縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

元浜っ子のスタンドバイミー・・・糸魚川の筒石漁港は海遊びにいい

2022年07月29日 07時13分16秒 | 整体・動法・稽古会・体験会
初めて海で泳ぐ子供に海遊びをさせるなら、遠浅でウネリがはいってこず、磯の生物や漂流物も多い筒石漁港周辺がいい。芝生の公園とシャワー・トイレ完備の東屋が駐車場にがあるから、デリケートな人でも安心。
映画「少年時代」で、主人公が伝馬船に乗っているのがこの場所で、昭和30年代まではここが筒石漁港だった。
 
とくに漁港東の舟屋前は、岸から10m・水深50㎝くらいからソフトコーラルやウニ、サザエ、カキ、水色のウミウシが生息する岩場が続いているので、海を怖がる人にはライフジャケットを着せて、箱メガネを持たせれば恐怖心も和らぎ、そのうちに夢中になってくれる。
ライフジャケットと箱メガネがあれば、泳げなくても面白いでしょ?うん!だって・・・かわいい
ウミウシが重なっているけど(笑)
ソフトコーラル
今回は小型船舶用の救命浮器(きゅうめいふき)に子供をつかまらせ、ロープで引っ張ってやったら大喜び。もやい結びで連結して渡したら、電車ごっこに夢中になっていた。
 
 
体験会のインストラクターを頼まれれば、遊びの提供と至れり尽くせりの安全対策は仕方ないことなのだが、泳ぎを覚えはじめたころ、漁船から海に放り込まれ、自力で岸に辿りつかせるスパルタ式で泳ぎを覚えた世代からすると、隔世の感。
 
夏風邪をひいたら海で泳いでくれば治ると家を追い出されたし、台風一過の大ウネリの海で、波に巻かれるのが面白かった我が少年時代。もちろん子供だけで遊んでいた。
 
カッパ揃いの上級生が一緒だったから怖くなかったし、引き波に沖に連れていかれそうになったら、慌てずに横に泳げば岸に戻れるとちゃんと教えてくれた。
 
当時の遊びはバクチクをなげあって戦争ごっこしたり、二階から乗る長大な竹馬を作ったりしてたから、火傷や怪我は日常茶飯事だった。この日も磯で足を擦りむいた小3くらいの少年がいて、ショックで悄然となりリタイア。う~む。
 
いまにして思えば、私の世代くらいから海で泳ぐ時は父兄同伴との学校からの申し付けを守り、子供だけで危険な遊びをしなくなっていったのではないだろうか。
 
離岸流で沖に流されて亡くなる人が多いと報道されるが、経験豊富なガキ大将に率いられた浜っ子集団がいた私の少年時代は、少なくとも周囲では聞かなかったように思う。
 
昔と今の子供は、遊びの経験値と基礎体力が違い過ぎるよなぁ。
 
 
 

本物に触れる本物を体験する・・・長者ヶ原遺跡の縄文体験会

2022年07月27日 08時18分37秒 | 整体・動法・稽古会・体験会
おぢちゃ~ん、なにしてるのぉ~!
長者ヶ原遺跡に集まったワラシたちを、茅葺職人の渡辺さんの現場に連れていった。好漢渡辺さんは、わざわざトラックから茅束を出して子供に持たせてくれた。
 
茅の正体は河原にはえているススキ!軽~い!自然に還る建築素材!こんなことは普通の大人も知らないよなぁ。
発火法でつかった焚き付けは、糸魚川の工務店「匠」の渡辺さんのカンナ屑。薄~い!と子供は驚いた。
竹筒ごはんがひどいメッコ飯に炊きあがったので、スタッフのご婦人たちに聞いたら、事前に米を吸水していないばかりか、普段から炊飯器の早焚き機能で炊いているので、米を吸水させることを知らないと聞いて、お互いに驚く。
 
飯を天地返しして水を追加、弱火で蒸らしたら、けっこう美味くなった。こんな時は酒をちょっと入れて蒸らせばもっとふっくらとするのですぞ。こういった知識は、女優の沢村貞子さんのエッセイ「わたしの浅草」にいっぱい書いてあるから、スタッフのご婦人たちに読んでいただきたいものでございマス。
 
