今度のオリンピックで僕がもっとも注目していた江里口匡史選手が出場する4×100mリレーの決勝が今朝行われた。残念ながら日本チームは北京五輪に続いてのメダル獲得はならなかったが、次の2016 リオ・デジャネイロにつながる健闘ぶりを見せてくれた。北京銅メダリストの朝原宣治さんも驚いていたように、予選では38秒07というまさかの好タイムで決勝へ進出し、メダルにも十分手が届く可能性を感じた。実際、予選と同じタイムで走っていれば3位になっていたわけだ。決勝では予選に比べると、全体的にややキレを欠いた感があったのは残念だった。しかし、体力・体格で明らかに他チームに劣る日本がこの種目でファイナリストになり続けるというのは凄いことだと思う。ある意味、日本人の特長がこの4×100mリレーに端的に表れているような気がする。個々の走力をアップし、お家芸のバトンパスにさらに磨きをかけて4年後、日本チームがどんなレースを見せてくれるか今から楽しみだ。
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(2012.8.11熊日夕刊より)
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(2012.8.11熊日夕刊より)