縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

ホームセンターで買えるサバイバル用手袋

2015年02月25日 09時37分23秒 | サバイバル

信州の戸隠神社は雪に埋もれていた。

奥ノ院までは、固く締め固まった雪の参道を一時間近く歩いて到着。

奥ノ院で、偶然にも糸魚川の知人と出会って話しが弾む。

彼は登山が趣味で、「これ、いいっすよう!除雪や寒い時の登山に最強の手袋です。」と、手にはめていた手袋を見せてくれた。

ホームセンターで五百円ほどで売っている、ゴムコーティングされた作業用の手袋だ。

なるほど・・・確かにいい。

 俺も内部にライニングされた冬用ゴム手袋は除雪の時に使っているが、ブカブカで細かい作業がし難いのだ。

ライニングも薄いから、結構掌が冷たい。

掌にフィットした指と掌だけにゴムコーティングされた薄手の手袋も愛用しているが、作業しやすい代わりに薄くて寒いし、甲の部分が布地なので雪が降った中での作業だと凍えて使い物にならない。

 

その点、この手袋はぴったり掌にフィットして、甲の部分までゴムコーティングされている。

しかも厚めのアクリルのパイルが内部全体に張ってあるから、結構温かい。

これならタイヤ交換の時も使えるくらいにフィット性がいい。

高価なアウトドアブランドの手袋を使っていた事もあったが、ごついので細かい作業に向かないし、かたっぽだけ無くした事もある。

五百円で買える手袋なら、家に三台ある車に置いておいたり、仕事場に置いておけるぞ・・・こりゃいい。

いざという時のサバイバルグッズの手袋には、皮軍手を常備していたが、こいつも仲間に入れておこう。

 

ホームセンターには、こんなのも売っていた。

冗談グッズやコスプレグッズとしてなら受けるよねえ(笑)

 


海で出会った友達・・・新潟の海岸でも椰子の実は拾えます。

2015年02月23日 11時59分34秒 | 田舎暮らし

上越市居多ケ浜で、転勤族の母娘と友達になった。

上越に転勤して来たばかりで、海には初めて来たそうだ。

子供は水遊びは大好き。女の子は、この後に予想通りにボートの中に入って行った(笑)

 

女の子が可愛らしくて、海岸に落ちていたクルミや焚火の焚付けに最適なダケカンバの樹皮をプレゼント。

海岸の漂着物を拾うのは、昔から海辺の子供の遊びだが、今風に言うとビーチコーミング。

海育ちのオイラは、ビーチコーミング歴50年の大ベテラン(笑)

未知との遭遇に、女の子の好奇心に火が着いたようだ。

彼女は初めてのビーチコーミングに興奮して、「オヂチャ~ン、コレ ナンダロウ?」と、獲物を拾っては持ってくる。

コレ ナンダロウ?・・・帽子になるかも!こんな会話を愉しんだが、正体は漁具だ。

 

ハングル語や中国語が書かれたペットボトルやイカの骨、壊れたオモチャ、漁網の浮・・・大人から見てゴミでも、子供にとっては未知の宝物。

母親は、女の子が拾ったお宝・・・ゴミ(笑)・・・を「お風呂で遊ぼうね。」「お父さんに見せようね。」と言っては袋に入れていた。

優しくていいお母さん。

 

この日は、熱帯から温帯に生息するハリセンボンの干物と、椰子の実も拾えて大収穫。

ハリセンボンの干物は、俺も初めて拾ったので本当はコレクションしたかったが、女の子が興味津々だったので記念にあげた。

左は根っこ付きの真竹で、右が椰子の実。角ばった椰子の実は初めて見たし、上越市で拾ったのも初めてなので、こっちは自分用にゲット。

 

モノを運びヒトを繋げる・・・やっぱり海はいい。

 


三つの黒姫山・・・奴奈川族のランドマーク?

