興福寺・中金堂 ~光と音楽のイリュージョン
約300年ぶりの再建が進められていた世界遺産・興福寺の中金堂(ちゅうこんどう)が落慶を迎えた。
中金堂は、和銅3年(710)に藤原不比等によって創建され、平安時代以降7回にわたって焼失と再建を繰り返してきた。
今回の再建は、創建1300年に当たる平成22年(2010)に立柱し、古来伝わる木工技法を踏襲。
裳階(もこし)付きの二重屋根、鮮やかな朱に塗られた柱といった創建当初の姿が忠実に再現された。
マジックアワーに浮かぶ中金堂と南円堂、五重塔。
中金堂の内陣には、本尊の釈迦如来坐像をはじめ、薬王・薬上菩薩立像(重文)、四天王立像(国宝)、大黒天立像や厨子(ずし)入り吉祥天倚像(いずれも重文)を安置。
内陣柱には、仏教に造詣の深い日本画家・畠中光享氏が新たに描いた14人の法相尊師画を掲げた「法相柱(ほっそうちゅう)」も復元された。
尚、幻想的な夜間拝観は11日まで。