縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

遮光か遮熱かでわかれる屋根の断熱・・・被災者の夏

2024年07月18日 06時59分54秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
梅雨明けが近いので、工房玄関のテラス屋根の内側に遮光メッシュシートを張ってみた。
UVカットのポリカーボネート板屋根とはいえ、晴天だと直下はジリジリと耐えがたい熱さ。
 
材木をテラスの屋根桟に挟んで渡し、古くなった遮光率80%のホームセンター品を半分にカットして胴縁をビス止めして押さえただけ。遮光メッシュシートは太陽光を減殺して熱を和らげるだけの物でも、かなり過ごしやすくなったのでコーヒー休憩はテラスで過ごすようになった。
 
対して遮熱シートは太陽光を遮断するので、熱さ対策としては遮光メッシュシートより効果はあり、遮光メッシュシートと遮熱シートのm単価は同じくらいだ。光を通して遮熱したいのか、それとも遮断して最大限の遮熱効果を求めるのかの選択肢。
 
工房の天井には珪藻土100%の壁材を塗ってあるので、朝、工房に入るとヒンヤリして気持ちがよく、風の通りも考えてつくってある。エアコンなしでも過ごしやすい環境であっても、猛暑日となると扇風機とサーキュレーターを組み合わせている。
 
酷暑はいろんな工夫を総動員して凌ぐしかないが、お金をかけられない仮設住宅の屋根なら、空き缶クーラーか遮熱シートが向いていて、空き缶を集める手間暇を考えると遮熱シートが最も現実的なようだ。
 
 
 

輪島漆器が美しいが身に付く躾の先生・・・食育に輪島漆器を

2024年07月17日 07時55分21秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
ほっこりする玉木有紀子さん提供の写真。
銘々に置かれた膳で食事すると、膳の幅が「身の丈に合っている」と無自覚に感じて、居住まいも膳にあわせて衿が正されてしまうのは、漆器が身体尺を基準につくられているから。
 
いまや椅子と洋式トイレの生活様式の日本人がふえて、時代劇のサムライであっても背筋をまっすぐに伸ばして胡坐がかけず、後ろにひっくり返ってしまいそうな塩梅だ。外側は黄色くても中身が白いバナナジャパニーズというやつだ。
 
民族衣装たる着物を自分で着ることのできず、正座も胡坐もおぼつかない日本人が、外国人に日本文化を教えることができるのか?
 
食育って食材や調理方法だけが問題じゃないだろう。最初は不格好でも、畳の部屋で漆器に盛られたご飯をいただくことを続けていくと、自然に美しい食事のマナーが身に付いていくと思う。美しいが身に付くから躾。
 
輪島漆器で郷土料理をいただくだけで日本文化が学べるのですぞ。
 
 
 
 

輪島漆器と郷土料理で「食の遊園地」を提供!・・・輪島漆器販売義援金プロジェクト

2024年07月16日 06時51分47秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
十日町市の「大地の芸術祭」を担当している新潟県職員の玉木有紀子女史が、現地からの帰路に漆器を買ってくれた。
20代からの付き合いの彼女は民俗学や考古学にも造詣が深く、会えばたちまち談論風発の仲。
人脈もひろいので、輪島漆器のインバウンド需要を開拓できないか?と相談をしたら、その場で連絡をとってくれ、可能性が大いにあることがわかった。さっすがタマキング!w
長野県北部地震で災害関連ゴミとして処分されそうになった輪島漆器をひきとり、「雪見御前」と銘うって郷土料理を提供している観光施設が妻有にあることを教えてもらい、写真をみせてもらったら我が意を得たり!
「雪見御前」の写真をみた感想は、見てるだけで楽しくなる「食の遊園地」
 
輪島漆器と郷土料理の相性が半端なく、漆器も料理も喜んでいるではないか!誰もが綺麗に平らげるそうだが、確かにそうだろう。
 
わたしが「輪島漆器販売義援金プロジェクト」をやりながらも、モヤモヤしていた正体はこれだったのか!漆器を郷土料理と組み合わせてこその文化の情報発信。つかってこその輪島漆器。
 
