もみぢ葉はみやまおろしに散りはててこずゑにのこる有明の月(松花和歌集)
をぐら山もろき木の葉の秋かぜにしぐれてのこる有明のつき(新千載和歌集)
時雨ふる山のはつかの雲まよりあまりで出(い)づるありあけの月(玉葉和歌集)
ながめつつ幾たび袖にくもるらむ時雨にふくる有明の月(新古今和歌集)
ひとり寝の涙やそらにかよふらむ時雨にくもるありあけの月(千載和歌集)
ふく風もあけがたさむき冬の夜のあさぢが霜に月ぞさやけき(続千載和歌集)
(2009年11月11日の「初冬の有明月」の記事は削除しました。)