糸魚川市の津波ハザード情報が市民に行き届いていないのは、市民側の防災意識の低さが一因のようだ。
これまでの独自調査を時系列で並べると
①H29年に活断層と津波浸水被害が見直されて市議会で公表
②H31年に「津波ハザードマップ」がつくられて全戸に配布!
なんと5年も前に「津波ハザードマップ」なるパンフレットが各戸に配布されていたことが判明した。わたしも含めてだが、市民に津波被害の当事者意識がなく、せっかく配布されていたパンフがよく読まれていなかったのだ。
だから元日の地震で「津波警報」が発令されたことで、東日本大震災のビジュアルイメージから津波⇒高台避難の図式で混乱がおこったらしい。「津波警報!」と放送されたら誰でもビビるわな。
ちなみに元日に発令された「津波警報」とは3m以下の津波への警報のことだから、自宅が海抜3mより高いところにある人は、家屋の損壊やインフラ破壊などがなければ、冷静に自宅で様子をみることが望ましい。ついでに津波に関する発令を紹介しておくと
①「津波注意報」は1m以下の津波
②「津波警報」は3m以下の津波
③「大津波警報」3mより高い津波
最大津波7mの想定の地区にある拙宅は海抜8mにあるので、「津波警報」で慌てる必要がなかったが、想定以上の津波も考えられる「大津波警報」の時にだけ警戒している。
これまで何十人も津波想定が最大10・6mに更新されていることを知っているかを聞いてまわったが、知っていたのは「H29年からずっとファイルしてますよ」という80代のご婦人のたった一人だけだった。大きな声ではいえないが、市役所職員の友人も知らなかったくらいw
糸魚川市消防本部で詳しい話を聞いてパンフを10部もらってきたので、今後は車に常備して親戚や友人に配るし、市内ガイドの時は必携アイテムにする。
例えばヒスイ海岸をガイド中にスマホの地震警報アラームが鳴ったらどうするか?
①即座に駐車場に上がらせる
②「大津波警報」が発令されたら車をすてて、国道8号線の向かいにある海抜8mのセブンイレブンに走らせる
③時間に余裕がある時だけ車に乗って、すぐ目の前のバイパスランプから内陸に避難する
以上の想定はガイドとして当然の心得。上越・糸魚川沖F41が震源の津波だと、時速300キロ前後で押寄せてきて、5分以内に影響がではじめると想定されているから躊躇する暇はなく、日ごろからイメージトレーニングが大事。
私はネット上からPDFデータをプリントアウトしていたが、パンフレットの方が断然に見やすく、糸魚川市全域の津波情報が網羅されているから便利だ。
捨てちゃった人、紛失した人は消防本部に行けばもらえます!要望があれば防災指導に出向いてくれるそう。能登半島地震を機会に、糸魚川市民の防災意識もあがったと思うので、消防本部も今が周知のチャンスと考えてほしいもの。
私が不在時でも母が慌てないように地区のハザードマップを冷蔵庫の扉にはっておいた。
市民は「津波ハザードマップ」を参考にして、地震がおきたら自宅待機か避難かを各自が判断する。地震がおきてから避難すべきかと行政に問い合せるのは混乱の元だから厳禁。
自分で備え、自分で考えるが災害サバイバルのはじめの一歩。津波が自宅に到達する地区、国道8号線を超える区間の対策については、行政と国会議員さんに頑張ってもらうしかない。