縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

一般受けしねえ(笑)・・・わかっちゃいるけどやめられねえ

2015年07月21日 23時34分44秒 | ぬなかわヒスイ工房

若干一名様限定の友達しか喜ばないだろうなあ・・・と分かっちゃいるけど作ってしまった「三環鈴文様彩色石笛」

三環鈴とは古墳時代の副葬品として出土する、三つの鈴を繋げた青銅製の祭器である。

もっと普通の人が喜ぶモノ作りすれば儲かるのに、と思うのだが、浮かんだアイデアを実際に形にしないと気が済まない質なのだ。

出来は良いが、相当にマニアック・・・買ってくれる人を大募集!

 

明後日から、片道八百キロを超える車の旅に出る。

広島での火起こしと楽器作りの体験会講師として呼ばれているのだ。

移動は軽自動車だぜえ・・・。

参加者は三十名前後であるらしいが、用意する資材作りに追われている。

体験会が終わったら、瀬戸内海に飛び込むのだ・・・素潜りセットも準備せんきゃイケン・・・。


ホンモノのサバイバル用品・・・吉井本家の火打ち鎌

2015年07月18日 15時44分14秒 | サバイバル

7月24日から広島で開催される夏休みイベントに講師として招待されている。

私は火起こしと民族楽器作り体験会の講師だ。

火起こしは縄文式の摩擦式発火法だが、会場が屋外であるために当日が風や雨であったらお手上げになる。

そこで風や湿気に影響され難い火打石による発火法講座も準備している。

以前から関根秀樹師匠から、火打ち鎌(西日本では火打ち金)なら江戸時代からのブランド品の「吉井本家」が最高であると聞いていたので、取り寄せてみて驚いた。

実用本位に作られた吉井本家の火打ち鎌は、これまで使っていた火打ち鎌がオモチャに見えるほど着火性能が良かった。

左から百均の金鋸製の火打ち鎌、京都の火打ち金、吉井本家。名誉の為に京都の火打ち金は、銘の入ってない裏側(笑)・・・武士の情けである

 

これまで私が使っていた火打ち鎌は、神社で売っている勾玉形の火打ち鎌、ラオスの少数民族から買った金属ヤスリで作った火打ち鎌、百均の金鋸で作った火打ち鎌、そして京都の老舗金物屋で買った銘入りの立派な火打ち金だが、吉井本家に比べたら全てがオモチャ(笑)

特に京都で買った銘入りの火打ち金は、吉井本家より高価だったし、鏨で斜め線が交差した模様の入った凝った作り。

ホンモノは、見てくれよりは質実剛健で実用本位で勝負って訳ですな。

これぞホンモノのサバイバル用品だ。

 


モノリス石笛・・・透明な石英に浮かぶ金の華の石

2015年07月15日 06時21分35秒 | ぬなかわヒスイ工房

誰も見向きもしない糸魚川産の石材を使い、誰の真似でもない独自路線の作品を作っていると、ヒスイ関係の先輩達が面白がって「これ使ってみたら?」と色んな石材を分けてくれる。

私は活花をするように、石の個性を引き出す仕事が好きなのだ。

今回は金華石を分けて頂いた。

まるで宇宙から落ちてきた隕石のようで、SF映画の傑作「2001年宇宙の旅」に登場するモノリスを連想した。人知れず宇宙のどこかで屹立する禁断のモノリス。そうだ、モノリスをモチーフにした石笛を作ろう!と作った石笛。

観察するとガラスのように透明な石英に泥岩、そして金色の黄鉄鉱が浮かんで非常に綺麗・・・まさしく金の華の石。

金華石は泥岩質に黄鉄鉱、石英、メノウが混じる変成岩で、姫川で拾えるのだけど綺麗な金華石は滅多に拾えず、ヘタなヒスイより稀少だ。

 

金華石はベルトのバックルなどが作られてきた石だが、加工の際に黒い飛沫で周辺が汚れる事と、皮膚に付くとチクチクする事から、頼まれても金華石の加工はゴメンだね、という職人さんが大多数。

でも飛び切り個性的で面白い石だという事が解った。

金華石・・・いいじゃないか。


友あり遠方より来る・・・涼風献上泡ブク写真!