誰でも買いやすいバラ売りも大事だが、やはり家具膳のセットで買ってもらう可能性も開拓する必要はありますな。
 
 
 

非常時の心得・・・吉村昭著「三陸海岸大津波」「関東大震災」

2024年07月15日 07時02分17秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
昭和8年3月の三陸沖地震では、最大50mもの津波のせり上がりが観測され、多くの犠牲者をだした。
「三陸海岸大津波」で最も注目したのは行政支援の早さで、深夜の発災直後に警察と岩手県庁が参集して対策本部を設置し、夜明けには軍隊が救援に向かっていたことだ。医療従事者たちも自主判断で被災地に向かった。
 
現地情報が不明な段階で食料、衣類、寝具、医薬品などの支援物資の集積もおこなっている。現代なら、まずは先遣隊が現地情報を確認して後方本部が支援体制を整えるなどの手順を踏むが、この当時は各自の判断で動き、その流れから連絡をとりあい整合性をとっていくという流れであったようだ。
 
下手をすると「戦力の逐次投入」という最もやってはいけない動きであっても、激甚災害の初期対応には有効な面もあるのではなかろうか?
もちろん自衛隊は県知事の要請がない限りは動いてはダメ。
 
恐らくは当時の成人男子の多くが、日清日露や満州事変の兵役経験者であり、非常時の対応が阿吽の呼吸で各方面と連携できていたのかも知れない。
 
急造のバラックではあっても仮設住宅の建設も速やかにおこなわれ、家を失った人には国有林の材木を無償提供したり、納税の減免措置もしている。この点は能登半島地震の行政支援とは大違いで、いわゆるこれが平和ボケというものか?と感じた。
 
吉村昭の「三陸海岸大津波」「関東大震災」の二冊は、行政マンこそ読んでおいてほしいドキュメンタリーである。
 
 
 
 

能登に想いをつなげる「レインボウ・レボリューション・プロジェクト」始動!・・・能登半島地震ボランティア

2024年07月14日 06時30分30秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
ベストセラー作家ひすいこたろう氏の「ひすいラボ」「ひすいユニバ」をバックアップしている、金沢市生まれの漫画家のたっぺんこと辰島詩織さんが、能登の復興支援ボランティアをはじめるようになった経緯を漫画にした。
朝市通りの焼け跡に立った人は誰もが絶句するが・・・
この場面を無音の世界で一滴の涙で描ききっていて、惨状がリアルに伝わってくる。ほんとうにこの通りなのだ。
往時の朝市通りを朧気に描いたコマ、現在の朝市通りを実線で描いたコマ、一滴の涙で心情を見事に描いている。
 
たっぺんの想いに共感した仲間4人で「RAINBOW REVOLUTION PROJECT」を立ちあげ、手探りで能登復興支援ボランティアをはじめていて、「輪島漆器販売義援金プロジェクト」も仲間にいれてもらったキックオフイベントは大盛況だったようで、今後は全10回を目安に各地で活動するそうだ。
 
この漫画は市販品ではなくイベント参加者に主旨説明のために配り、イベントの最初に黙読してもらっているのだそうだから、読みたい人はイベントに参加を!
 
能登に想いをよせる善意のネットワークが広がってほしい。
 
吹けよたっぺん旋風!
 
