monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

嵐(あらし)

2011年10月15日 | 日本古典文学-和歌-冬

外山(とやま)よりしぐれてわたる浮き雲に木の葉ふきまぜ行くあらしかな(風雅和歌集)

外山ふく嵐のかぜの音(おと)きけばまだきに冬の奥ぞ知らるる(千載和歌集)

ながむればそこはかとなく袖ぬれぬむなしき空の四方(よも)の嵐に(新千載和歌集)

木の葉散るあらしの風の吹くころは涙さへこそ落ちまさりけれ(新勅撰和歌集)

山里は世のうきよりもすみ侘びぬことの外(ほか)なる嶺のあらしに(新古今和歌集)

住みわびぬ人はおとせぬ柴の戸に嵐ばかりのゆふぐれの空(続拾遺和歌集)

日も暮れぬ人も帰りぬ山里はみねの嵐のおとばかりして(後拾遺和歌集)

冬の夜(よ)のながきをおくる袖ぬれぬ暁がたの四方(よも)の嵐に(新古今和歌集)

神無月わが身あらしの吹く里は言の葉さへぞうつろひにける(秋萩帖)