ちなみに飯を炊いた竹筒は孟宗竹だが、本州に孟宗竹がはいってきたのは江戸時代、真竹は奈良時代で、縄文時代には篠竹しか自生していなかった、と説明はしてある。
 
デザートのスイカが大量に残ったのも驚いた。今時の子供はスイカが嫌いな子が多いらしい。
 
本物に触れる、本物を体験するのは大事なこと。
 
同時に、焚火を怖がって腰が引けていたスタッフにも、アウトドア技術のスキルアップは必要と感じた。
 
ひと昔前の大人なら誰でもできていた、自分で研いだ刃物を扱い、焚火ができないと、子供だってできる訳はないよな。
 
 
 

昼寝しても読書してもボーっとしててもいい・・・縄文体験会

2021年04月17日 21時01分56秒 | 整体・動法・稽古会・体験会
選挙運動が真っ盛りだが、昨日は吹き出してしまった。
 
候補者の名前を連呼する選挙カーが、拙宅前の保育園の園児から手でも振られたのだろうか、自分の名前の合間に「ああ・・・わたしはぁ・・子供が好きだぁ~!」って絶叫して、インパクトありすぎて候補者の名前が印象に残っておらんゾ・・・選挙ハイですな(笑)
 
さてさて縄文キャンプ顛末記の続きである。
 
私が石ひろいに案内する時は、「お宝ゲット!」というノリが嫌いだから、石とヒトの物語りを愉しんでもらうことにしている。
長者ヶ原遺跡に案内する前の海岸に連れて行った女性が綺麗な石をひろった。右は、硬玉ヒスイ、左が軟玉ヒスイ(ネフライト)で、どちらもかなりの品質。
 
しかし軟玉ヒスイだからとガッカリしてはいけない。
 
加工は硬玉ヒスイより難しいし、石斧として最上の素材だから、近年までパプアニューギニアで使われていたし、ニュージーランドでは伝統的に釣針形のペンダントが作られている。
 
たとえヒスイがひろえなくても、たくさん転がっているチャートや石英は火打石に最適、砂岩は石皿、蛇紋岩は温石や石斧として使われてきた歴史があると教えると、それまでの「海岸にころがっている石ころ」が、友だちのように感じられてくるのが不思議。
 
いい歳をした大人が、時を忘れて無心に石をひろう姿がほほえましい。
この日も波打ちきわで穴を掘って発掘作業(笑)に夢中になっているうちに、膝までズボンを濡らしたコドモ大人がいた( ´艸`)
ホタルイカの干物も発見したゾ。
 
昼寝しても読書してもいいし、ボーとしてるだけで愉しいのが海岸だから、石拾いもそうあって欲しいですネ。
 
もちろん遺跡で縄文体験してもらう時も同様。
 
麻袋で作った貫頭衣もどきを着て縄文ダンスに縄文太鼓、儀式めいたことをしたりしているのに、火起こしは江戸時代に考案された「舞錐式発火法」だったりして、どこが縄文なのかさっぱりわからん縄文イベントだけはやりたくない。
 
参加者に楽しんでもらう工夫のひとつが「縄文式覚醒術」・・・怪しい自己啓発セミナーの覚醒体験会の噂なんか聞くと、なぁ~にが覚醒ぢゃい、そんなもん5秒でできてしまうのだぞオレは( ´艸`)
なぜか男性より女性がやりたがるのが不思議。
完成後に目覚めよ!というのが礼儀なのデス。
みぃ~たぁ~なぁ~!・・・見てない!見てないからゆるしてチョウダイ!と師匠もたじろぐ覚醒体験をなされました(笑)
男子は「縄文式パンツ術」をやりたがる・・・単独使用できる大きなホウバがない春だからこそ、コーディネートで勝負!縄文メンズノンノ春の特集号って感じか(笑)
 
 
 

春は蕾が膨らみ、胸も希望で膨らむから張る、ハル、春・・・春の手当て法講座

2021年02月22日 08時21分37秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

年2回の恒例になった糸魚川公民館主催の子供向けの体験会は、今回は時節柄もあり家族でできる手当法の講座。

本来はこっちの方が本業で、ヒスイ加工は副業だったのだが今や完全に逆転してしまっておるのです。

春の気候に冬のままの体が順応できずに、不定愁訴や呼吸器の異常、花粉症に悩む人が多いので、ヨガや自彊術、操体法などを組合せた運動や手当法をピックアップして実習。
 
もちろんマスクをしての実習だったが、どういう訳だか私は話し出すとマスクがずり落ちて鼻が出てしまうので困りますナ。
 
毎度のことながら、我が故郷の子供は恥ずかしがりやが多く、実習にイマイチ身が入らないので、親子参加にしてもらっておりますヨ。
 
春は蕾が膨らみ、希望に胸も広がって張るから春。
 
冬に縮こまった頭や首を緩めて、骨盤系や呼吸器を活性化させるとよいのだ!なんて技の背景を説明しても、子供には通じないから母親と一緒だと助かるのデス( ´艸`)

 


チビでも蜂は蜂・・・刺されたら逃げるべし!

