monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

落葉

2011年10月06日 | 日本古典文学-和歌-冬

ますかがみ南淵山は今日もかも白露置きてもみぢ散るらし(古今和歌六帖)

ひとしほの色や染むると見るほどに時雨とつれてふる紅葉(もみぢ)かな(竹むきが記)

神奈備の山のこがらし吹かぬ日も時雨にもろく散るもみぢかな(弘長百首)

神無月吹くや嵐の山高み雲にしぐれて散る木の葉かな(続千載和歌集)

神無月しぐれにあへるもみぢ葉の吹かば散りなむ風のまにまに(新勅撰和歌集)

神無月しぐれとともに神奈備のもりの木の葉はふりにこそふれ(後撰和歌集)

つゆばかり袖だもぬれず神無月もみぢは雨と降りに降れども(好忠集)

ねやの上に降るは木の葉と聞きつるを袖ばかりにはもる時雨かな(御室五十首)

ふるおとも袖のぬるるもかはらぬを木の葉時雨とたれ名付けけむ(万代集)

かれつもるもとの落ち葉の上にまたさらに色にて散るもみぢかな(玉葉和歌集)

山里の風すさまじき夕暮れに木の葉みだれてものぞかなしき(新古今和歌集)

ふみわけてさらにたづるぬ人もなし霜に朽ちぬる庭のもみぢ葉(続後撰和歌集)