冬休み特集「銅鐸大解剖」!
昵懇を頂いている考古学者から再現実験で作った銅鐸を二つを年末に頂き、銅鐸は砂型から出しただけだと砂の痕が付いてザラザラしていると知った。
本来は木炭などで研磨してザラツキを除去するらしいが、右側がザラツキ除去前、左側はヒスイ加工機材を使って研磨してみた。
銅鐸の本家の中国では、本来は馬鐸という手の平サイズの小型。日本列島に輸入されると徐々に大型化していき、五百年の間に1mを越えるようになる。頂いた銅鐸の寸法は縦16㎝×横幅11㎝弱×縦幅6㎝ほどの標準サイズ。出土品の銅鐸の厚みは3㎜だが、現代の名工でも5㎜が限界とのこと。
上部から見てみる・・・2つの孔は、鋳型の外側と内側に隙間を作るための内側鋳型の足の痕跡で、この孔から舌(ゼツ)という錘を下げて風鈴のように音を出していたらしい。
銅鐸の頭部の孔に紐を通してぶら下げていたらしい。
横から見た図
トンボは後退しないから戦国武将が勝ち虫と呼び、兜の前立てなど好んで武具の飾りに取り入れていたのだが、弥生時代の人はどう考えていたのか?
こちら面は未研磨状態・・・鹿と犬?の意匠が施されている。
銅鐸って緑色じゃないの?具体的にどんな形状なの?そもそも何の目的で作られたの?等々、ぬなかわヒスイ工房を訪ねてきたお客さんや体験会参加者の知的好奇心を刺激してくれるに違いない。
とりあえずの私の疑問・・・銅鐸の数え方は1基?1台?1個?(笑)
追記:その後SNSで、銅鐸は一口、二口と数えるのだ!と教えてくれた方がいらっしゃいました。
佳いお年を!