ワシがケツ持ってやるけんの!(仁義なき戦いの名ゼリフw)
 
 

「遮熱シート」と「遮光メッシュシート」はちがう!・・・被災者の夏

2024年07月11日 06時52分41秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
6月中旬の段階で室温40℃超えの仮設住宅の室温をさげる工夫の空き缶クーラーの検証実験とあわせて、屋根の遮熱シートも試してみる。
 
シートメーカー数社に問合わせて、遮光を目的とした「遮光メッシュシート」と、遮熱を目的とした「遮熱シート」があり、それぞれ耐用年数は5年が目安になっていて、夏限定使用だと10年くらいは使われているようだ。
 
ホームセンターで売っている黒いメッシュシートは、遮光することで熱気を減らす「遮光メッシュシート」で、こちらはカーポートやビニールハウスなど透明な屋根材に向いている。
光率70%と銘打ったホームセンターで買った遮光メッシュシートは、熱を吸収しやすい黒でもそれなりに涼しくなり、西日がもろに当たる台所前のカーポートに被せるとだいぶちがう。
 
農業資材だとより遮熱効果が高い白・銀もラインナップされていて、珠洲でビニールハウスに暮らす畠田さんのところでは、㈱ダイヤテックスの「ふわふわ」という白いメッシュシートをかけることで室内温度を5℃くらい下げることに成功している。
 
光を通す必要のない金属屋根には「遮熱シート」の方が向いていていると思う。
比較的に安く、端にハトメ加工してある荻原工業㈱の「スノーテックス」を購入。2・7×3.6mサイズで4,000円ほど。
 
素材はブルーシートと同じポリエチレン製だが、光を乱反射させる加工により遮熱効果を高めていて期待できそうだ。
見た目は#3000クラスの白いブルーシートといった印象。
 
4人用の仮設住宅の屋根サイズで試算してもらったら2万円ちょっとくらいだから、空き缶をあつめる苦労を考えたら安いか?
 
雨で寒いくらいの気候がつづいているので、実験はしばらくできないけど。
 
 
 
 

吉村昭著「関東大震災」で首都圏直下型地震シュミレーションを!・・・能登半島地震

2024年07月10日 07時50分27秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
一次資料を基に関東大震災を時系列でレポートした本書は、首都圏直下地震のシュミレーションになるから多くの人に読んでほしいものである。
発災の18年前に関東大震災が50年以内におこり、道路の寸断と断水により消火不能となる大火災が発生し、死者20万人と想定した地震学者がいた。
 
しかし騒然となった世論の沈静化をはかった地震学会の重鎮から全面的に否定されてしまい、消防体制の整備が急務とする警鐘は黙殺された。
そして想定が的中して22万人の死者をだしたのが「関東大震災」である。
 
奇跡的に焼け残った地域は、江戸時代に頻発した大火災でも住人たちがバケツリレーや倒壊消火により被災を免れてきた、自助・共助の防災意識が高い地域だったという点も興味深い。
 
本書で最も注力しているのは根拠のないデマを信じ込んで朝鮮人を虐殺した民衆への警鐘で、その背景として「韓国併合」により朝鮮人を二等国民と差別・弾圧してきたことへの後ろめたさの裏返しと断じていて、わたしも同じ解釈をしている。
 
広告費目当てのSNS投稿で流言飛語が拡散される昨今、この点は気をつけないと同じことが繰り返されるに違いない。
 
警察の調書には朝鮮人労働者がトラックに乗せられて都内の救援に行った際に、集団ヒステリーに陥った群衆に惨殺されたこと事例がいくつも記述されていのだが、岸田内閣も小池東京都知事も朝鮮人虐殺を未確認としているのは、認めないことになんの不都合があるというのだろう?
 
 
 

空き缶クーラーで七夕飾り~・・・能登半島地震ボランティア

2024年07月08日 07時50分46秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
つなげた空き缶クーラーの置場に困り、ブドウ棚にぶら下げたら七夕飾りのようw
住宅街にあって拙宅だけが別世界のように樹々が茂っているので、通行人が立ち止まって写真を撮ったり、野草を摘ませてくださいと声をかけられる。
野鳥や日本ミツバチもいっぱいやってくるし、朱鷺がやってきたこともある。
誰かの役にたつのは嬉しいですな。
 
コンテナ山盛り3箱分の空き缶で必要量の3割くらいの空き缶クーラーができたので、あと6箱分は必要。安い遮熱シートを見つけたので、残り一部屋分に被せて比較検討ですな。
縄文キャンプの撤収時に、スタッフが誰かのアーミーナイフをわたしのザックに入れ間違えたらしい。二週間もたってから気づいたのは荷物を放置されていたからで~す。
 
