園長のつぶやき

こんにちは 長坂保育園の園長です。日々成長する子ども達を見ながら、日頃の思いを綴ります。

3月20日

2015-03-20 12:33:28 | 日記

園長です。

 今日、3月20日は、小学校の卒業式でした。わが園では、私と副園長が二手に分かれて地元の小学校へ行きます。地域でいろいろお世話になっているので「学区」の小学校への配慮は欠かせません。数年前までは、私や子供たちが卒業した「母校」へ行っていましたが、最近は保育園が学区の小規模に近い小学校へ行くことが多くなりました。替りに副園長がわが母校へ行く回数が増えました。こちらは中規模校で卒業生も百人近くいます。今年の卒業生は保育園の時から「やんちゃ」な子たちが多く、いろんな意味で注目されていた子供たちでした。1,2先生のころは学校から「問い合わせ」が多く、本当に心配でしたが、5,6年になると新聞等に絵画や作文、スポーツ(特にサッカー、スケート)で多くの賞をいただいていたようです。「手のかかる子供たちの方が良く育つ」と言われますが、まさにその通りのようでした。一方、私が行った小学校は、年々子供たちが減り、卒業生も20人を切っていました。当園の卒園児も一人しかいませんでしたが、女子のサッカー界では有名な小学生になりました。保育園時代から運動神経は抜群でしたが、小学校の指導で芽が出たようです。何の世界でも「指導者」の影響は強いものです。4月からはサッカーが強い中学に行くようです。将来は「なでしこジャパン」で活躍してほしいと思っています。小人数での卒業式でしたが、とても感動した式になりました。全校の在校生から涙で送られ、廊下で泣いていた卒業生に来賓の皆さんは感動していました。中学校での活躍を期待します。

 さて、3月20日。あれから20年も経ってしまいました。「地下鉄サリン事件」です。20年前の3月19日は保育園の卒園式。一脚早く小学校の卒業式が終り、我が家の長女と三女が小学と保育園を同時に卒業したお祝いとして「ディズニーランド」へ行くことになっていました。3月20日、朝。八戸駅を無事出発したのを見送り、私は仕事へ。お昼に母から電話がありました。「東京がすごいことになっている。こどもたちは大丈夫か。」と・・・・。急いでテレビをつけると、オウム真理教の「地下鉄サリン事件」が流れていました。その日、娘たちは上野駅で私が東京で仕事をしていた会社の社長の奥さんと待ち合わせをしていてました。地下鉄「日比谷線」でいく予定でした。まだ携帯電話を持っていなかったので、東京からの連絡待ちでしたが、あとで聞いたら本当に大変だったということでした。それでも社長の奥さんがあの手この手を使ってディズニーランドまで連れて行ってくれたそうです。あれから20年・・・。今では長女は3人の子供の親。三女は26歳になり、社会人として生活しています。社長の奥さんとは今も年2回くらい電話でお話しています。この時期になると私ではなく、妻が電話に出て「あの時は・・・・。」と懐かしい話をしています。「風化」という言葉をよく耳にしますが、どうでもいいことはすぐに忘れてもいいでしょうが、このようなサリン事件や東日本大震災など歴史が変わるくらいの事件や事象については良く検証し、次のための試金石にしなければならないと思います。

 今日は3月20日。新年度からの新しい職員が書類を持ってあいさつに来ました。これから始まる保育教諭としての新生活が嬉しくもあり、不安でもあり、緊張しているのが手に取るようにわかりました。少し脅しもかけながら、保育士としての責任、社会人としてのマナーを話しました。笑顔のかわいい二人でしたが、2週間後はどんな顔をしているのか少し楽しみな感じがします。頑張れ社会人1年生。4月からよろしく。

