縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

鎖骨と左骨の問題について・・・元暴走族総長のイケメン落語家

2020年03月30日 07時42分25秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
鯉昇師匠の弟子には変わった人が多く、その中で筆頭は元暴走族総長の鯉斗(こいと)君。
私が寄席通いしていた頃は二つ目で、当時は舞台度胸のやたらいいリーゼント姿の田舎臭いあんちゃんだったが、真打となった今はイケメン噺家としてブレークしたようだ。
 
ある時、高座の鯉斗君が左肩を異様に落として演じて女性を演じているのを観た鯉昇さんが、「なんだってお前は女を演じる時に左肩を落とすんだ?」と聞いたら、女を演じる時はサコツを落とせば色っぽくなると教わったが、サコツを知らなかったので兄弟子に聞いたら、鎖骨を指差して「ここんとこの骨のね、真ん中から左っかわがサコツ、右がウコツってんだよ」という冗談を真に受けたらしい(笑)
 
舞台度胸がやたらにいいイケメン噺家は、天然、天真爛漫、そして漢字が苦手な人気者。
 
地元の興行では、昔の仲間がバイクで押しかけたという逸話も持つ。
 
噺もうまくなってきたので、応援してやってくださ~い!

こんな時だからこそ落語浴を!・・・春風駘蕩の噺家、滝川鯉昇師匠

2020年03月29日 09時08分22秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

志ん生に負けず劣らず、現役の貧乏話で有名な噺家は、滝川鯉昇(たきがわりしょう)師匠。

外見のインパクトに対し、静かで上品な語り口調のギャップからして可笑しい。

入門時に師匠から最初に教わったのが、噺ではなく食える雑草の知識だったそう。

鯉昇師匠は噺もむろん上手いが、落語に入る前の「まくら」が秀逸で、「食えない時代にはジョギングを装い、皇居のお堀の植え込みの陰で大根を栽培して食費を抑えていたが、上には上があるものでスコップと鍬を隠して農業をしている人までいました・・・」などと、ほのぼのとした口調で爆笑の渦に誘う。

弟弟子の春風亭昇太師匠によると、「鯉昇兄さんの若い頃はものすごく暗く、ホームレスみたいな恰好をしていた」ので、明治大学の落研時代に高座着を包んだ風呂敷を持って歩いていたら泥棒と間違えられて捕まった逸話も持つが、いまやチケットは即日完売の売れっ子で、有望な弟子も多い。

いちど独演会の会場で挨拶したことあるが、高座では春風駘蕩の噺家でも、ものすごく澄んだ目を持つ腰の低い苦労人という印象。

YouTubeで初めて観るなら「時そば」がいい。

津軽三味線の当代の高橋竹山さんは筋金入りの落語好きで、好きな噺家の話で盛り上がったけど、鯉昇師匠の「時そば」を語る時には吹き出していましたヨ。


フリーランスよ、食えない時は志ん生を見習おう!・・・「貧乏自慢」

2020年03月28日 09時42分02秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
東京の寄席が土日休演になったそうで、若手や売れていない芸人さんも大変だ。
 
前座さんが運よく寄席の下働きにありつけても3,000円の小遣いをもらえるだけで、月に数回だけ高座に上がらせてもらえたにしても1万円のお足(ギャラ)しかもらえず、月収は5万円前後しかないなのに、仕事柄バイトは不可なのですヨ。
 
ネット検索すると、前座さんはギャラは1万円だから仮に毎日仕事すると年収は350万円前後と推定と出ていたが、落語を知らない人が書いているのですな。
 
寄席での前座さんは、運営の手伝いや出演する師匠方の身の回りの世話、鳴り物(笛・太鼓など)を修行の一環として担当しており、楽屋は狭いので通常は3~4人程度。
 
そのうち高座に上がれるのは一人だけで、「開口一番」と称してプログラム外の噺を修行させてもらっている訳だ。
 
しかも昨今の落語ブームで入門者が多いので前座さんは余っており、年収350万円の前座さんなんぞいるハズがない。
私も含めてフリーランスが大変な時、古今亭志ん生の「貧乏自慢」や「なめくじ艦隊」を読もうではないか。
 
