新型コロナウイルスのために身も心もここにあらずの状態です。季節も秋から冬に様変わりしています。昨日まで紅葉が見ごろだと思っていましたが、タイヤ交換の時期が気になる今日この頃です。今週の土曜日には3歳未満児の発表会、来月5日には3歳以上の発表会が予定されており、何となく気せわしい毎日を過ごしています。
さて、11月の中頃、いつもお世話になっている「根城のひろば」から、「史跡根城の有効活用を考える」ということで小さな会議に呼ばれました。会議の前に史跡内の散策を行いました。根城は約600年の歴史があり、東北の文化の歴史・考古学上も貴重な役割を果たした場所と言われています。根城は天守閣のない「平城」と言われ、全国的にも希少価値があるそうです。敷地内にある「お城」は復元され、日本の城百城にも選定されています。我が園からは子どもが歩いて7~8分の所にあり、我が園の第2園庭のような気がしています。地元なので何でも知っていると思っていましたが、専門家に案内され、説明を聞いて、ほとんどその実態を知らなかったことが分かりました。守りのための幾重にも掘られた「堀」。籠城を想定しての農園・果樹園そして薬草園。周囲を大きな樹木で囲ってあります。お城の裏側にある「大イチョウ」は根城のシンボル的存在で中学校の校歌にも歌われており、卒業生や地域の住民ならだれでも口ずさむことができます。その大イチョウは大イチョウゆえに雷に打たれ当時の面影はなくなったと聞いています。その大イチョウを久しぶりに見ることができました。丁度、紅葉の時期と重なり見事に黄色く色づいていました。高さは余りありませんが、左右に枝を伸ばした姿はまさに「勇壮」という感じでした。塀の外からはなかなか見ることができない大イチョウですが、この日はじっくり観察でできました。イチョウは個性が強く、葉の形も多種多様だそうです。600年を超す根城の歴史を見てきた大イチョウは「垂乳根」を抱え今も健在にそびえていました。青森県には鰺ヶ沢に日本一の大イチョウ、十和田市に「法量の大イチョウ」があり、紅葉の時期は話題になります。根城の大イチョウは話題にもなりませんが、ゆっくり見ると灌漑深いものがあります。有料地域にあるのでいつでも気軽にみられるわけではありませんが、機会があったら是非ご覧いただきたいと思います。ただ、大イチョウは「男」なのでギンナンはありません。知っているようで知らなかった根城。地元だと思って安心するなかれ、地元ゆえに見落としている貴重なところが沢山あると思います。これを機会にもっと地元に目を向けていきたいと思います。