2015年07月13日 21時13分46秒 | 糸魚川自慢

去年の今頃は、決死の覚悟で竜飛岬越えを果たして、静かな陸奥湾に入った頃。

「海のヒスイ・ロード」航海実験の終わりが近づいて淋しくなっていたが、そんな時、海辺のキャンプで青森の消防士さんと友達になった。

そして先週末に彼らが糸魚川市にやってきた。

不要のシーカヤックを譲る事になっていたので、引取りとそのレクチャーを受けに来たのだ。車にルーフキャリアーも付けずに古タイヤをクッションにしただけでシーカヤックを縛り付けて帰っていった豪快な消防士のNさんたち。この大雑把さが青森らしくていい(笑)

 

満天の星空に天の川が冴えわたる絶好の条件でのキャンプ・・・懐かしい青森弁、そしてねぶた囃子の演奏に満悦。

そう言えば、青森市に入った時もねぶたの季節で、海辺のキャンプではどこから風に乗ってねぶた囃子が聴こえていた。

旅は佳い。第二の故郷がまた増えた。

一日の仕事の後に海にザブリと飛び込んで汗を流す・・・これぞ田舎暮らしの悦楽である。

安物の防水デジカメで海中の泡ブク写真を撮るのが、今の時期の愉しみ。

海っていいな!

これぞ涼風献上!

 

さて、気象庁が何と言おうが、糸魚川の空と海は既に梅雨明けだ。

まだ海水がヒンヤリして心地よい。

海に潜るなら、今の時期が透明度が高くて最高・・・糸魚川っていいな!

 


蛇紋岩でもベッピンさんに変身するのだ・・・ヒスイだけが糸魚川の石じゃないぜ!

2015年07月09日 22時15分26秒 | ぬなかわヒスイ工房

ホツマ文字を彩色した三角形のヒスイ製石笛の評判がいいようだ。

佳いヒスイを使っている事と、手間暇のかかる赤漆で彩色してあるので、ちょっと高価なのが玉に傷。

民族楽器コイズミさんの勧めもあって、コストダウンしてみたのが、これ!

海千山千のヒスイ関係者の誰もが、日頃見慣れた蛇紋岩とは気が付かないベッピンな石笛になった。

ヒスイとは付き合い方が違うのだよ・・・真摯に石と向き合う姿勢は必要ですな(笑)。

 

そして懸案だった漆に変わるもっと手間暇のかからない絵具にも、三年間の試行錯誤の末に理想的な絵具に出逢ったのだ。

異分野の人との雑談が役にたった・・・友達はいいもんだ。

 

それにしてもだ、糸魚川の海岸に転がっている蛇紋岩がこんなに綺麗になるなんて、誰が思うだろう。

しかし私よりずっと大昔に蛇紋岩に惚れ込んだ人々がいたのだ。

即ち、縄文人・・・彼らは糸魚川の蛇紋岩が磨製石器素材として優秀であるばかりか、丁寧に研磨すれば美しくなると気が付いていた。

糸魚川産蛇紋岩の石器が副葬品として埋葬されていたり、古墳時代まで様々な美術工芸的に優れた威信財が作られているのだ。

ヒスイだけが糸魚川の石じゃないぜ!