志ん生の時代、日本中が貧乏だったので皆で助け合って生きて来たが、「飲む打つ買う」の三道楽が揃った志ん生は60歳を過ぎて売れ出すまで貧乏のどん底。
関東大震災や戦争で仕事のできない不遇の日々もあり、家賃が払えず何度も夜逃げ、借金取りから逃げるために高座名を何度も変えたが、おかみさんは「どんな貧乏しても、うちの人は落語の稽古だけは止めないから見所がある。何時かきっと売れる」とひたすら辛坊し続けた。
 
志ん生の子供が生まれた時、産婆さんに払うお金が無く、たい焼きを買ってきて「これで勘弁してくださいな・・・尾頭付きてなもんで・・・」「生まれてきちゃんもんは仕方ないねぇ。元に戻すこたぁできないんだから」と許してもらったそうだ。
YouTubeの「貧乏自慢」の中で、「貧乏覚悟で好きで噺家になったんだから、どんな貧乏だって驚きゃしない」と言っている。
 
食えない時でも好きでなった仕事に誇りを持ち、高みを目指し続ける。志ん生という見本がいるから大丈夫!

勾玉を意匠した文化勲章

2020年03月27日 07時29分31秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
権威主義の匂いがするモノに拒絶反応を起こす質なので、くれてやると言われても位階・爵位は無用、叙勲不要である(笑)
 
ちなみに位階(いかい)とは、天皇から授けられる「従五位」とかの身分序列のこと。
しかし市井の勾玉研究家として、三つ巴の勾玉が意匠されている文化勲章には興味津々。
 
大阪造幣局の職人が手作りする工芸品で、七宝焼きで着色しているそうで、勾玉を意匠した経緯など知りたいもんだ。
 
残念ながら日本のヒスイ加工は工芸品のレベルになく、精密無比な造幣局職人の仕事にため息が出る。
 
それにしてもである、かって天皇家は火山噴火があるたびに荒ぶる火山をなだめる目的で位階を授けていたし、奈良の大仏は疫病が大流行した世相を平癒するために建造したと聞くが、コロナウイルスに対して人類はどうすべきか?
 
「1年以内の五輪の延期」といっても人間の都合を聞いてくれる相手ではなく、「根絶まで五輪は延期」として、今は五輪のことより全力を挙げてコロナに集中対応すべきではないか。

おそるべし安倍話法の効能・・・穏やかな日常を送りたいあなたへ

2020年03月25日 07時37分28秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

「いわゆるトイレットペーパーを交換する場合においてはですね、交換者は発生した芯をですね、自主的に廃棄するということが当然の行為となる訳でして・・・これは何も私の個人的な都合というなどではなく、専門家のみなさまにお集まり頂いて、法的根拠に基づいて得た結論でございまして、なんら問題のないところでございます・・・その根拠に関してではですね・・・個人情報の保護の立場から、お出しする訳には参りません!」

トイレットペーパー交換したら芯を置いたままにするんじゃなく、ちゃんと捨てろ~!と家族に文句を言いたくなる前に、安倍総理得意の話法に変換すると面倒臭くなり、「もういいっ、自分で捨てる!」と家庭内によけいな波風が立たないという発見!
 
みなさんもいかが?( ´艸`)

大相撲の儀式・・・無観客の大相撲に感動しましたっ!

2020年03月23日 08時00分01秒 | 民俗学ごっこ

いつものように工房のラジオで無観客の大相撲千秋楽を聞いていたら、普段は放送しない「出世力士手打式」と「神送りの儀式」も最後に放送するというので、リビングに戻ってテレビで視聴。

「出世力士手打式」は、次の場所から「序の口」に昇進して番付に載る「番付外力士」による三本締め、「神送りの儀式」は相撲の神の依り代である御幣を持った行事さんを胴上げすること3回・・・本場所の千秋楽は2度見に行ったことはあっても、こんな儀式で締めくくっているとは知らなかった。
髷が結えていない番付外力士がシャンシャン手締め・・・いい姿。ガンバレ~!と応援したくもなりますな。
二つの儀式は5分ほどで淡々と終わったが、これが実にいい。終わよければすべて佳し。まさしく有終の美!
御幣を持った行事さんを胴上げ3回で相撲の神様に帰って頂くのだそうだが、神迎え式もあるんでしょうな。
 
