わたしたちは孤独です。
この思いは誰にも見えないしわからない。100%伝えるすべはないし、他人の思いを知ることもできない。そうですね。
私が絵描きになったのはまさにそのことが原因でした。
私の中にある真実をすべて伝えたい。思いを分かち合いたい。閉ざされた私と言う孤独の中に真心を招き入れたい。その扉を開ける鍵が絵の中にあると気付いたからです。
しかし私たちは本当に孤独なのでしょうか。
先日報告したナッシム・ハラメインは言います。
わたしたちが当然と感じている、この孤独感。分離されていると思うのは、わたしたちの棲んでいる空間が何もない空っぽだと思うからだと。
しかし空間はそんなものではないのです。空間はエネルギーのたまり場であり、いのちという構造物そのもだと気付けば、わたしたちの眼は空間に向かいます。
すると世界観は反転します。わたしたちはただ一つの命の中にいます。その統一感はこれまで悟りを啓いた人々の共通する言葉だともナッシムは言っています。
私とあなたの間にある空間。それは何もない空っぽの隙間ではない。実は私たちを生かしているエネルギーの詰まった構造物なのだというのです。
わたしたちの体は物である、原子でできています。宇宙の探求は私たちの根源を求める旅でもあるのですが、ここで私たちの無意識に気付かなければならないのです。
わたしたちは何を観てきたのか、間違いなくそれは原子であり惑星であって、その動きを観察し、その理由を研究してきました。
しかし、原子や惑星が自分で動いているのではない。動かしているのは空間なのです。わたしたちは空間こそ研究の眼を向けなければならないのです。
「私」と言って、自分自身の体を指さします。
しかしわたしたちが指さす方向は空間になければならないのです。
色即是空という言葉は宗教くさい精神論ではなく、科学の眼で見ても至る真理だったのです。
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