「オオウバユリ」
なぜこの花(オオウバユリ)に、姥(うば)の名が付けられたのでしょう。
7月にクリーム色の大きな花を咲かせる姿は美しく、花の色姿から野の貴婦人とでも言えます。
ユリの仲間ですが、葉形や葉の枚数、葉脈はユリとは違い別属として扱われています。
林道の脇や防風林のまわりや沢地に良く見られます。花の咲いている時季には採取して持ち帰りたいと思う大きさでなく自然に生きぶいています。
9月になると花は緑の実となり10~20個ほどのものが付きます。
更に秋が進むと実は茶色になり、茎と実はドライフラワーとして好色家によって持ち去られます。
実は上向きに付き、種子は長い事そこに存在しますが、野生の動物がそばを通り触れたり、人に採取される時に辺りに散り落ち、散らばった地に次の生命を生むのです。
風によっても種子は舞い散ります。これを「風散布」といいます。種子の数は数えたことはありませんが、子供も大人も種子吹雪として頭からかけっこして秋を興じます。
オオウバユリは花を付けた年で生命は終わりで、次世代はこぼれ落ちた種子が命をつなぎます。
これを「一稔草」または「一回繁殖型多年草」といいます。
今年花が咲いていた季節に郊村に車を走らせていた時、オオウバユリの花を見つけ、匂いを嗅ぎましたが、素晴らしい匂いを持っているのに気づきました。
この時、ふと私はコロナにかかっていないと思ったのでした。コロナに感染すると、味も匂いも感じなくなるというではありませんか。
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