天城越え・浄蓮の滝 ~伊豆半島紀行 ②
石川さゆりの「天城越え」には演歌をあまり聴かない私でも歌詞に描かれた「女の情念」という奴に鳥肌が立つほど感動する。
私はてっきり、「伊豆の踊子」か映画「天城越え」をモチーフにしたものだと思っていたが、さにあらず、作詞者の吉岡治によると、北条政子がモチーフだそう。
北条政子・・・北条政子は伊豆国の豪族、北条時政の長女。
親の決めた人のところに嫁入りせず、婚礼の最中に好きな源頼朝のもとに走ってしまう。そんな一途な女性をイメージしたのだという。
「浄蓮の滝」「天城越え」「寒天橋」・・・この歌に登場する場所をこの目で確かめたかった。
天城湯ヶ島地区には二つの川が合流する付近に「男橋」と「女橋」がかかっており、ここで運命の出会いがあるということで「出会い橋」と名付けられている。
浄蓮の滝 ワサビ沢
「天城越え」の歌碑
川端康成の「伊豆の踊子」の舞台にもなっている天城隧道は、1905年に開通した天城湯ヶ島町から河津町をつなぐトンネルで、石造道路隧道の中で最大長を有しており(全長445.5m)、国の重要文化財に指定されている。
今なら、新道や新天城山トンネルが開通しているので書生さんも伊豆の踊子さんも楽々と天城越えしているだろうが、当時は大変な苦行であったに違いない。
私は敢えて新道ではなく、旧道にハンドルを切り、「旧天城隧道」を通ってみた。
「おっとっとっお!!」
「踊り子歩道」こりゃあ、九十九折(つづらおり)だぁ。
寒天橋
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