 

 


麻績勝広先輩の個展 in 銀座

2015年07月08日 21時10分16秒 | 糸魚川自慢

糸魚川高校美術部時代の麻績先輩から、丁寧な手紙が添えられた個展の案内状が届いた。

なんと銀座のギャラリーでの個展!・・・大したもんである。

麻績先輩は私が一年生の時の部長で、当時から絵具を緻密に塗り重ねた写実的だけども幻想的な油絵を描いておられた。

イケメンで頭脳明晰で運動神経もよく、優しかったから下級生から絶大な信頼をされていたもんだ。

二年後に私が部長になったが、「面白い先輩」と十年後くらいの後輩まで伝説になっていた・・・と知ったのは、社会人になってOB会に出るようになってから。

会った事も無いずっと年下の後輩から「あなたが、あの山田先輩ですかあ!」と度々言われるのだ・・・麻績先輩とは大違い(笑)

さて、現在の麻績先輩は、糸魚川市の海や石の絵をモチーフにしておられるが、これが佳い。

韻という石の声が聴こえる非常に内省的な画風。

首都圏在住の方や、東京糸魚川会の諸先輩方には是非ともご覧になって頂きたい。

開催日;2015年8月3日~8日 (時間は11:00~17時/最終日は16時30分まで)

場所;ギャラリー惣 (銀座7-11-6 徳島新聞ビル3F 電話・03-6228-5507)

ヨロシクお願い致します。


小さきイノチ・・・真夜中の山道は生物たちのクニ

2015年07月04日 23時19分17秒 | 旅先にて

整体の京都稽古会の帰りは何時も真夜中。

滋賀から福井に抜ける国道161号線は真っ暗な小雨だった。

前を走っていた大型トラックが突然の蛇行運転・・・居眠り?飲酒運転?

違った・・・センターライン近くに大きな動物が座り込んでたので避けたのだ。

路肩に車を寄せて近寄ってみたら、車に轢かれて動けなくなったらしい小鹿だった。

 

目立った外傷はないようなので、取敢えず小型ライトを振って後続車と反対側車線の車の交通整理をして二次災害を防ぎつつ、どうしたものかと思案。

放置しておくと車に轢かれて死んでしまうだろうから、抱きかかえて安全圏まで移動せねばなるまい。

ライトを振って交通整理をしていても、私と小鹿めがけて突っ込んでくる不注意な運転手もいたのだ。

「大丈夫か?車に轢かれちゃったのか?」と小鹿に声を掛けながら優しく撫でて、敵意がない意思表示。

車が途絶えたので、小鹿を抱きかかえたら嫌がりもしなかった・・・重さ四十キロ弱くらいだろう。

そのまま人目に付かないよう、路肩下の河原に運んで、草叢に置いた。

内臓破裂や骨折さえしていなかれば、そしてショック症状から抜け出る事ができれば、もしかしたら動けるようになるかも・・・。

何処かから鹿の仲間が事の顛末を観ていれば・・・小鹿の回復を願って車に戻った。

思えば野生の哺乳類を抱っこしたのは初めてだが、非常に申し訳ない心境だった。

ドライバーの不注意もさることながら、昔から住んでいた生き物たちのクニに人間の都合を持ち込んだ結果なのだ。

せめて夜だけは、この小さき生き物たちのクニにさせてやりたい。

 

 

 

 

 

 

 


「どや、おもろいやろ?」・・・大原のモアイ仏

2015年07月03日 08時00分49秒 | 旅先にて

毎月末は京都で整体協会の稽古会に参加。

毎回、琵琶湖から大原経由で峠越えをする国道161号線で京都市内に入るのだけど、何時も笑ってしまうのが街道沿いのモアイ仏である。

石材屋さんの敷地によくある商品見本なのだが、イースター島のモアイをモデルにしたらしきヘンテコな石仏が鎮座しているのだ。

どこがヘンテコかというと、顔はモアイでも坊主頭(笑)

最初はモアイの写真を観ずに想像して作ったのでヘンテコになったのかと思ったが、よく観察すると石屋のおやぢさんの腕は確か。

恐らく、「ケッタイなモアイ作ればおもろいやろ?目立って宣伝になるんとちゃうか?」という企業戦略だと・・・想う。

通過する度に笑ってしまって、写真まで撮ったのだから、おやぢさんの目論見は成功していますな。