初時雨ふれば山べぞ思はゆるいづ れの方(かた)かまづ もみづ らむ(古今和歌六帖)
秋ははやすぎの板屋の初しぐれおと聞くしもぞ冬はさびしき(新続古今和歌集)
いつしかと冬をや告ぐるはつしぐれ庭の木の葉におとづ れてゆく(新拾遺和歌集)
夕づ く日いるさの山の高ねよりはるかにめぐる初時雨かな(新勅撰和歌集)
初しぐれまたこの冬もめぐり来てふりゆく身こそさらに知らるれ(新千載和歌集)
うきものと思ひなれたる暁(あかつき)のまくらに過ぐる初時雨かな(新続古今和歌集)
袖ぬらす小夜のねざめの初時雨おなじ枕に聞く人もがな(続古今和歌集)
(2009年11月15日の「初時雨」の記事は削除しました。)