お散歩でよく訪れる東山の南禅寺。広大な境内の一角に、塔頭「天授庵」があります。
ここは、暦応2年(1339)に光厳天皇の勅許により虎関師錬が、南禅寺の塔頭として建立。
その後、大火や応仁の乱などに見舞われ、荒廃したところを、慶長7(1602)に細川幽斎により再興されました。方丈の襖絵は、長谷川等伯の作で重要文化財(非公開)。
「ここは、お庭が有名なんだって…」とミモロは、まず本堂前庭へ。
枯山水のお庭は、幾何学模様のよな石畳と白砂に数個の石を配した静寂とのびやかさが漂うもの。
「なんか心が鎮まってゆくみたい…秋は、紅葉が素晴らしいんだって…ライトアップもされるんだよ」とお庭を前に、しばし静かな時を過ごすミモロです
広々した本堂前の縁に腰を下ろして、庭を見つめるひとときは、本当に心鎮まるもの。
誰もいない境内の静寂をミモロは、独り占め。「なんかこういうのって贅沢な感じ…」
枯山水の庭から、西へ向かうと、そこには、池庭の書院南庭が。
八つ橋や飛び石の渡る池を中心にした回遊式庭園で、歩くごとに、景色が変わってゆくようです。
「このお庭は、自然がいっぱい…」今は、まだ冬の景色が、庭を包んでいます。
冬の景色の中で、青々茂る竹。
鮮やかな実をつけた南天が、庭に彩りを。
池の中につづく飛び石を、ピョンピョンと渡るミモロ。
中央に出島を作り、その周辺に小島を配する作りや、なだらかな斜面の堤を設けるなど、鎌倉時代から南北朝時代の庭の風情が今も偲ぶことができます。
池を覗くと、大きな鯉が次々にミモロのそばへ集まってきました。
ミモロからエサがもらえると思ったのでしょう…。大きな口をパクパクと。まるでエサをおねだりしているみたいです。
大きな口を開けて、じっと見つめる大きな鯉。神坂雪佳の絵にもこんな顔の魚があった気がします…。
でも、あれ金魚かな?
大きな鯉の迫力にちょっと押され気味のミモロ。
「ごめんねぇー。エサ持ってないのー」と。この池の鯉は、大きく立派。
「きっと住み心地がいいんだねぇー」
さぁ、そろそろ帰らくちゃ…
夕暮れが迫る庭…白い砂に西日がさし、砂の上に描かれた文様を、いっそう浮かび上がらせていました。
南禅寺を訪れたら、立ち寄りたい塔頭です。春の木々の芽吹きが楽しみです。
*「南禅寺塔頭 天授庵」京都市左京区南禅寺福地町。電話075-771-0744
9:00~17:00 拝観料:400円
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