナルバッグを製作しています。一般公開は、されていない工房ですが、ミモロは特別に教えていただくことに。
鞄工房をなさっているのは、村山孝紀さん。長年東京で活躍し、2年ほど前に、京都に移り住んだバッグづくりのプロ。
東京では、専門学校で、講師をなさったことも。また数多くの有名アパレルメーカーのコレクションのバッグを30年以上製作されていたそう。
以前、制作なさったコレクションの品々の写真を見せていただきました。
「わーすごーい、有名なアパレルメーカーがズラリ・・・。もしかして、すごい先生?」
そんな村山さんが、京都に移り住んだのは、京都という土地に惹かれたため。
「京都は、一度は住んでみたい場所でした。また同じようにものづくりをする人が多く、自分としては住みやすい場所。よく京都の人は、冷たいといわれますが、いいや、とてもやさしいですよ」と。町から離れた大原にも、村山さんを訪ねる人が後を絶ちません。
観光客だけでなく、いろいろな人を京都は、惹きつけているのです。
まずは、工房の中央にある大きな机の前で、バッグづくりの工程を教わります。
型紙づくり、生地の裁断、縫製と進む工程。
「まぁ、今日は一番簡単なトートバッグを作ります。それほど難しくありませんから、安心してくだいね」と村山さん。
最初は、どんなサイズのバッグを作るか、紙にその大きさを書き出します。
「えーっと、物がたくさん入って、横にちょっと大きくて、それから、肩からも下げられるバッグがいいなぁ」
具体的な数字を書き出し、それを元に型紙を作ります。
縫いシロは1㎝。横幅の半分の数字、そしてバッグの深さに、奥行の半分の数字を加え…。
「うー複雑でわかんなくなっちゃったー」とミモロは、頭を抱えます。
ボール紙を半分にして、そこに算出した数字を測り、カッターで切り取ります。
「ここをちゃんと正確にやらないと、バッグができませんよ!」と村山さんの声。
一緒に作業しているお友達の様子を見ながら、必死にがんばるミモロです。
「できたー!」やっとバッグの型紙が完成。
たっぷり物が入る、大きなトートバッグの型紙です。
「ミモロちゃんは、どんな布持ってきたの?」と、お友達は、カラフルな色の生地を広げて尋ねます。
「ワーきれいな色。素敵なバッグができるねぇー」とミモロ。お友達は、夏らしいバッグを作るよう。
「あのーミモロは、これー」とベージュと黒の厚めのフェルト生地を用意したミモロです。
この生地は、以前、自分で、バッグを作ろうと買っておいたもの。今だ作れずそのままにしていた生地です。「ちょっと地味だったかなぁー」と少し心配に…。
バッグの持ち手は、今回はナイロンのものを使います。
ミモロは、バッグの色に合わせて、黒の色を選択。
さて、いよいよ…
生地の上に型紙をのせ、それに沿ってカッターで裁断します。ハサミは、ズレが生じやすく、また切り口が乱れやすいので、使いません。
型紙と生地がずれないように、大きなウェイトを乗せて、いざ裁断へ。
お友達は、次々に裁断を作業を開始。
ミモロは、カッターが上手に使えないので、ジッと作業を見つめたまま。そんなミモロに気づいたお友達…
「ミモロちゃん大丈夫?カッターはこうやって、上から力を加える感じで動かすのよ…」と、手を取り教えてくれました。
「そうそう、ゆっくりでいいから…手を切らないように気を付けてね」「ハーイ」ミモロは、手を添えて作業を学びます。
2枚の生地を重ね、1度に切るのが、普通。でもミモロが持参した生地は、厚いため、2枚重ねては切れず、1枚ずつ。それでもやっとなんとか切り終えて、ほっと一息するミモロ。
ミモロ、のんびりしていちゃダメよ。作業はこれから…。
「さぁ、縫製作業に始めます。まずミシンの使い方を指導しますから、こちらへ」と村山さんの声が工房に響きます。
どんなバッグが、できるのでしょう…。
作業は、いよいよ佳境へ。
がんばれ、ミモロ!
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