徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

狩野琇鵬三回忌追善能を観に行く

2018-07-28 21:40:32 | 音楽芸能
 福岡の大濠公園能楽堂へ標記の能を観に行った。素晴らしい公演だった。内容については後日に譲るとして、僕にとって博多へ電車で行くことは、おそらく20年ぶりくらいではないかと思う。鈍行で行ったので車窓からの景色を十分楽しんだ。
 大濠公園能楽堂は、狩野さんにいい席をとっていただいたのでよく見えた。隣の席の高齢のご婦人といろいろ会話をした。僕よりだいぶ先輩の昭和ひとケタ生まれの方だった。戦後間もなくから能を始められたそうで、なんと能歴70年になるらしい。能の公演は東京だろうがどこだろうが観に出かけて行くらしく、今や伝説となった能の名手たちの舞台もご覧になっているそうで、なかでも、今回出演される友枝昭世師のお父上、友枝喜久夫師の舞台を何度かご覧になったのがご自慢のようだった。昭世師については、最近ご覧になった「隅田川」が少々ご不満だったようで、昭世先生は人間国宝になる前の方がよかった、などと辛口コメントをおっしゃっていたが、昭世師の仕舞「融」をご覧になった後は、能楽にはあるまじき激しい拍手を送りながら「これ観ただけでも今回来た甲斐があった」と感動しておられた。終演後、またどこかでお会いしましょうと言葉を交わして席を後にした。


20年ぶりに電車で菊池川を渡る。向うに見えるは高瀬船着場および俵ころがしの跡。


大濠公園の中に入ったのは初めて。まさに都会のオアシス


熊本県民にとっては羨ましい素晴らしい能舞台。


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