園長です。
今年で27回目を迎えた「八戸市幼児サッカー選手権大会」。たった4園から始まったこの大会も参加20チームを数えるまでになりました。実はもっとたくさん参加したいとの問い合わせがありましたが、これ以上増えると会場の都合で1日で消化できなくなるため、涙を呑んで我慢してもらっています。今年は6月27日の予定でしたが、あいにくの低気圧襲来で月曜日に順延になりました。朝は、初夏とは思えない肌寒い気温でしたが子供たちの熱気に負けてか午後からはサッカー日和の素晴らしい天気になりました。今年から大会長が代わり、初めての大役でしたが、天気は勝てず、これからは「雨のち晴れ男」会長と呼ばれるかもしれません。でもご苦労様でした。
さて、大会の方ですが、先日行った「勝手にベスト8」はなんと8チーム中6チームが的中しました。的中率75%。高いとみるか低いとみるかそれぞれご意見があると思いますが、とにかく1位通過のチーム予想は的中しました。今回4ブロックを1位通過したチームは、27年前に初めて大会を開催した4チームでした。小久保、藤覚、南売市、長坂。なんと懐かしい響きでしょう。あの時はわが長坂チームは、1度も勝てず、1点もとれずに4位に沈んだのです。私は「仕方ない」と思ったのですが、子供たちが泣き出し、涙を流して嗚咽しているのを見て、「これでは子供たちがかわいそうだ」と一念発起…‥サッカーとは無縁だった私も、少しずつ勉強し、作戦を立て、やっと初優勝したのが5年後。あれから27年…。私も若かった。今では「園長先生頭が白いけど玉手箱を開けたの?」と言われるようになりました。あのころの情熱は今もある…と思いますが、いかんせん、体がついていかない。今は若い保育教諭に精神面のアドバイスを送り、子どもたちには「勝ったらこどもの国へご招待」などと保育ではやっていけないと言われる「ものでつる作戦」に切り替わっています。
さて、話が変な方向へ行こうとしていますが、無理して戻します。ベスト8には白鴎とこざくらが見事に進出。特に白鴎はひまわりとのし烈なPK戦をものにし勝ち上がってきました。Aブロックは小久保が一人勝ち、ここに負けたチームが敗退。4引き分けで漁夫の利を得た2チームでしたが、PKで白鴎に軍配が上がりました。こざくらは長坂と同じBブロックでした。どうして福聚を推してしまったのでしょう。強そうな「ユニフォーム」に惑わされたとしか言いようがありません。ベスト4は各ブロックの1位が勝ち上がり、今回は実力通りの組み合わせになりました。長坂と小久保は一進一退の攻防の末、0-0でPK戦へ。わがチームはPK大好きの最強3人衆がケリ、2-0で勝ちました。PKのキーパーは相手を惑わせるためそれまで体を張って頑張った正キーパーを体格が大きい子に替え、相手にプレッシャーをかける手段を選びましたわがチームの担任も勝つためにいろいろ考えたようです。決勝は常勝「藤覚」。決勝まで失点0という完璧な守りと得点がここまで18得点という一つ上をいく戦力です。わがチームのキーパーもここまで失点1というスーパーセーブを見せてきましたが得点が9点と少ない。下馬評は藤覚が有利。開始早々藤覚が1点先取。「やっぱり」と思っていたら長坂もまぐれで1点を返し同点。決勝トーナメントは試合時間が15分。予選の10分とは流れが違う。その後藤覚の猛攻に会いまたも失点。やっぱりここまでか・・・と思っていたら、わがチームのキャプテンが目を見張るような強烈なボレーシュートを決め、また振り出しに・・・。いつものチームなら失点した時点で元気がなくなり、顔色が変わるのですが、今回は2度にわたり追いつき、会場も大興奮。長いようで短かった15分は2-2で終了。狙い通りPK戦。最強キッカー3人衆はここでも戦闘モード全開。3人とも相手のキーパーをものともせずゴール。3-1で長坂の勝利となりました。勝ちが決まった瞬間、担任の目から大粒の涙が・・・。それを見ていた保護者達ももらい泣き。この担任は自分がかかわった年長組ではまだ負け知らず・・・。3度の優勝はまるで「優勝請負人」と呼ばれても不思議ではないくらいの女神様です。この優勝で4年ぶり9回目の優勝ですが、この優勝の感激は味わったものでないとわからない「麻薬」みたいなものです。全チームが味わってほしいと思います。
閉会式では深紅の優勝旗をいただき得意満面の子どもたちでした。最後にサプライズがありました。わが園でも応援しているバンラーレの選手がスポンサー(吉田産業)さんから子供たちへのプレゼントということで、各園にサッカーボールが渡されました。新井山キャプテンら3人から各園のキャプテンに手渡され大喜びの子どもたちでした。バンラーレは今年ファーストステージで優勝。セカンドステージもここまで2勝と、J3を目指して頑張っています。是非優勝して八戸にJリーグのチームを誕生させてほしいと思います。この場面は青森朝日放送テレビにも放映されました。本当にありがとうございました。
保育園に帰ったら優勝旗が飾ってあり、お迎えの父兄から「また勝ったの?」と言われましたが、何回優勝してもあの瞬間はいいものです。保育園全体が一つにまとまったような不思議な感覚になります。これが保育園の歴史になり、伝統となっていくのだと思います。今回のベスト4はどのチームが勝ってもおかしくないくらいいいチームでした。秋は別会場になる予定ですが、子供たちが元気いっぱい楽しめる場所であってほしいと思います。南郷か新井田か・・・。秋のライオンズ杯がますます楽しみになりました。秋も頑張ろうね、子供たち。これからも応援よろしくお願いいたします。