「家は三回建てないといいものができない」と昔の人はいったが、大首飾りも次回があれば格段にいいものになると思う。
今回は絹糸の繋ぎと、飾り紐の結びの各工程で使った固定具の工夫に気付きがあった。
左から木工クランプ、逆作用ピンセット、彫金バイス。前回は固定具なしの手作業だったのでキッチリと絹糸を結ぶのに手間取ったが、固定具を使えば仕事は確実だし早いが・・・。
①固定角度を変えられる彫金用バイスは、きっちり固定できても瑪瑙やガラスの玉類、金属の玉類に傷がついて駄目。
②逆作用ピンセットは挟めるサイズに限界があるし、固定力が弱いので△。
③木工用クランプは使えたが、キュッと結ぶために絹糸と絹紐を濡らすと木の色が絹に染み込んでしまうのが難点で△。
④そこで木工クランプに、染み込み防止のプラスチック板を両面テープで貼り付けたら◎のおっけい牧場であった。20年以上も前に不用品としてもらった木工クランプを初めて使ったが、捨てずによかった。
ピンセットはなくてはならない道具でも安物は駄目。私の愛用品はプロ仕様の高価なピンセットで、床に落とすと刺さるくらい鋭い。次回があるとすれば、木工クランプで小さなものを固定できる工夫をする所存。というか、思いついたらすぐにやらないと気が済まない性分だから明日から作るゾ。
「松浦武四郎記念館」の学芸員氏に、完成の報告がてらの電話で、もう一回作るべし!とそそのかした。
ついでに新しい展示台の背景色を聞いたら、よりによって白い布地とのこと。
白はあかんでぇ・・・たくさんある水晶製の勾玉と切子玉が白い背景にまぎれちゃうから、背景色は白系ならアイボリーホワイト、なるべく黄色系かクリームベージュ系が最適とアドバイスしたら、学芸員氏「エ~ッ、ホンマですかぁ!?」と驚いてた。ヒヒヒヒッ。
大首飾りは暗緑、緑、白、赤、銀、金色の玉類が243点の集合体なので、個々の玉類がバランスよく映える背景色の選定は難しいのだよ・・・色々と試しているのだよ、ワタシはぁ!それにしても白はあかんなぁ・・・と追い打ちをかけたら、「これから業者に変更が間に合うか問合せしてみますぅ!」と慌てていたゾ。ヒヒヒヒッ。
自作の作業台は、ホームセンターの塗料売場で白・黒・黄色・橙色・茶色の中から、大首飾りをイメージしながらレモンイエローの水性塗料に決定。これは大正解だった。本来は視認性を考慮しての塗装であったが、今から考えると絹糸と絹紐を濡らしてから結束することにしたので、濡れたことでベニアから染み出る灰汁を抑える役割もあったのだ。
もう背景色の変更は間に合わんとは思うが、視認しにくいと作り直すことになっても知らんヨ。作り直ししなはれ3回っ!ヒヒヒヒッ( ´艸`)
私は責任を果たしたので気楽ですなぁ・・・文庫本を持って近くの温泉にでも行って休息すっか。