大神島 / 遠見台とノッチ(奇岩) ~宮古島・旅紀行 ⑰
港から北へ歩いて小さな集落を抜け、島一番の高台「遠見台(トゥンバラ)」を目指す。
島めぐりツアーのゴルフカートの後を附いていく。のどかなツアーだ。
噂通り、猫がたむろする。
途中から急坂となり、頂上まで木製の階段となる。
頂上のすぐ手前に大きな岩に木の根が絡まったウガンジュ(拝所)がある。
島の中で最も重要な神事を行う場所で、この大きな岩に神様が降りてくるという。
ユリは遠見台まで案内してくれていた。
遠見台からの絶景。池間島と大橋が見える。
大潮の時だけ海面に現れる(普段は海中に沈んでいる)ため幻の大陸と呼ばれている日本最大級のサンゴ礁群 「八重干瀬(やびじ)」も運が良ければ望むことができるそうだ。
眼下に転じると、多目的広場前の海に点在する大小の岩が弧を描いて並んでいる。
「カミカキㇲ」と呼ばれているが、何とも不思議な光景だ。
続いて、西海岸沿いに島の北端にある奇岩(ノッチ)を目指す。
ノッチは、もともとは島の隆起によって地表から転がり落ちた岩だったが、長年に渡る波の浸食で根元を少しづつ削られ、キノコのような姿になったという。
現在もノッチは侵食され続け、刻一刻とその姿を変えているそうだ。
道はここで途絶えており、東海岸沿いに島を一周することはできない。
島を一周するための道路建設の際、建設予定地にあった大きな岩をブルドーザーで砕こうとしたところ、ブルドーザーの爪が折れたり、掘削機の鋼鉄の爪まで折れたという。
そして、工事関係者らが次々と原因不明の病気に倒れ、やがてその病は島民にもふりかかったため工事は中止されたそうだ。
また、島人の女性しか見ることができないという「祖神祭」(ウヤガン)を取材した若き学者が亡くなったりと、島にまつわる、このテの話は多い。
出航前に多目的広場前の海にある「カミカキㇲ」を見に行った。
広場には「御嶽(ウタキ)」があった。
いつか、また、島を元気に訪れたいと静かに手を合わせた。
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