2020年07月14日 09時02分51秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

ちっちゃくてかわいい蜂でも侮ってはいけません!

明日の体験会で使う竹を竹藪で伐っている時、半袖・半ズボン姿の私は小さな蜂にチクチクと何度も刺されておりました。

 
蚊に刺されるより痛いが、かわいらしい蜂なので我慢しながら作業を続けておったのですが、車に積む時には酩酊状態。
 
最初の兆候は、後頭部から首にかけて熱くなり、次いで息切れ・眩暈・動悸・ろれつが回らないという見事な蜂アレルギー反応。
 
バックミラーで顔を観たら、顔色はどす黒い男前に変貌(笑)
 
普通なら緊急搬送レベルなのですが、私は整体者(野口整体デス)なので慌てず騒がず、竹藪の地主さんと世間話をしつつも整体流の毒消しを試みたら、酩酊状態から胸から周囲に痒みが広がる展開をみせ、解毒を確認。
 
昨年も同じ事態になったのだけど、今年は10ヶ所以上も刺されているので尋常ではなく、なんと口の中まで痒いぞ( ´艸`)
 
我慢できない痒みに、帰宅途中にズボンのまま海に入りデトックスを試みるも、海水が冷たすぎて30分も海に入っておられず、自宅で毒出し風呂に入って痒みは8割ほどおさまった。
 
「毒出し風呂」とは、ぬるいお湯に鳩尾まで入り、急激に温度を上げて汗が出始めたら風呂から出て水を飲む民間療法で、覚えておくと便利です。
 
お陰様をもって今朝は快調で、腕の腫れは僅かで、痒みは断続的に出るものの程度は1割くらい。
 
あと二日もすれば経過するでしょう。
 
今年の教訓
①1回刺されたら逃げろ!
②蜂が繁殖期の夏には、竹藪に入る時は長袖・長ズボンが基本!  以上報告おわり!
 
 

 


伏流水のように流れ続ける縄文・・・長者ケ原遺跡で縄文体験

2020年06月22日 07時44分06秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

無条件にあけっぴろげ、天真爛漫にして繊細。

原子力から原始力へ!と長者ケ原遺跡での縄文体験会の一コマ。

火起こしや楽器遊び、ベンガラでフェイスペインティング体験。

参加者のノリがいいと、ガイドもノリノリ。これこそ共存共栄の縄文体験。
 
振りきれレッドゾーン、ふっとばせ既成概念!( ´艸`)
 
考古学を博物館のガラスケースの中の出来事にしてはいけない。
縄文は終焉しておらず、伏流水のように我々の基層文化に流れているのだから、その水脈の湧水誘導が体験会における私の役割。
 
土器の編年なんか覚えてもらわなくて結構。面白い!愉しい!って思ってもらえばよく、そこから越し方を振り返り、他者や祖霊に心を寄せる感受性を持って頂ければ本望であります。
 
 

 


教える人は教えられる人・・・にんじゃ入門講座

2020年02月03日 07時42分49秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

「にんじゃ入門講座」で風呂敷を使ってアラブ圏のクーフィーヤの被り方で忍者っぽい覆面をしたが・・・。

子供の反応は芳しくなく、大人にしか受けなかったぞ・・・忍者が出てくる時代劇が少なくなり、家族そろって同じ番組を観ることも少なくなったからか?

