園長です。
平成27年もいよいよ押し詰まってきました。わが園は28日に終業式・餅つきを行い、29日から年末休園に入りました。来年1月3日まで休園となります。そして、いよいよ平成28年の幕が開きます。干支で言えば「ひつじ」から「さる」に変わるだけですが、今年はそれだけでは済まない「大きな制度改正」があります。言わずもがなの「マイナンバー制度」です。税、社会保障、災害における使用がとりあえずの取り決めですが、そのうち「なんでもあり」の制度になりそうです。
今、教育・保育施設では、来年からのマイナンバー使用で大騒ぎになっています。私たちはマイナンバーは、「職員のマイナンバー管理」だけを考えていましたが、「税」の関係として、「保育園、幼稚園、認定こども園、小規模保育などでの入園・認定申請にマイナンバーの記入が義務付けられました。本来であれば、市町村の仕事「個人番号利用事務実施者」なのですが、私たちは「個人番号関係事務実施者」ということで番号法第12条に定められた管理義務が課せられることになりました。これは私たちにとっては「青天の霹靂」ともいえるびっくり仰天のことです。職員のマイナンバー管理だけでも「どうする?」状態だったのに、これからは、子どもはもちろんのこと保護者のマイナンバーまで管理しなくてはならないそうです。国は私たちのことをそこまで信用しているのでしょうか。私自身のことを考えても「危ない・怪しい・疑わしい」感じがします。ましてこれだけ国や大手企業からの情報流出が叫ばれている中、本当に私たちで大丈夫?という思いでいっぱいです。年末、八戸市に掛け合いなんとか「穏便」にことが進むようお願いしてきたところですが、どうしてもやれ・・・というのなら「申請は市役所でどうぞ。」としか言えなくなりそうです。そうなると市の窓口は混乱状態。こんな制度を作り出した国を恨みたくなります。しかも、ほとんど情報がない状態での見切り発車は、子ども子育て新制度と一緒で、仕事量だけが増えていく状態にほかなりません。もう少し、丁寧な説明が欲しいと思います。民主党時代は「決められない政権」と言われましたが「勝手に決める政権」にも困ったものがあります。何度も言いますが、「私たちで大丈夫?」ののですか。マイナンバーカードが配達され、間違いが発見されたときは、大きなニュースになり、カード自体も作り直しされました。そんな大事なカード、番号を私たちが取り扱って大丈夫なんでしょうかねえ。情報漏えいには「罰則」もあります。この年になって「前科」がつくのは困ります。さあ、どうしたものか、マイナンバー制度自体が揺れています。
来年は、保育関係者にとってはマイナンバーのほかにも大変な制度の改正が控えています。これまでにないほどの方針転換だと思います。これまで作り上げてきた制度にほころびがあき過ぎ、それをふさぐためにかつてない「国家権力」が動員されます。日本も中国のようになるのでしょうか。あまり厳しい制度は、国民になじまない気がするのですが、いかがなものでしょうか。こんなことを書けるうちはまだまだ大丈夫なのでしょうが、これからが思いやられます。もう少し、国民に優しい国になってほしいものだと思います。
今年もこれが最後の「つぶやき」になりました。いろんなところで「読んでるよ」といわれ、プレッシャーを感じますが、身近な子供たちのことや家族のことをこれからも機会あるごとに暴露したいと思います。1年間大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。