2015年02月21日 09時03分58秒 | ぬなかわ姫

国内には黒姫山が三つある。

新潟県糸魚川市、柏崎市と、長野県信濃町である。

糸魚川市の黒姫山は標高1200mの独立峰で、石灰石の塊り。海からよく観える。

 糸魚川市青海町出身の黒姫山という郷土出身力士は、相撲バカの叔父が後援会をやっていた。デゴイチ(D51)と異名をとる怒涛のぶちかましが潔く、豪快な相撲と併せて愛嬌があったので、コックローチのCMシリーズで映画監督の大島渚と共演したりもしてました(笑)

 

新潟県内の黒姫山は、黒姫とは奴奈川姫の異名であるとし、奴奈川姫伝説と密接な関係がある信仰の山。

長野の黒姫山には、奴奈川姫との関係する伝説がないが、お姫様と竜神との婚姻伝説がある。

糸魚川と信州の黒姫山は、どちらもオラが黒姫山が本家だと思っているが、この三つの黒姫山に囲まれた三角地帯が、古代奴奈川族の居住範囲とする説があるのだ。

つまり「ぬなかわの郷」。

信州の黒姫山は、標高2000mの休火山。

 

奴奈川族は、恐らくは長者ケ原遺跡でヒスイ加工をしていた縄文人の流れを汲む、弥生時代から古墳時代のヒスイ加工をする民であるらしい。

彼らは奴奈川姫を共通の信仰対象にしていたようだ。

奴奈川姫は、機織り、安産にご利益ある国津神とされてこの三角地帯の神社に祀られており、なんと長野県茅野市の御座石神社では、酒造りの神とされていた。

 

同じ新潟県内でも中越地方では、姫は片眼であったとの伝説もあるので、製鉄との関係もあったようだ。

製鉄には、真っ赤に灼熱して溶解した鉄を片目で覗きみるために、民俗例では製鉄民の神は片目と相場が決まっている。

アジアの竜神は、水と関係した稲作の神であったりもする。

奴奈川姫のご利益から察すると、奴奈川族は稲作や製鉄、織物にも関わっていたのかも知れない。

去年は「海のヒスイ・ロード」検証実験航海と銘打って、縄文時代のヒスイ伝播ルートを海から探訪した。

シーカヤックによる、新潟県内から青森県三内丸山遺跡までの830キロの航海だった。

春になったら、三つの黒姫山に登ってみたい。


雪に咲く花・・・雪国の彩り

2015年02月17日 10時26分24秒 | 田舎暮らし

冬の雪国はモノトーンの世界。

白一色の雪の中でひときわ目を惹くのは、サザンカと南天の赤。

恥ずかしながら、サザンカと椿の違いを最近になって知りました・・・花弁が一枚づつ散るのがサザンカで、椿は纏まってボトツと散るのだそうですな。

あな~たぁのぅ、ためぇ~なぁ~らぁ、なんてん! きくぅのはなぁ~(貴方の為なら何でも聞くという洒落)と、俗曲「さのさ・花尽く」しに唄われた南天。

 

色っぽくていいもんだ。

もうすぐ梅が咲いて、四月になれば天津神社の稚児桜が咲く。

そして普段は閑散とした神社境内に男達が桟敷が建てると、桟敷に大輪の花が咲く。

四月十日の春季例大祭「けんか祭り」の稚児行列に使う唐傘の虫干しだ。

先週末に「けんか祭り」の総会が開かれた。

いよいよオラたちは祭りに向けて戦闘モードに突入!

三月十四日には北陸新幹線も開通する。

都会のショ(衆)も信州のショも新幹線に乗って来てくんないっちゃ。

待っとるゼネ~!

 

 


世界に誇れる日本の便所文化・・・狂歌編

2015年02月14日 08時07分00秒 | 失われゆく風景

 旅先のドライブインの便所にこんな張り紙が貼ってあった。

便器の外を小便で汚すなという婉曲的表現の注意書きだが、手書きの五七調の狂歌である事に注目したい。

 

いいぢゃないか。

風流である。

ドライブインは年季のいった古い焼肉屋だったが、店のオヤジさんが書いたのだろうか。

女性は知らないだろうが、男子トイレにはたまにこんな狂歌が貼られている事があり、俺の母校の糸魚川中学にも貼ってあった。

糸中の張り紙は、「一歩前進 心静かに手を添えて 外に散らすな 竿の露」とかと書いてあったと記憶している。

こっちは諧謔や捻りが少ないけど、用務員さんの仕事かな?