裁付け袴(たっつけはかま)は整体や古武術の時の稽古着。羽織は麻の古着。

霧隠才蔵のパロディの雲隠雲國斎(くもがくれうんこくさい)という忍者ネームも、オリジナルの才蔵を知らないから受けず、オヂサンはちと淋しい。


子供相手の講座をしていて思うのは、年々すぐに「できな~い」「つかれたぁ」という言葉を出して努力を諦める子供が増えているように思うこと。


脱力して仰向けになった80キロの大男を軽々と起こして立たせる実演をしても、「無理っ!」と言ってしまっては後がない。
低学年の児童に、できないことを工夫してできるようにする喜びを教えるのは難しく、さらなる工夫が必要だ。
教える人も教えられる人。学ぶ人も学ばせる人。


明日は「にんじゃ入門講座」・・・本物の手裏剣

2020年01月31日 07時27分18秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

糸魚川市文化協会主催の2月1日の体験会「にんじゃ入門講座」は満員御礼らしい。

本物の手裏剣を見せるために、以前に古武術研究家の甲野善紀先生から頂いたままになっていた手裏剣の持つ部分に、木綿紐を巻いて漆を重ね塗り中。


この手裏剣は根岸流の手裏剣を元にして先生好みで作ってもらっているもので、本来は猪の毛を巻いて漆で固めるのだそう。

持つ部分に滑り止めとバランスをよくするために木綿紐をきっちり巻いておく

本漆を塗り重ねること3回・・・漆もどきのカシュー塗料は塗らない本物志向!

手裏剣術は武芸十八般のひとつで、棒手裏剣は諸国を武者修行行脚する武芸者が旅先で小動物を獲って飢えをしのぐ必須アイテムだったそうだから、忍者ならずとも武芸者の必需品だったらしい。

まだ少ししっとりしているが、土曜日までには乾きそうだ。私は漆にかぶれない体質なのだが、完全に乾かないとかぶれる人もいるだろうから気が気ではない。

子供騙しの内容にしたくないし、本物を見せることは大事だと思う。


安価で安全な模擬刀を試作・・・にんじゃ入門講座

2020年01月08日 07時57分38秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

糸魚川地区公民館から依頼された体験会講座の第二弾、2月の「にんじゃ入門講座」で使う模擬刀を試作。

年齢制限なしの親子参加可なので幼稚園児も参加が見込まれるが、安直な子供だましの内容にするつもりはない。

整体協会の野口裕之先生や古武術研究家の甲野善紀先生からの学びを、子供に興味を持ってもらいやすい忍者に置き換えた内容である。

剣術の巻、体術の巻を通じて、体力任せではない古典的な身体操法術を学んでもらう。

半年間素材を模索して、安価で柔軟な塩ビパイプに保温材を巻いて怪我をさせない工夫をしたが、同時に、安くても竹のように堅い素材だと椀力に頼ってしまいがちなので、過剰な力が加わると適当にたわんでくれる塩ビパイプだと技の道筋を辿りやすいのだ。

交通整理の誘導棒に似てはいるが、スポーツチャンバラ用の模擬刀の1/20くらいのコスト!


失敗から何を学ぶか?・・・糸魚川で2度目の手作り楽器体験会

2019年07月28日 08時35分50秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

いままで県外しか呼ばれなかった手作り楽器体験会が、今年はどういう訳か、糸魚川でたて続けに2度目の開催。


今回は糸魚川公民館主催の企画だから、工作道具も揃って必要経費と謝礼も頂ける嬉しい依頼・・・必要経費は謝礼の範囲、あるいは謝礼は交通費程度という依頼もあるのですよ。

ただの塩ビ管を吹くとプーという音、接続ジョイントで長くしたり太くしたりで形状を4段階に変化させて吹いていくと、最後は本物のデジュリドウと遜色ない野太い音が出るが、その過程を見せることが大事。


身近な物が楽器になる驚きは、工夫を愉しむ喜びに繋がる。

ただ楽器を作りました!というお子様ランチ的な体験ではもったいないのだ。

今回はフィイルムケース蟲笛、ストロー笛、ウナリ木を作って貰ったが、途中で失敗してがっかりする子供にリカバリー方法を教えると、哀しい顔が一転してニコニコ顔になった。

遊びに失敗はない。

失敗と諦めたら、様々な可能性の芽を摘んでしまうことになり兼ねない。

そこび学びはなく、そこからどう工夫するのかが大事なのだ。

ボール紙で作ったウナリ木。2枚重ねで振り回すと音は小さく、4枚重ねだとブンブンと恐ろし気な音がするのは何でだろう?うまく回転しないのは左右バランスが悪いから?それとも回し方が悪いのか?と個別にアドバイスしていった。


次回は来年2月、糸魚川では初の「忍者入門体験」

予告したら子供たちは参加した~い!と手を挙げてくれた。

遊びをすむとや生まれけむ?・・・イエ~ス、愉しいで~す!