「マハ」と「ゴヤの家・黒い絵」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑯
昨年、休載していた「大塚国際美術館・陶板名画の旅」、半年ぶりに復活です。
フランシスコ・デ・ゴヤ ~18世紀生まれのスペイン出身の画家。
ゴヤは宮廷画家にまで上り詰めるが、多くの子を失い、聴力を失い、生命にかかわる大病を患い、キリスト教の粛清の影に苛まされ、友人たちが次々と投獄され、暗愚な王政に幻滅させられ亡命するなど、数奇な一生を送ったという。
彼の代表作「裸のマハ」。当時の世相からして、大変な物議を醸したことは容易に想像がつく。
「着衣のマハ」とともに有名は「マハ」は ”マドリード娘” という意味で人名ではない。
宮廷画家時代
その後の彼の人生の暗転を予感させるように色彩が変わっていく。
大塚国際美術館では、「ゴヤの家」の部屋を陶板複製画により再現されている。
『黒い絵』シリーズは、ゴヤが宮廷画家を引退した後に移り住んだ「聾者の家」の部屋の壁に直接描かれたもの。
この黒い色調はいったい、何を訴えているのだろうか。
ゴヤは、夜、蝋燭を燈したこの部屋で過ごしていた。
「わが子を喰らうサトゥルヌス」
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