対して下は国道沿いの公衆トイレの張り紙・・・プラスチックだけどね。

国道の便所は、カチッとした(印刷?)横書きで、注意事項が直接的に書かれている。無味乾燥として風流じゃない。

 

古典落語「掛取り万歳」にこんな場面がある。

大晦日(オオツゴモリ)に長屋の店賃(タナチン・家賃のこと)を取りに来た家主(イエヌシ)に、貧乏で店賃を払えない男が言い訳をする。

直接的に言い訳をしないで、「人は好きなものには心奪われるっていうじゃねえか。」と、家主の趣味の狂歌で言い訳をするのだ。

男は如何に貧乏をしているかを次々に狂歌を詠みあげる。

「貧乏の この家(ヤ)に風情あり 質の流れに借金の山」・・・男

「いいねえ・・・山水かい。こうなると貧乏も風流だねえ~。」・・・家主

家主は風流な言い訳に関心して、借金返済を待って機嫌よく帰っていく。

己の貧乏でさえも諧謔で笑い飛ばす江戸庶民の文化があってこそ、ありそうでない笑い話が話芸として成立するのだ。

おおらかな時代である。

 

俺の好きな落語の話しをしても、オオツゴモリ?タナチン?質の流れ?という具合に、最近の若者は言葉の意味を知らないので、いちいち説明しないと通じないので苦労しますな。

若者じゃなくても、直接的表現を直接的にしか理解できない日本人が増えてきたように感じる。

まるで異文化の外人と会話している気分になる時がある。

四角四面な堅苦しい世の中になってきたのではないか?

 

子供の頃から落語好きで聴いていたが、子供でも意味の解らない言葉は前後の脈絡から察することができたし、古典落語は江戸から明治大正にかけて語り伝えられているので非常に練られており、誰が聴いても面白く出来ているのだ。

噺家さんも、現代人に馴染の薄くなった言葉や風俗を「まくら」でさりげなく説明をしてくれる。

まくらとは、落語本題に入る前の軽妙で簡素な説明・・・のようなもの。

つまり落語を聴くという事は、江戸庶民の教養講座であったという事ですな。

 

狂歌で婉曲的表現をする文化や古典落語は、共有された生活文化があって初めて同じイメージが持てるというモノ。

基層文化が失われては、言葉が通じないのは道理だ。

昭和の男としては寂しい限りですわ・・・まだ十分若いけどね。

くだんの焼肉ドライブインの便所入口には、昭和の匂いがプンプンするポスターが貼ってあった。

店の構えと雰囲気、客層も昭和そのもの。

駐車場にはカーテンで運転席を隠した長距離トラックがズラリと並んでいる。

運ちゃん達はドライブインで焼肉食って、そして本当はいけない事なのだけど、ビールでも飲んで寝ているのかな。

人間臭い、おおらかな時代の名残り。

運ちゃんのイビキは、古き佳き時代の挽歌だねえ。

 

 

 


足袋の綺麗な干し方教えます!・・・江戸の知恵

2015年02月13日 09時06分44秒 | こんなモノ作った!

暮れからひと月ほど愛車の軽トラに積んでいた竹。

何に使うのってよく質問されていたのでご回答!