「神事たる相撲を国技」と自認するなら、日本相撲協会は文化保存団体でもある訳で、このような儀式は毎回是非とも放送して欲しい。
 
日本人のケジメの付け方、神様との付き合い方などなど、色んな学びがあるハズ。
 
外国の方に日本文化を知って頂く絶好の機会だし、面白がって座布団を投げる野暮な観客に神事という側面を暗に教えてやってくれい。
 
そもそもは贔屓の力士が勝った時に、谷町の旦那衆が贅を凝らした羽織(裏勝りといって羽織の裏地に凝っていた)を土俵に投げ入れ、相撲茶屋で飲んで待っているうちに呼出さんが羽織を届けてくれて、引換えにご祝儀を渡した粋な遊びなのですよ。
 
野暮な奴に何を言っても駄目だから、座布団投げ1枚につき5,000円罰金徴収しろ!(笑)
 
という訳で、日本相撲協会とNHKに儀式も放送すべし!とメールしちゃった。

蘇る「ぬなかわ彦」・・・忘れ去られた神

2020年03月22日 09時52分10秒 | ぬなかわ姫
古代風ペア首飾りに「ぬなかわ彦」「ぬなかわ姫」と名付けたのは、忘れ去られつつある産土神「ぬなかわ彦」を世に出すため。
エクセルで作った「ぬなかわ彦」の説明書きには、玉類の説明とともに悲劇のぬなかわ姫伝説をきちんと書いてある。
「ぬなかわ姫」も同様!
 
口碑には、黒姫山に「ぬなかわ彦・黒姫・ぬなかわ姫」の三座を祀るとあり、黒姫はぬなかわ姫、あるいは黒姫はぬなかわ姫の母君ともあるので、私は古代ぬなかわ族は、ぬなかわ姫を世襲した母系社会と仮説している。
糸魚川の黒姫山は、海上からもすぐにわかる標高1200mの独立峰で、古代には「古志峰」と呼ばれ、ぬなかわ郷のランドマークであった・・・3つに分れた頂きが山の象形文字と同じ正しい山の形(笑)だからこその三座の神が祀られていたのだろうか?
 
出雲侵攻を受けた際に八千鉾神と戦い破れ、首をはねられた「ぬなかわ姫の夫神である松本の豪族」なるものの口碑があり、ぬなかわ彦と同一神らしく、確認と整合性を付けるために郷土史家でもある高校の恩師を訪ねたら、貴重な資料を提供してくれた。
その中で驚いたのが、「糸魚川市史」を出筆編纂された青木重孝先生の著作群で、郷土史家にありがちな独断的な我田引水論法がなく、きちんとした学識に基づいた文献史学と考古学のバランスがよく非常に読みやすい。
ぬなかわ姫の伝説を、出雲東征の際にヒスイ交易権を巡り奴奈川族と争いになり、破れて姫が逃亡の果てに「お隠れになった」と解釈が書かれていて、私が辿り着いた解釈と同じであることに自信が沸いてきたゾ(笑)
 
最近流行っている古代のラブロマンス説は、古事記の部分的な記述だけを拡大解釈すれば成り立ちようもあるが、考古学や文献史学を網羅すれば、悲劇の口碑に信憑性が出てくるばかりなのですよね~。
 
方言や風習、歴史、糸魚川のことなら何でも出ており、どこを読んでも面白く、その碩学に感動する。

ぬなかわ彦・ぬなかわ姫ペア首飾りが紡ぎだすヒトとヒスイの物語

2020年03月18日 07時27分42秒 | ぬなかわヒスイ工房
首都圏から女性4人組の来客あり、さっそく「ぬなかわ彦」「ぬなかわ姫」ペア首飾りを付けて記念撮影。
ヨシコさんもっと笑って!いやだわサッチー!キャッキャと、大人の女性が娘に戻る図( ´艸`)
知的好奇心が旺盛な見識ある女性たちで、質問と反応が我が意を得たりと私も会話を楽しめたが、そんな大人の女性に喜んでもらえる首飾りを作ってエカッタ!
「すんごく楽しかった!魚も美味しかった!次は暖かい時期に温泉セットでゆっくり滞在したい」と弥彦神社に向かった。
別れがたき人々・・・「ぬなかわ彦」「ぬなかわ姫」首飾りが紡ぎ出すヒトとヒスイの物語・・・再見!

