高階良子先生の『70年目の告白~毒とペン~』第3巻が発売になりました。
やはり帯の「引退作」が気になります。
秋田書店 ボニータコミックス 2022年12月25日 初版発行
コミックスカバー袖の言葉は、
「『70年目の告白』最終巻、/お手に取っていただいてありがとう。/かなり端折った所はありますが、/今回これを描き上げたことで、/自分の人生に一区切りついたかな?/という感じです。」
収録は第11話から最終話まで、全7話です。掲載誌は『ミステリーボニータ』2021年12月号、2022年1・4・6・8・9・11月号でした。
第2巻の第10話「黒とかげ」雑誌掲載の続きから始まり、現在までを描いています。「黒とかげ」の連載は1971年なので、この1巻に50年間が詰め込まれています。前回も書きましたが、本当はもう少しゆっくり描いていただきたかったんですが、「体力が持たない」とのことなので、やむを得ませんね。
『なかよし』の「黒とかげ」総集編
はじめてのオリジナルミステリー「地獄でメスがひかる」も第11話に登場します。
第13話には「赤い沼」が登場。1976年『なかよし』11月号の別冊付録でした。
第13話には「ピアノソナタ殺人事件」の執筆も描かれています。1979年『なかよしデラックス』への掲載でした。そして第13話では、秋田書店での執筆が始まったことも描かれています。
秋田書店での執筆は、「ピアノソナタ殺人事件」と同じ1979年に「ネアク夫人」(別冊『ビバプリンセス』)、「風の菩薩」(『ボニータ』)から始まり、翌年1980年には秋田書店雑誌への掲載がが中心になっています。
そして1981年には『月刊ボニータ』4月創刊号から「マジシャン」の連載が始まっています。「マジシャン」については、第15話で描かれています。
「笑えるミステリー」、『アドニスの憂鬱な日々』(第16話)
『クロノス神話』(最終話)
『70年目の告白』第3巻もタイトル通り、母親との確執や出版社の内部事情が描かれていますが、このブログでは先生の作品から振り返ってみました。
「あとがき」には先生の現況が書かれています。
・・・でも近頃はさすがに/体力的にきつい。/食べることに興味を失くし、足元が覚束ない、・・・/今はさすがに走ることを一度止めるしかないように思います。
しばらくはゆっくりと休んでいただきたいですね。そして「体力が回復し」「また描きたくなったら」、ふたたび素晴らしい作品を描いていただきたいです。
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『高階良子の部屋』
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