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37回目の卒園式

2015-03-15 20:03:19 | 日記

園長です。

 3月14日土曜日。無事に37回目、新園舎になって2回目の卒園式が終わりました。今年は、地元の中学校の卒業式と重なり、小学校の校長先生方は来られませんでしたが、思いで深い内容の卒園式だったと思います。私は、この1年、「こども子育て支援新制度」にかかりっきりで、式自体は職員に丸投げしてしまいました。練習も「総練習」一度だけの参加でした。昨年度と変わったところをチェックし、本番に挑みました。ほとんど「保護者」の立場と同じくらいの感動を得ることが出来ました。最初の6年間の子どもたちのスライドショーで目頭が熱くなり、保育証書授与では、最初からドラマが待っており、涙をこらえるのがやっとでした。障がいを持った子どもが6年間保育園で過ごし、卒園を迎えました。障がいの程度が重かったので未だに歩くことができませんが、母親と一緒に登壇し、卒園証書を受け取りました。渡す私も必死でしたが、受け取ったお母さんは子どもを抱えながら大つぶの涙を流していました。お母さんにも「卒園証書」を渡したい気持ちでいっぱいでした。来賓からの父母の会代表のあいさつも、心がこもっていて感動しました。本当は別の保護者が挨拶する予定でしたが、卒園式の直前に、父親が亡くなり、急遽ピンチヒッターで登場したのですが、スライドショーで感激してしまい、出初めから涙声での挨拶になり、ハンカチがあちこちで活躍する場面が見られました。父親が亡くなった保護者は、保育園の卒園児でした。亡くなった父親は父親は私の後輩で地域の行事には欠かせない大事な人でした。えんぶり、三社大祭と地域の元締めでもありました。趣味も広く園長室の壁には彼が作った「ほうりょう神楽」の切り絵が飾られています。まだ若いのにとても残念な気持ちです。式に戻ると、子どもたちの思い出のアルバムでは、こども達が泣きだし、保護者の涙を誘っていました。今年の担任は子どもたちと真剣に取り組み、一人ひとりの良いところをしっかり伸ばしてくれました。子どもの信頼と保護者からの信頼は当園で一番だと思います。ただ、この職員が涙もろい。「子どもは担任に似る」と良く言われますが、まさにそのような結果になったと思います。終わった後、教頭先生達から「子どもってあんなに泣くんですね。」と言われ、涙涙の卒園式に感動したようでした。今年の卒園児たちは、本当によく頑張りました。サッカー大会はもちろん、園の中でも外でも大活躍の子どもたちでした。陰で支えてくれた保護者の皆様にも本当に感謝です。昨年の春先の保護者と昨日の卒園式の保護者はまるで別人のようでした。「子は鎹」(こはかすがい)と言いますが、こどもを通して保護者同士の結びつきも強固になったようです。このままで小学校でも良い関係を築いていってほしいと思います。卒園おめでとうございます・・・・。と言っても、31日までほぼ全員が登園してくるので、実際のお別れはまだ先です。でも本当に成長を感じさせてくれた子どもたちでした。これからの活躍に期待したいと思います。

 

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4度目の3・11

2015-03-11 16:23:07 | 日記

園長です。

 今年も3月11日がやってきました。テレビでは特集番組で繰り返しあの日の様子を流しています。人間は「忘れる」ことで新しい情報が増えていくそうですが、あの日のあの時間の出来事だけはフラッシュバックで鮮明によみがえってきます。1,000年に一度の地震は私たちに大きな試練を与えました。その中でも「原発」の処理は未だに五里霧中のなかです。「風化」という言葉をよく耳にしますが、原発の事故だけは風化しないで、これからも真剣に向き合ってほしいと思います。被災された福島の人々を思うと胸が痛くなりますが、負けないで生きてほしいと願っています。

 さて、ここ数週間、頭から湯気が出そうな忙しさでした。保育の制度が変わるというのはこんなにも大変なことだと改めて実感しています。やはり拙速だったような気がします。1年くらいゆっくり制度を組み立て、周知徹底させてからでもよかったのではないでしょうか。これまで投げてきた保育制度を、今すぐに変えなければならない理由は「待機児童解消」のほかには思い当りませんが、それも2020年の東京オリンピックまで。それ以降は「人口減少社会」が到来し、日本全体が少子化、定員割れに突入します。その時のための制度とは到底思えない内容の今回の改正です。ここ2,3年で保育だけではなく、子供の世界が大きく変わることが予想されます。進化した時代に沿った、これから求められる保育とは何かをもう一度考えてみたいと思います。

 ところで、わが園は今度の土曜日、14日が卒園式になっています。いつもより2週間早く行うのですが、これまで平日に行っていた中学校が土曜日の卒業式になったことで、すっかりかぶってしまいました。一家族がそれにあたってしまい、夫婦でどちらに参加するか悩んでいるようです。地域との連携を考えるといろいろ大変なものがありますが、わが園でも、来賓の在り方、行事の選択など今一度考えてみたいと思います。これから認定こども園になり、小学校との連携が大切になりますが、小学校では私たちが考えるほど連携はしたくないように感じます。教育委員会との兼ね合いが難しいところです。教育委員会では認定こども園になったからどうのこうのとは全く考えていないようです。あくまでも「義務教育」の中での教育委員会だということです。国はこのことを考えているのでしょうか。ただ、これ以上に仕事量が増えては大変なので、あまり関知してほしくない気もします。保育園から認定こども園へ移行する園にはもう少し、優しい対応をしてもらいたいものです。

 保育業界では3月のことを「師走」というようです。決算、予算、実績報告、新年度準備、業界の各種会議など・・・考えるだけで胃が痛くなるようですが、みんな同じように悩んでいるのでしょうね。一体保育界はこの先どのように進んでいくのでしょうか。先が見えないというのは本当に不安です。今までの延長でなんとか過ごしていますが、来年の今頃は、左団扇になっているのか、ドツボにはまって身動きが取れなくなっているのか・・考えるだけで気が重くなります。保育士不足が深刻ですが、今の仕事量を減らし、もっと子供たちと遊ぶ時間を作らないと、保育士はもちろん、子供の育ち自体を保証できなくなります。保育士に給料を・・・園長に自由時間を・・・どの世界でも余裕のない仕事は良い結果をもたらしません。今こそ改革をすべき時ではないでしょうか。とにかく14日の「卒園式」を無事にすませることがとりあえずの目標です。残り2週間・・・体がもつかなあ。

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