古代風首飾りレンタル開始・・・ヒトとヒスイの物語

2020年03月16日 21時46分05秒 | ぬなかわヒスイ工房

ヒスイにおける「モノ売りからモノガタリ発信」の一環として、古代風首飾りをレンタルすることにした。

大小ペアの首飾りで、男性的な意匠の大きい「ぬなかわ彦」、女性的な意匠の小さい「ぬなかわ姫」だ。

2018年に松阪市から注文を受けた「平成の大首飾り」の経験を活かすべく、実測図を手本にした弥生~古墳時代の勾玉類をメインに据え、切子玉、管玉、丸玉で作られた首飾り。

某大学の考古学教授から、玄人でも古物と見分けが付きがたいので、売ってしまうと古物と偽って転売される恐れがあると指摘されてしまい、「大首飾り」複製と違ってエイジング加工していないし、レンタル専用にした経緯があるのデスヨ。

「ぬなかわ彦」は円周81㎝、重さ199g

「ぬなかわ姫」は円周71㎝、重さ168g

ぬなかわヒスイ工房の来客にも身に付けてもらえるように、桐材で箱も自作。

焼印を特注して正解でしたねぇ・・・。

「ぬなかわ彦」は「ぬなかわ姫」の父親、「黒姫」はその妃の名前であると同時に「ぬなかわ姫」と口碑にあり、政治的族長である「ぬなかわ彦」と妃の「黒姫」の間に生まれた子供の中から、巫女の才能がある娘を選び、祭祀リーダーの「ぬなかわ姫」として、代々と世襲した母系集団が、古代ぬなかわ族なのであると私は推測している。

弥生時代中期~後期にかけて、東征を続ける出雲勢力がヒスイ交易権を巡ってぬなかわの民と争いになり、戦に負けたぬなかわ郷は出雲の支配下に置かれ、ぬなかわ彦は殺され、ぬなかわ姫は能登に拉致され政略結婚させられたが逃げ帰って自害された・・・考古学と口碑、古文書などの検証から私はそう結論付けているが、このペア首飾りは、昨今の糸魚川で莫大な宣伝費をかけて官民挙げて喧伝されている「古代のラブロマンスをテーマにした観光客誘致策」へのカウンターカルチャーであり、ぬなかわ一族の慰霊でもある。

むろん、モノ消費、もしくは希少鉱物としての価値ばかりが取り沙汰されるヒスイを取り巻く現状に対し、文化的価値にも興味を持って欲しいという願いもある。

ぬなかわヒスイ工房の来客には、首から下げて記念撮影してもらいたい。

レンタル価格は当面は応談だが、興味ある方は観に来て欲しい。

願わくば届いて欲しい・・・ぬなかわ姫へ!

 

 

 

 

 

 

 

 


幻の金メダリストから東京五輪選手にエール・・・高校の恩師

2020年03月16日 07時30分52秒 | 糸魚川自慢

朝刊に高校時代の体育の先生が出てたので、県外在住の同窓生のために!

高橋先生はモントリオール五輪の重量挙げ4位、モスクワでは金メダル候補とされながら、五輪2ヶ月前にソビエト連邦のアフガン侵攻に対する西側諸国ボイコットで涙をのんだ人で、その立場から開催危機にある東京五輪の選手にエールを送っている。
 
私の学年は高橋先生の受け持ち授業はなかったが、私は美術部だったお陰で体育会や学園祭の裏方として先生に接する機会が多かった。
 
笑顔が少しだけジェームス・ディーンっぽいイケメンで気さくな先生だったが、流石に好奇心の強い私と言えども五輪ボイコットの話は聞けなかった。
 
天気のいい昼休み、高橋先生は体育館の裏で上半身裸になって日光浴をしていた。
 
40年前の五輪ボイコット・・・さぞ無念だっただろう。