風の面影 ~嵯峨野さやさや直指庵 ②
振り返ってみると、大切な人は必ず、お連れしたお寺。
それが、北嵯峨野の直指庵だったような気がする。
昔は喧騒の嵯峨野の北のはずれにポツンと立つ、人の気配すらしない一軒家の茅葺の庵だったと記憶するのだが、久し振りに徒歩で訪ねてみると、いつの間にか途上に新しい住宅が増えたような。
それでいて、門をくぐると、やっぱり、昔通り、空気が和らぎ落ち着いた雰囲気に満ちて、吹き渡る風さえも優しい。
「嵯峨野 笹の葉 さやさやと」とは、「さ」で始まる見事な表現だと思う。
今回は一人で訪れたせいか、かつて、お連れした人たちのことを風が吹くたび、思い出した。
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