足袋が綺麗に干せる足袋干しを作るためである。

俺は整体協会の会員だと何回か書いているけど、稽古着は着物と野袴なので足袋は日常的に履くのである。

大分前に江戸民俗資料博物館に行った時に、再現されていた江戸の長屋にこの足袋干しに足袋が干されていたのを観て、レプリカを作ってみたら大変に具合が良かったのだ。

ただ竹を逆さまにしただけではなく、一ヶ月の葉枯らしの後、丁寧に洗って汚れを落とし、先端や余分な枝を伐った部分は丸めて成形、仕上げは火で焙って油抜きをしてある。

売り物になる程度の足袋干しを作るには、結構手間暇がかかるのだ。

油抜きの方法は、火で竹を焙ると内部から樹液が滲みでてくるので、熱いうちに布で油を擦り込むように拭き取る。

こうすると竹はピカピカに艶が出て、黴たり割れたりせず、経年で渋い色合いに変化していってくれる大事な仕上げ方法。

 

洗濯バサミで足袋を干すとしわくちゃになるが、竹の枝で作った足袋干しだと綺麗に干せるだけでなく、足袋に足を入れた時にスーっとして気持ちがいい。

足が気持ちいいって喜んでるが解る(笑)

お世話になっている整体仲間に幾つかプレゼントしたら、評判になってたまに注文を受けるのである。

足袋干しの使い方。軍手もこれで干すと、縮まずに長持ちする。

 

竹細工に限らず、樹木を作るには、寒い時に伐った材料に限る。

温かい時期だと水分が多くて黴たり、虫が入ってしまうのだ。

だから竹は真冬に伐って陰干ししておくのだが、今回は注文を受けてから時間が無かったので、伐った竹の葉っぱを付けたまま軽トラの荷台に放置させて乾燥させておいたというのが真相。

葉っぱを付けたまま放置する乾燥方法を「葉枯し」と呼び、水に浸けて内部の樹液を抜く方法は「水枯し」と呼ぶ。

石笛仙人の守山鷲声さんの本業は篠笛職人で、彼は伐採した竹を苛性ソーダで煮てから、三年の陰干しをした上で割れなかった竹だけを使うそうだ。

これは奈良の名産品、「高山茶筅」も同様。

ただし、同じ竹細工でも竹籠類は油抜きはしないようだ。

勉強になりましたか!(笑)

 

 


世界に誇れる日本の公衆便所!

2015年02月10日 08時18分20秒 | 旅先にて

毎月月末は、整体協会の京都稽古会に参加している。

俺は整体協会の教授資格者なのだ。

片道400キロちょっとの自家用車での移動での楽しみの一つが、高速道路のPAやドライブインの休憩。

そこで何時も想うのが、公衆便所の快適さと行き届いた掃除の丁寧さだ。

例えば北陸自動車道上り線の「小矢部SA」のトイレは、ウオシュレットどころか頭を洗えるシャワーまで付いている。

世界中でこんな快適なトイレは、一流ホテルでもないぞ。(インド以外では泊まったこと無いが)

設備がよくて掃除が行き届いているだけではない。

小矢部PAのトイレには、ペットボトルで作った花瓶に活花まで飾られているのだ。

ボケた写真で申し訳ないが、これがペットボトル活花。

 

この手作り感に温かみを感じて佳い。

外国なら掃除業者は掃除業務以外の仕事はしないだろうし、飾り花は造園業者の仕事だろう。

小矢部PAの便所の活花は、掃除のおばさんの趣味?掃除会社のサービス?

なにやら掃除のおばさんのお人柄が感じられて、彼女のためにもトイレを綺麗に使わなきゃとまで思ってしまう。

きっと彼女は、勤勉で花鳥風月を愛する優しい女性に違いない。

ここのトイレを使う度に、彼女と会話している気分になるのだ。

収入とは関係なく、トイレを使う他人のために活花をする女性が普通に存在するのだ。

日本って、素晴らしいクニだと想う。

同じく北陸自動車道(上り)南条PAのトイレは日替わり活花。こちらは掃除業者さんがサービスでやっているのかな?

 

安倍総理が初めて総理に就任した時に、新政権の目標を「美しい国ニッポン」という演説したと記憶している。

彼は美しい国ってどんなイメージを持っているのだろう?