ビクトリノックス社の「チャンピョン」という1万円以上もする高級品で、あれば便利だけど使い心地は各ツール単品に劣り、自分で買うには躊躇する値段だから買わない筆頭のアウトドアグッズですな。でも連絡なければもらっちゃいますぞ。
 
 
 

仮設住宅の屋根に「空き缶」クーラー!・・・被災者がむかえる初めての夏

2024年07月07日 06時31分41秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)

お金をかけずに仮設住宅内の温度をさげる方法を東日本大震災で実践した人がいた!

【震災】暑さ対策で仮設住宅の屋根に「空き缶」(11/08/27)

小孔をあけた空き缶を数珠つなぎに屋根に並べることで、本当に表面温度が10℃、室温が5℃下がるのか?そこで検証実験にとりくみはじめた。

二間ある工房の一部屋だけに施工して、施工してない部屋と比較する作戦だ。
近所に声をかけたら野菜コンテナ3箱分もあつまったが、アサヒの発泡酒が好まれているようですなw
法長3.4mの屋根の1スパンに4本が必要で、一部屋分で8スパンあるから、あと3箱分は必要だと思う。
市内の善男善女に空き缶ちょうだいメールした直後、近所にすむ農業セーネンの西連寺君が持参してくれた。発泡酒の空き缶ばかりなのを恥ずかしがっていたw
空き缶の側面に小孔を沢山あけるのは、気温の上昇で内部の熱気が逃げて、小孔を通って流入する空気が冷やされるラジエター効果を期待しているのだと思う。
 
数がそろったら並べて防風ネットを掛けて終了となるが、空き缶の下に遮熱メッシュシートを敷くともっと効果あるかな?ボランティア仲間の工務店社長が、屋根散水で室温を5℃下げたことがあると教えてくれたので、こちらも組み合わせたらすごそう。
 
無料で入手できる素材を使い、仮設住宅を退去する時も資源ゴミとして回収されるのだから、仮設住宅にうってつけ。考案した人は大手ゼネコンの研究開発者であるらしいけど天才ですな!
 
ついでに懸案だった夏の昼寝用のハンモックを注文。天然クーラーで快適になった工房で休憩したり、昼飯後に読書しつつ眠りに落ちる至福を味わいた~い!
 
 

仮設住居の室温40℃超え!・・・被災者の夏

2024年07月06日 09時22分14秒 | 災害サバイバル(地震・津波・水害)
輪島市門前で被災者の見守りボランティアをしている田谷さんから悲痛なFacebook投稿をしている。
写真は田谷さんの投稿より
 
「ガルバリウムの屋根
今日の気温32℃
仮設室内は40℃
熱中症対策が急がれる…
だけど行政は何もしない
…私達が立案する
仮設団地は都会…
田舎って長年掛けて築き上げたコミュニティがある
合う人 合わない人が居てもその凸凹を上手く噛み合わせて生きて来た
仮設は それが全く付き合いの無い人が隣り合わせに…具合悪くても我慢したり、言えなかったり、まるで都会のアパートのよう…
そして独房のような窓の無い6畳の部屋
避難所閉鎖で追い出された家の無い被災者はその箱の中に閉じ込められてます
けれど行政は自立して生きろと迫る
被災者の心持ちなどお構い無し
そうじゃない 絶対間違ってる。」
 
以上の文章は6月中旬の投稿だが、仮設住居は電気・水道代は被災者の自腹で支援物資ももらえなくなるので、とくに年金暮らしの高齢者はエアコンを使いたがらないそうだ。
 
どなたかお金をかけずに仮設住居の室温をさげた実績をお持ちの方、ぜひともご教示を!
わたしはビニールハウスにかける遮光・遮熱シートの可能性を調べていますが、アイデアだけで実績のないプランは不要ですぅ。
 
 
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