園長のつぶやき

こんにちは 長坂保育園の園長です。日々成長する子ども達を見ながら、日頃の思いを綴ります。

2011-04-21 09:58:48 | 日記

園長です。

 3月の東日本大震災では、多くの命が失われました。地震の被害もさることながら、「つなみ」の被害の甚大さには言葉もありません。この時期になって、「卒園式」をおこなったというニュースも涙なくしては見られませんでした。園舎が壊れても再生できますが、人間の命は再び生き返ることはありません。本当に残酷な自然からの脅威でした。亡くなった方々には改めてご冥福をお祈りいたします。

 さて、今日は保育園で「避難訓練」を行ないました。今年度最初の訓練です。新入園児にとってははじめての非常ベルの鳴る中での訓練です。非常ベルが鳴っただけでもパニックを起こす子もいます。何事も経験とその積み重ねが大切です。3月の大地震のときは、放送も途中で停電のため途切れてしまいましたが、私もいい勉強になりました。いつものことをいつも通りにできると言うことは大切です。いざとなったときは誰かがリーダーシップを発揮し、皆が不安にならないよう「ものごとを見極める判断力」が必要になります。今回の震災で、改めてその重要性を確認することができました。子ども達の命を守るためにこれからも訓練を重ねていきたいと思います。

 4月20日朝5時14分。私は3人の孫の「おじいさん」になりました。仙台から震災直後に救助してきた長女が予定日より3日早く3番目の子を出産しました。4時30分に自宅をでて、1時間も経たない内の出産でした。元気な女の子でした。泣き声も外に聞こえるくらい元気な声で、まさに「赤ちゃん」そのものでした。名前はまだありません。今の現状を払拭してくれるような明るい名前を付けて欲しいと思います。夕方、二人の孫を連れて、兄弟の初顔合わせをしましたが、4歳と2歳の兄と姉は母親との面会の方が嬉しいらしく、赤ちゃんはそっちのけではしゃぎまくっていました。騒がしいお兄ちゃんと、お姉ちゃんちゃんですがこれから仲良くしてくださいね。

 赤ちゃんへ  無事に生まれてきてくれてありがとう。君が生まれた年は、日本の歴史上に残る大惨事の年でした。お母さんのお腹の中で良く判らなかったかも知れませんが、君はこのじいじが、混乱する仙台から命がけで連れ出し、余震が続く4号線を8時間かけて八戸まで連れてきたのだよ。君はその内成長し、一人で大きくなったと思うだろうが、君の周りのたくさんの人が応援して君は産まれてきたことをわかって欲しい。君が生まれる少し前、東北地方から多くの命が失われました。君はその人たちの分も人生を楽しまなければいけません。辛いとも楽しいときもあります。辛いことは皆で分け合い、楽しいことは皆で盛り上げ、逞しく育って欲しいと思います。君の両親はケンカが多いかもしれません。でもそれは君たちの事を思ってのことだからあまり心配をしないでください。君のお兄さんとお姉さんは騒がしいです。君はそれに巻き込まれること無く、上手に甘えてください。そして家族、兄弟楽しく過してください。君たちは少し落ち着いたら君の父上が待つ、茨城県つくば市へ行くことになります。私達は歳だからなかなか行くことは出来ないと思いますが、病気などしないよう、よく食べ、よく眠り、丈夫な体をつくり、たまには八戸へ顔を見せにきてください。まずは、おめでとう。これからもよろしくお願いします。

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