俺は、勤勉で花鳥風月を愛し、他人へ思いやりを持つ人々が普通に住むクニが「美しいクニ」だと想う。

 

 


ラッセルの工房探訪記

2015年02月08日 11時29分59秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

初対面で親友になった、上越市在住のアメリカ人木工作家ラッセルの工房を探訪。

出会ってから二度目の対面だけど、何十年も付き合っているかのように気が合う男。

上越市の外れと言えでも向かいにコンビニがある程度の市街地だが、工房の中はアウトドア遊びを愛するラッセルの世界が広がっていた。

薪ストーブの匂い、木屑の匂い、アロマオイルの匂いのする温かくて遊び心のある空間。

工房の玄関口には、ホームバーがあってお客さんをもてなす。バーボンよりスコッチを好むそうだ。

 

52歳のイケメンで子供好きの面白いヤツなのだが、未だに独身で一度も結婚していないのは、彼が自由を愛して身軽でいたいからのようだ。

彼の英語は、俺のような英語ベタでも聞き取り易く、解らない単語があっても前後の脈絡と雰囲気で何を言っているのかがなんとなく伝わってくる。

ジョン・レノンの詩のようにシンプルな単語を選んでいる事と、ゆっくり明瞭な発音をしてくれるからである。

優しい男なんだねえ。

工房の入り口には天井からロープがぶら下がっている。ラッセルのエクササイズと遊びに来た子供たちがターザンゴッコで遊ぶのだそうだ。

彼の車にはサバイバル用品が常備されていて、こんな所も気が合うが、彼はビニールに包んだサバイバルの本まで積んでいた(笑)。

 

彼はホームページを作って家具やオブジェなんかの製作と販売をしているが、売れるのは彼の人柄を愛するお客さんのオーダーと口コミとのこと。

ラッセルのホームページはこちら

http://www.russelljokela.com/

いいヤツ・・・優しくて可愛いガールフレンド紹介したくなってきた。


邦人保護・・・きな臭い言葉

2015年02月04日 08時23分16秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

田舎くらしでは、ある程度の限度を越えた政治的発言はタブー。

色が付いてしまうと友人は少なくなるし、変人に思われて付き合いも狭くなる危険性があるのだ。

でも政治に無関心な人、保守派の人も以下の事を覚えておいて欲しい。

ラジオを聴きながら仕事していたら、安部首相が国会中継のテロ対策について「法人保護」という言葉を使っていた。

「邦人保護」・・・きな臭い言葉。

満州事変は、関東軍が自作自演で満州鉄道の線路を爆破した契機に、「在留邦人の保護」を大義名分として旧満州を占領した事を発端としているのだ。

陸軍独断だったとも言われているが、その後は泥沼の日中戦争、太平洋戦争に国政の舵がきられていく事になる。

一度、舵が取られてしまうと、誰も元に戻せない事は歴史が証明している。


粋な殿様から子孫への贈り物・・・冬の兼六園

2015年02月02日 11時54分24秒 | 失われゆく風景

ボタン雪が舞う冬の金沢市兼六園。

スキー場のない都会でも観光客で賑わっていた。

台湾からの観光客が、寒さに震えながら大勢歩いていたし、俺も「佳いなあ・・・」と想った。

雪が降って寒いところが佳いのだとさえ想える。

四百年前の殿様が愛した風景を、現代日本人も外国人も「佳い」と感じる。

雪景色に何とも言えない日本的情緒を感じるのだ。

前田公は粋な殿様ですな。

あまりに寒いので、お茶屋さんに入って抹茶セット(700円)で温まる。

たかが抹茶に700円は高いと思ったが、雪の日本庭園を観ながら古式ゆかしい日本家屋で喫する抹茶は得難い経験。

これぞ文化の価値というヤツで、安いもんだと納得できる。

 

糸魚川市は三月の新幹線開通に向けて、駅周辺の整備が進んでいる。

こざっぱりと綺麗になったけど、閑散として寒々しい風景だと不評のようだ。

どこにでもある、文化的奥行が感じられない近代的な街並みは、確かに寒々しく、人で賑わう場所とは想像できない。

利便性や経済効果を至上命題にして作られた建設工事は、野暮な風景ですなぁ。